諸刃の刃
ミッション会議
美紀「いい!会話は、最小限、基本素っ気無く、距離はパーソナルスペースを確保。暫くすると向こうから寄って来るわ。」
悠子「それってどの位の期間?」
美紀「早ければ2〜3日ね。」
教室にて
真「おはよう、綾坂。」
悠子「おはよう。仲君。」
特に笑顔も見せずに席に着く。
真「、、、」
ミッション会議
美紀「向こうから何でもない会話を振って来て話をしたがるわ。」
悠子「その時は、どうするの?」
美紀「ここが肝よ!そこで話を聞いてあげるとそこで作戦終了。でも、それだけでも効果ありよ!
もし、ワンランク上を目指すなら忙しいと言って話を聞かないの!これは諸刃の刃ね!自分にもダメージがあるわ。」
悠子「それは。危険ね。」
教室にて
真「あ、綾坂。大した事じゃ無いんだけど、明日時間無いかな?」
き、来た!本当に来た!どうしょう!
悠子「、、、ごめんなさい。明日は皆とカラオケにいくから、、、」
悠子は下を向いている。
真「、、、そ、そうなんだ。わかったよ。ごめんね。」
ミッション会議
悠子「やってしまった、、、真一のあんな、悲しそうな表情見たのはじめてだ、自責の念に駆られる。」
美紀「え?大丈夫?私ならその選択はしないよ。好きな人よりカラオケ取るなんて無いわ!」
悠子「わかってるよ。でも言っちゃったんだもん仕方なく無い?」
美紀「知らないよ。どうなっても。」
屋上にて
村田「何だよ?仲相談って。」
真「あ、あのさ、いい雰囲気だった子が急に冷たくなる心境ってなんなのかな?」
村田「珍しいな、仲がそんな事聞くなんて。まぁ一つは好き避けだな。好きだけど、あえて避けて興味を引く作戦。」
真「ほう!」
村田「もうひとつは好きじゃなくなっただ。」
真「嫌いになったって事?」
村田「う〜ん。一概には言えないけど、価値観の違いや、マンネリ化が理由かな。」
真「ど、どうすればいいの?」
村田「割れた花瓶は元に戻らん。諦めろ。よし!俺が女の子紹介してやろう!早く忘れて、新しい恋をするのが特効薬だ!」
真「そんな、簡単に、、、」
村田「仲なら大丈夫!お前結構イケると思うぜ!母性本能くすぐる感じ出てるし。」
真「、、、そんな物なのか、、、」
村田「仲、現実はそんな物だ。大丈夫!明日、放課後、少しだけ時間作れよ会うだけ会ってみなよ
、、、任せておけって!」
バフッ 悠子は枕に顔を埋める。
「しまった!本当にしまった。今からラインで謝るか?、、、でも何て謝るの?ラインって失礼よね、、、」
こんなに真一に会いたいのにバカな事をした。
明日、謝ろう。
教室にて
悠子は真一を探す。
悠子「美紀、仲君知らない?」
美紀「あ−確かさっき先生と出て行ったよ。図書委員のなんちゃらで。」
悠子「、、、」
授業中、私はずっと真一を見つめていた。少し前は隣に居てすぐ手の届く所に居たのに今は凄く遠い。
昼休み
悠子は真一を見つけて話しかけた。
悠子「ね、ねぇ、仲君、お昼時間ある?」
真「ごめん、田中と学食いくんだ。」
田中「ん、別にいいぞ真。何なら田辺と行くし!」
田辺「、、、奢りね。」
田中「今、何か言った?」
田辺「言ってない。」
真「い、いや、行こう田中。先に約束したのは田中だし、、、ごめん、綾坂。」
僕は教室を出た。
美紀「ありゃ、まずいね、完全に避けられてるわぁ~。何で早く謝らんかったの?」
悠子「だって、ラインとかじゃ駄目かな〜とか思って、、、」
美紀「とにかく、何がなんでも今日謝りな!放課後が勝負!」
悠子「うん。頑張る。」
悠子は半べそかいている。




