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駆け引き。

真「僕達2年5組は文化祭の出し物として一人一枚、絵を描き展示します。」


一同「え〜!マジ?絵なんて描けないよ!

私。絵心ないし!」


村田「は〜い!質問!絵の題材は?」


悠子「何でもいいです。家族でも、ペットでも、

友達でも、、、愛する人でも。」


美紀「何?今の間?」

「は〜い!質問!仲君も描くの?」


悠子「しん、、仲君も描きます。メインとします。


一同「それって凄くない? 1億ドルの男の絵」


田中「質問! 真は真剣に描くの?文化祭レベルで、描くの?」


悠子「しんい、、、仲君は真剣に描きます!」


一同「オオオッ!」

 

田辺「あの、質問です。仲君は誰を描くんですか?」


悠子「それは…秘密です!当日まで誰も知りません!」


女子A「なんか、綾坂さんと仲君距離近くない?

肩当たってない?」


女子B「さっきから全部、綾坂さんが答えてて何か奥さんみたい。」


ザワザワ。


真「以上です。質問のある方は後で来てください。」


僕は綾坂を校舎裏に連れてきた。

真「綾坂!学校では普通にしよう!一部では僕達の事付き合ってるとか言ってるけど、そーいう事言われるの面倒くさいんだ。」


悠子「私は構わないわよ!真一は嫌の?」


真「嫌とかじゃなくて好奇な目でみられるのが嫌なんだ。綾坂はただでさえ目立つし、それに見た目が釣り合ってないから。」


悠子「フフフッ。しんちゃんそんな事気にしてるの。私は大丈夫よ。他の男とは比べ物にならないくらいしんちゃんカッコイイから。」


真「とにかく。学校じゃ、名前で呼ばない。ベタベタしない。いい?」


悠子「キスは?」


真「駄目。」


悠子「ギュッは?」


真「駄目!」


悠子「、、、わかった。真一が嫌な事しない様にするからさ、一回だけギュッってして。一回だけ!」


真「、、、わかったよ。」

真一は優しく悠子を抱きしめた。

悠子「、、、あったかい。」



   勇者イベント一次中止のお知らせ。

我が校の名物イベント、綾坂悠子さんに勇気を持って告白する勇者イベントが一次中止する事になりました。中止理由は只今勇者を募集していないとの事です。

尚、再開の目処は立っておりません。

皆様ご注意ください。



美紀「で、どうだった?仲の絵!見たんでしょ?」

悠子「うん。写真取ったけど見せていいのかな?」

悠子は真一を見る。

真「ハハッ、構わないよ!」


皆、携帯の写真に食い入る。


村田「上手いな。本当に中学生が描いた絵か?」


美紀「ヤバイ、私、感動して泣くかも。」


田中「真は、凄いよ!本当に俺と同い年かぁ?」


田辺「、、、本当ですね。スペックが違い過ぎる。」


田中「、、、田辺。今の悪口?」


田辺「違いますよ。」


美紀「と、いうか貴方達何かあったでしょ?」


真「、、、う。」


村田「、、、うん。綾坂前より綺麗になった。」


田中「?何かって何だよ!前より太ったとか?


田辺「それはあんたでしょう。」


田中は田辺を見つめる。田辺は目を反らす。


悠子「何もないよ〜。何にもないから〜本当だよ〜。」

悠子はモジモジしながら唇を摘んでお腹を擦る。


真「だから!そういう事しない!」


皆「絶対、あったでしょ。」



   放課後

悠子は美紀だけには本当の事を伝えた。

美紀「え!そんな事あったの?それってもう親公認じゃん!悠子ずる〜い!」


悠子「ごめんね!」


美紀「まぁ、悠子なら許す!でも気を付けた方が、良いよ。男って追いかけると逃げるから、知らないうちに嫌われたりするからね!」


悠子「エッ、どういう事?」


美紀「相手が引くほど攻めては駄目。逆に心配させた方が良いよ! 恋の駆け引きってやつ。」


悠子「わざと距離を置くの?」


美紀「そう!そうすれば向こうから求めて来るはずよ!」


悠子「う〜ん。やってみようかな?」


美紀「私がバックアップするからね!」



   病院

涼子「じゃあ、お父さん、お母さんは元気だったのね?良かったわ」


結菜「お兄だけズルい!私も行きたかった!」


真「ねぇ母さん。僕は絵を描いても良いかな?病院に飾る絵を描いて欲しいと言われたんだ。」


涼子「、、、そうねぇ。、、、うん、あなたの好きにするといいわ。あなたが感じるままに判断すれば良いわ。真一は大きくなったわ、判断を誤る事は無いと信じてるから。」


結菜「えっ、お兄、絵描くの?1億ドルの男が復活?」


涼子「結菜!そんな事言っては駄目!」


結菜「ふあ〜い。」

結菜はプクリと膨れる。


家に帰るとふと携帯を見る。

ラインの履歴

田中、村田、結菜、美紀、、、

綾坂から何もないな、、、


真「少し、厳しく言っちゃったかな?」



悠子は携帯を眺めている。真一とのライン履歴を読み返している。

悠子「これが、作戦?結構しんどいんですけど、、、おやすみくらい送って来いよ真一!」


悠子「イヤイヤ、今頃、綾坂ライン送ってくれよ〜って泣いてるわ。きっと!」


仕掛けたトラップに自らはまる悠子だった。




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