894 「紹介Ⅲ-Ⅳ」
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グノーシス教団
ヘルディナンド・ドゥ・ムエル・マクリアン
第十司祭枢機卿。
フシャクシャスラ戦では代表として話したりしていて一番偉そうだったが、他の枢機卿と比べて特に偉い訳ではない。 亜人種アレルギーで他種族は滅べと常に思っている。
他の二人にも言える事だが第十の任地はリブリアム大陸北部――獣人が支配しているモーザンティニボワールの為、任地に入れなかったので本国に居たのだが、その事実が影を落としていた。
それに加え、彼は聖剣アドナイ・メレクに執着していたので、フシャクシャスラ戦に参加したのは大陸中央部を橋頭保に北部へと攻め込むつもりだった。 だが、その後の襲撃でセンテゴリフンクスが陥落した事により頓挫。 自身も逃走せざるを得ないと言った結果に終わる。
その後、ポジドミット大陸へと逃れてヒストリアに協力を要請するつもりだったが、不運な事にグリゴリとの敵対後だったので受け入れられず一緒に逃げた部下共々、弘原海に皆殺しにされた。 死亡。
アデライード・ナタル・クリスタ・ダルテテール
第十司教枢機卿。
フシャクシャスラ戦では後方に居たので出番はなかったが、その後のセンテゴリフンクス戦では正体不明の敵戦力の迎撃に入り、マルスランを撃破したがその直後にサブリナの奇襲を受けた。
最後に爆散した理由はサブリナの奇襲に反応して権能を発動しようとしたが間に合わずに死亡した為、体内に残った魔力が暴発した結果だった。 死亡。
ミシュリーヌ・メラ・モニーク・コンスタン
第十助祭枢機卿。
フシャクシャスラ戦では他の二人同様下がっていたので出番なしだったが、後のセンテゴリフンクス戦では砦に斬り込んで来た魔剣使い相手に仲間達と共に挑んだが、話にならずに第二形態の砲で蒸発。 死亡。
ヘリベルト・ホルスト・ヨッヘン・グーレルバウアー
第九司祭枢機卿。
センテゴリフンクスの砦で魔剣使いに挑んだが駄目だった。 最後まで残されたが、道連れに自爆しようとして失敗。 頭部を握り潰された。 どうでもいいが同僚のマインハルトは弟。 死亡。
カロリーネ・ファ・アルゲム・カルテンブルック
第九司教枢機卿。
他と同様、砦で魔剣使いに挑んだが権能を過信しすぎて上半身を魔剣の第一形態で粉砕されてトマトのように弾け飛んだ。 ちなみにヘオドラとはそれなりに仲が良かった。 死亡。
マインハルト・オスカル・ラルフ・グーレルバウアー
第九助祭枢機卿。
魔剣使いに挑んだが歯が立たず、第四形態の円盤に群がられて斬り刻まれた。 死亡。
モーリッツ・ヤン・ルッツ・ローランド
第六司祭枢機卿。
フシャクシャスラ戦に参戦。 ヘオドラの権能を使って全面的に味方の支援に徹していたが、状況の不利を悟って命と引き換えに聖女達を支援。 聖剣使い達と英雄の戦いに介入した。
最終的には時間切れで消滅。 死亡。
ヘオドラ・キルヒ・オーラム・カーカンドル
第六司教枢機卿。
フシャクシャスラ戦に参戦し、味方を権能で支援する予定だったが敵の英雄の策により早々に無効化。 退路がない事もあり、最終的には苦戦している聖女やヤドヴィガを支援する為に他の二人と前線に出る。 生き残りはしたが、祭壇などの補助なしで権能を行使した結果、重傷を負った。
支援は得意だったが直接戦闘は経験不足と適性がない事もあり、あまり強くない。
司教枢機卿の中では比較的ではあるが話が通じる方。 物語のような恋に憧れている。
外界に興味を抱いている時点で、モンセラートのように教団の在り方に疑問を抱くのは時間の問題だった。
その後に続く、センテゴリフンクス戦で魔剣使いに挑んだが、鬱陶しかったらしく上半身を消し飛ばされた。 死亡。
メヒティルタ・マリー・ヨハ・ホーネッカー
第六助祭枢機卿。
フシャクシャスラ戦に参加。 ローランドとほぼ同じ流れで死亡。
ゲオルゲ・アントニオ・ボーバン・リューリク
第五司祭枢機卿。
元々、ヴァーサリイ大陸が任地の枢機卿だったが、第五の魔剣の消失に伴い、聖剣を本国に輸送してお役御免となる筈だったが、直前に第五の聖剣――エロヒム・ギボールが同僚のモンセラートと一緒に消えた事で責任を取らされ、辺獄に開いた穴を塞ぐ人柱として命を捧げた。
人柱――天使と融合した状態で特殊な魔法と魔法道具を用いる事で自身を巨大な柱に変質させ、辺獄の影響を押さえ付ける聖剣の代わりとしてその地に封じられる。
こうなったのはモンセラートの所為だと恨んでいたが、仮に彼女が何もしなかったとしてもこの戦闘には駆り出されていたので結果はそんなに変わらなかったりする。 死亡。
ディアナ・ヒル・マーニ・マルメーネ
第五助祭枢機卿。
同上。 違いはモンセラートを恨んでいない事ぐらい。 死亡。
パウリーナ・ピア・シーヴ・ランヒルド
第三助祭枢機卿。
元々、ヴァーサリイ大陸の南端であるオフルマズドが任地であったが、特殊な場所であった為、彼女は連絡役として本国に居たので、他の二人と違って死ぬ事はなかったが、死ぬ場所が違うだけで結果は変わらなかった。
気が付いたら任地が消え失せ、同僚が全員死亡し、聖剣と魔剣が行方不明になったので全ての責任を取らされる形で人柱にされた可哀想な人。 死亡。
テオドリック・ダフィズ・プロハスカ
グノーシス教団救世主。
一応、肩書は聖堂騎士だが、他とは扱いが異なる位の高い聖騎士。
救世主――聖堂騎士の中でも数が少ない、権能への肉体的な適性が高い人間。 それにより、複数の権能を同時に起動する『天国界』を操る事が出来る者。
最低でも二種類以上の権能を扱えることが条件なので、いくら実力があっても権能を扱えない者は選ばれない。 扱う種類が多ければ多い程、貴重なので三種類以上だと本国で安泰な生活を送れるが、残念ながら彼は二種類だったので外に駆り出された。
それでも聖堂騎士に選ばれるほどの高い技量に複数の権能を使いこなしていたので、この世界水準だとかなり強い部類ではあったのだが相手が悪かった。 死亡。
ツェツィーリエ・タマラ・モラヴェッツ
グノーシス教団救世主。
同上。 地味にプロハスカに気があったので、彼が殺されてかなり激高した。
怒っても怒らなくても結果は変わらなかったが。 死亡。
フリストフォル・アントン・イェ・レボルシン
第四司祭枢機卿。
第四、第七の聖剣入手の目途が立ったので、戦力の大半を本国へと引き上げ、他の二人と一緒にグリゴリとの交渉窓口として居残っていた。
ちなみにヒストリアをグリゴリに売り飛ばしたのはこの人。
何の問題もなく適当にエルフの相手をしていればいいだけの簡単なお仕事を続けるだけで将来が安泰だったはずなのだが、突如現れた謎の集団に拉致されて見知らぬ場所へ。
そこで繰り広げられたケイティによる筆舌に尽くしがたい歓待風景を見せつけられて絶望。
「そろそろ貴方の番ですよ?」と言われたところで、恐怖のあまり喋ったら死ぬ事を理解した上で禁句を口にしようとする事により自害。 この世から逃亡した。 死亡。
ちなみに残りの二人は抵抗した結果、殺害されたので歓待風景は見ずに済んだ。
ヴェンヴァローカ
ヤドヴィガ・ポポリッチ
獣人の傭兵。
聖剣シャダイ・エルカイの担い手。 選ばれた経緯は戦力不足に陥ったヴェンヴァローカが聖剣をグノーシスに取られる前に自前の戦力として組み込もうとした結果。
たまたま居合わせて挑戦したらそのまま選ばれた。 傭兵としての職業意識は高いので余程の事がない限り依頼人は裏切らないので、フシャクシャスラ戦も最後まで戦い抜く覚悟で臨んだ。
豪快な性格ではあるが周囲への配慮も忘れない気風の良い人物。 将来は傭兵を引退し、吟遊詩人として世界を渡り歩くのが夢だった。
これまでに登場した聖剣使いの中ではそこまで強い方ではなかったが、苦痛にも怯まない強い精神力を持っており、それにより英雄相手にかなり食い下がった。
最後は魔剣に刺し貫かれ聖剣、魔剣共々消滅。 死亡。
最期の瞬間まで自分に何が起こったのかは認識できなかった。
誤字報告いつもありがとうございます。




