892 「紹介Ⅲ-Ⅱ」
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梼原 有鹿
転生者。 アリクイ人間。 オラトリアム収穫班班長。
部下が育ってきたのでオラトリアムの収穫関係だけではなく、運送などの業務にも駆り出されるようになった。
あんまり散財しないので貯金が増えてきており、ダーザイン食堂での外食が少し増えた。
何だかんだと日々の労働のお陰かフィジカル面ではかなりの成長を見せており、体力だけなら亜人種達より上となっている。
最近は交友関係も広がって来ている事もあり、オラトリアム内での幸福度は高いのかもしれない。
首途 勝造
転生者。 百足人間。 首途研究所所長。
研究所所長として魔導外骨格や魔導書以外の各種アイテムの作成や開発を行っている。
グリゴリの襲撃などで戦力面での強化が必須と言う事で、色々と作ったりローの改造種の設計や手術のプランニングなどを行っていた。
基本的には裏方なので、グリゴリ戦もディープ・ワンやサイコウォードなどの改造プランの提案やグリゴリから手に入れた武装や解体したグリゴリの解析とリサイクルを行っている。
中でもグリゴリの素材は中々面白いらしく、最近は実験しつつ何に使おうかと楽しそうにしている。
尚、地下の最下層にある彼の趣味の結晶は現在修復中。 グリゴリを追い払った功績で人員や資金を回して貰っているので作業の進捗は思ったより進んでいる。
ヴェルテクス
元人間。
魔導書の解析と引き換えに自身の改造を依頼した。
それによりグリゴリ戦での負傷とついでに魂の損傷も元通りになった。 改造内容は補助脳、予備脳、根の大量移植、体質を変化させて移植した悪魔の部位とのバランスを調整、肉体の強化と多岐にわたる。
最終的には魂と脳の一部を除いてほぼ完全に別物となっており、ローに記憶のバックアップを取らせ、万が一死亡した場合には復元する約束も交わしている。
彼の魔導書解析の結果、権能の行使による消耗に関しての研究も進み、魂の損傷をある程度だがコントロールできるようになった。 具体的には権能による消耗を根に肩代わりさせる事。
戦闘能力に関してはネックだった身体面での問題が解決したので、オラトリアム内でも非常に高い。
魔導書使用の習熟も進んでおり、権能も使いこなしつつある。 ちなみに最も適性が高いのは「強欲」。
一応、他も扱えるが、まだ実戦で使えるレベルじゃないので現在は訓練中。
瓢箪山 重一郎
転生者。 鈴虫人間。 オララジ、及びオララジナイトのメインパーソナリティー。
必死に頑張ってやった事もないラジオ番組を一人で盛り上げている孤独な戦士。 度重なるプロデューサー兼ディレクターのパワハラに耐えて日々を過ごしているが、リスナーの温かいお便りに癒されている。
ただ、ここ最近、マンネリ感がするとの事で新しい企画を考えなさいと言われていたので、これ幸いと新しい番組をと発言。 なら企画のアイデアを出しなさいと言われたので、収録になって空いた時間を使い、地獄への道連れを求めてオラトリアム内を彷徨っている。
並行して音楽に興味を持っている亜人種に色々と教えている。
アブドーラ
改造種。 ゴブリン王。 特に変わらずシュドラスの管理を続けている管理職。
エルフとグリゴリと聞いて奮起したが、流石に今回は相手が悪かったのでグリゴリ戦はメイヴィスを補佐していた。 グリゴリを仕留めてすっきり。
ニコラス
改造ゴブリン。 サイコウォードのパイロット。 グリゴリの奇襲で同乗していた仲間が全員死亡した為、一人でも操縦できるように改造を受けた。 こちらは身体能力こそ強化されているが、サイコウォードの操縦に特化しているので本人の戦闘能力自体はそこまで向上していない。
普通の操縦ではそこまでの機能向上は見込めないと言う事で、物理的な接続により機体と半融合する事で戦闘能力の大幅な向上を図った。
サイコウォード自体にも生体パーツを使用する事で、自己修復機能などを搭載して修理の手間を大幅に減らす事にも成功。 ただ、本体の損傷は修復されるが武装はその限りではないので、腰の大型化したヒューマン・センチピード以外の武装と背の武器腕は損傷しても修復されない。
神経なども融合しているので操縦による機体とパイロットのズレは完全に消え失せ、魔導外骨格とは思えない反応速度とシャープな動きを可能とした。
アスピザル・アイティール・ミスチフ
転生者。 ダーザイン食堂のトップ。 忙しい時はウェイター兼ウェイトレス。
食堂だけでなく雑貨の販売などでオラトリアム内での地位を着々と向上させている。
グリゴリ戦を経て精霊についてを意識するようになり、自分なりの考えを実践し大型天使――バササエルの撃破に成功している。
彼の私見だが、精霊とは霊的な存在ではなく、元素などの意味合いが強い。 要は世界を巡る力の流れの事を指すと彼は考えており、その考えは的を射ていた。
名称こそ異なるが、高次元の力を振るえる者は何らかの形でこの力を扱う術に長けている。
彼も扱えはしたが、かなり入念な準備が必要なので使用には大きな制約と消耗がある。 その為、使用のハードルは極めて高い。
夜ノ森 梓
転生者。 熊人間。
ダーザイン食堂の熊。 公私においてアスピザルを助ける良き友人。
グリゴリ戦ではあまり出番はなかったが、アスピザルの護衛を最後までしっかりとこなした。
決着後は従業員として食堂で平和に労働している。
石切 丈逸
転生者。 アルマジロ人間。
ダーザイン食堂のアルマジロ。 最近目立ってないが、従業員として貴重な戦力。
グリゴリ戦では戦闘に参加せず、オラトリアム内での防衛に当たっていた。
地味にオララジのリスナー。
ジェルチ
ダーザイン食堂の看板娘。(かもしれない)
厨房、ウェイトレス、雑貨の管理など、一通りの仕事はこなせるので割と便利に使われている。
必要に応じて他所への諜報活動も行っているので、ダーザイン食堂内では割と高給取り。
諜報任務は危険ではあるが戦闘に駆り出されなくなったのでほっと胸を撫で下ろしている。
割と熱心なオララジリスナー。
ガーディオ
ダーザイン食堂の厨房を支配している男。
毎日、多忙な厨房を必死に回し、空いた時間はアスピザルの適当な説明を基に日本料理を再現する為に日夜研究している。 最近、ようやくカレーの再現に成功して大きな達成感を抱いている。
力に対する執着は消えつつあり、もうコックでいいかと思い始めているとかいないとか。
シグノレ・トランヒュ
ダーザイン食堂の事務員おじさん。
元々幹部だったが、今では店の収支管理――要は会計関係を一手に引き受ける金庫番。
店が多忙の時は事務所から引っ張り出されてテーブルの拭き掃除やレジをやらされている。
ここ最近、取り扱う商品が増えて来たので一気に忙しくなった。
ジェネット
ダーザイン食堂の従業員。
元々、暗殺専門の幹部だったが組織がオラトリアムに吸収された事で暗殺の需要がほぼなくなった。
現在は雑貨店で事務仕事や資材管理などしている。 ジェルチの友達。
ちなみに仲良くなったきっかけは名前が似ていたから。
ルチャーノ・ペルティ・パカーラ
ウルスラグナ王国宰相。 まともに機能しない王族に代わり、国を回している苦労人。
政治手腕はファティマの入れ知恵もあってかなりの物。 友人のエルマンとの食事は数少ない楽しみではあるが、七割ぐらいは仕事なので彼の話はファティマに筒抜けとなっている。
面倒事ばかり起こすユルシュル王(自称)が死ぬほど嫌いだったが、ついに一線を越えて処理されたので清々したとすっきりした気持ち。
ただ、その後に発生したグリゴリ戦の後始末に頭を抱えている。
パトリック・アラン・カーソニー
パトリック商会改め、オラトリアム商会のトップ。
一時は国内を走り回っていたが、最近は部下も増えたので王都に腰を落ち着けている。
偶にルチャーノと食事して近況を報告し合っている。 仲は割と良い。
ベレンガリア・ヴェロニク・ラエティティア
珍獣女――ではなく、ホルトゥナと言う組織の元トップ(もはや自称)
魔導書開発の第一人者で今は工場の責任者。 機能制限を取り払ったり、一点物の魔導書の制作を行っている。 短気な性格ではあるが、仕事には手を抜かないのでその点は評価されている。
ただ、テンションの乱高下に空気を読めない発言や態度が多いので、ファティマからの受けは非常に悪い。
人を使う管理職としては超無能だが、研究、技術者としての評価は高い。
柘植 泰我
転生者。虎人間。 ベレンガリアの側近その一。
拾って貰った恩義で彼女に従っているが、どちらかと言うと保護者に近い。
迂闊な発言や態度は諫め、落ち込んでいる時は元気づけるその姿は親が近いかもしれない。
オラトリアムの傘下に入って、やや安心した部分がある物のベレンガリアの迂闊な発言などもあってハラハラした気持ちで日常を送っている。
両角 志文
転生者。象人間。 ベレンガリアの側近その二。
彼女が何かやらかしそうになると物理的に止めるのが仕事。 何もなければ基本的に柘植の後ろで頷いているだけで滅多に喋らない。
ゼンドル・ウィル・ユルシュル
ユルシュルの長男にして次期後継者候補だった。(過去形)
性格は非常に傲慢。 これはユルシュル家に生まれた子供は環境によってそうなっていく傾向があるので、一概に彼の本質とは言えないかもしれない。
オラトリアムへの侵攻時に捕縛された彼はヴァレンティーナによって精神を破壊された後、グロブスターによってレブナントへと変異した。
結果、幼児退行したが、技量面ではそこまで低下していないので武器の扱いに限って言えばかなりの物。 ユルシュルは騎士の家系ではあったが、剣だけではなく様々な武具の扱いを学ばされるので、一通りの武器は器用に扱える。
ヴァレンティーナおねえちゃんはやさしくしてくれるので、まいにちたのしいよ?
エゼルベルト・バルトロメウス・コグノーメン
ヒストリアと言う組織のトップだが、組織が壊滅したので頭に元が付く。
元々、ポジドミット大陸中央部で転生者の保護を行いながら歴史研究をしていたが、グリゴリの襲撃によって組織は壊滅。 多数の仲間達が殺された事で復讐の為にオラトリアムの傘下に入る。
オラトリアムは非常に居心地が良い上、仲間の転生者達に仕事まで振ってくれるので感謝している。
今はオラトリアム各地である物の埋設作業に従事しているが、定期的に呼び出されるので彼自身は多忙。 グリゴリとの決着もついて一先ずは落ち着いたが、この先に訪れるであろう戦いに備えて覚悟を決めている。
弘原海 顯壽
馬の転生者。 角が生えているのでロリコーン――ではなく、ユニコーンかもしれない。
元々は魔物の群れに混ざって生活していたが、グリゴリにより群れが滅ぼされたので復讐を誓う。
その過程で聖剣アドナイ・メレクに選定され担い手となる。 機を窺い、ついに仇であるグリゴリの大型天使サムサペエルの撃破に成功したが、緊張の糸が切れたのか無気力となる。
その後、ヒストリアに保護されオラトリアムへ。 そこで彼は自らの魂を震わせる運命と出会い、再誕を果たす。 今の彼は自分の魂を救ってくれた彼女の為に命を賭けると誓っており、彼女の為なら聖剣片手に非戦闘員の虐殺すら躊躇しない。
聖剣による強化もあるが、戦闘におけるセンスも非常に高く。 短い期間でチャクラを扱えるようになった為、伸びしろと言う意味でも期待されている。
聖剣アドナイ・メレク――十番目の聖剣にして「王国」を冠する剣。
その能力は自分を中心とした一定範囲の魔力を支配する事。 その為、自前の供給機能に加え、周囲からも魔力を集めるので聖剣の中でも屈指の魔力供給量を誇る。 少なくとも辺獄以外で魔力不足に悩む事はまずないだろう。 同様に範囲内に入った魔力を伴った攻撃はこの能力で無効化か減衰――熟達すればコントロールを奪う事すら可能なので魔法はまず効かない。
最近はエンティカのスキンシップが過激になって来ているので、彼女と自らの信念を守る為に終わりなき本能との戦いに突入した。
実は登場ギリギリまでどちらの勢力に属させるか決まらなかった。
初期構想ではアドナイ・メレクの担い手という点は変わらなかったが、敵だった場合はグリゴリの手下になって好き放題やり、大量のロリエルフ(全員死亡予定)を侍らせて幸せいっぱいの汚いロリコンになっていた。
当然のように手を出しているので、もはやユニコーンではない上、聖剣の力に酔っぱらって調子に乗っており、グリゴリの権威を笠に着て無駄に偉そうになる。 その為、味方だった場合より、かなり弱い。
結局、聖剣の担い手である事とこの先を考えると生きていた方が都合がいいと判断したので味方になって貰いました。
エンティカ
弘原海専用のロリメイド。 顔はアメリアとクリステラの複合で、アメリア成分の方が多い。
彼の妄想を具現化したかのような美少女らしい。 その為、初対面どころか足音を聞かれた時点で骨抜きにしていた。 受けた命令は弘原海の監視とその気にさせる事。
どうすれば良いのか良く分からないので取りあえず甘やかせばいいのかと、持っている知識を総動員しつつ、触ると過剰な反応をするので有効と判断して定期的にスキンシップを行っている。
元々、性的な要求にも応えられるように肉体をデザインされており、本人もそれを知っているのでどうしてもスキンシップがそちら寄りになってしまう。
その結果、弘原海は生きて居る限り天国と地獄の狭間を彷徨う事になる。
パンゲア
巨大な植物。 オラトリアムの作物収穫を成立させている超有能便利植物。
元々は定期的に大量の食事が必要だったが、聖剣のお陰で食費が大幅に削減された。
限定的にではあるが固有能力も扱えるので、危険があれば知らせる警報装置の役割も担っている。
ザンダー
ゼンドルのペット。
元々、ンゴンガンギーニと言う部族に神獣と呼ばれていた存在だったが、ローに始末された後に再生された。 毛並みが美しく触り心地も良いので、人気のマスコット。
基本的に触られても嫌がらないが、乱暴にしたり、尻尾を無理に引っ張ると怒ってもう触らせてくれなくなる。
ディープ・ワン
こちらも再生された個体。 本来なら数年かけて育てる予定だったが、グリゴリ戦に合わせて大幅な改造を施された。
体内に出撃する為のスペースに転移施設、宿泊施設と生活するのに最低限の機能は備えており、船旅は割と快適だったりする。
ただ、巨体になり過ぎたので餌代がとんでもない事になっている。
誤字報告いつもありがとうございます。




