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パラダイム・パラサイト   作者: kawa.kei
ΑφτερⅡ-Ⅱ Σιχ ψολλαπσες, σιχ δεστρθψτιονς

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1377 「紹介-外伝Ⅱ-Ⅳ」

 双極の塔(グノーモーン)


 コスモロギア=ゼネラリスを構成する世界の一つ。

 天動の塔と同様に大地が存在しない空だけの世界だが、大半が分厚い雲に覆われており常に雷雨が世界を満たしている。 生身の人間が放り出されたら最期、雷に焼かれ跡形もなくなるだろう。

 並の生物では生存する事すら不可能な過酷な世界。

 

 龍、竜


 ドラゴン。 双極の塔の住民は全てこのどちらかに該当する。

 生物的に非常に優れており、頑丈な鱗は物理攻撃だけでなく魔法的な攻撃や干渉を弾き、体内に存在する魔力を溜める器官によって膨大な内蔵魔力で自身の肉体を維持している。 


 戦闘能力も高く、溜め込んだ魔力を口腔内で練り上げ収束させて放つ(ブレス)と呼ばれる攻撃はもはや兵器と呼んでも過言ではないほどの破壊力を誇る。

 異世界間戦争では常に大きな戦果を上げ続けており、コスモロギア=ゼネラリスの中では上位に入る戦力を保有しているといっていい。 


 ちなみに前者の龍は蛇のように胴体が長く、後者は巨大な羽と肉体を持つ。

 これは単純に二種類の生物が棲息しているだけで種族的には似ているが別。 

 知能は高いが思考形態が人間と大きく異なるので全体意見には従うが余り意見は言ってこない。


 これは彼らが長い寿命と頑丈な肉体を持っており、時間の尺度が違う事に起因する。

 百年、千年といった時の流れの前には数日、数か月は刹那の時間に過ぎない。

 その為、少々の事は些事と投げ捨ててしまうからだ。 故に彼らは目の前の出来事を軽視がちとなる。


 オラトリアムとの接近に関しても同様に些事と考え、どうにでもなると楽観していた。

 危機感の欠如ともとれるがこれは永き時を生きるがこその余裕ともとれる。

 ――結果は前者だったわけだが。



 偵察の際はマルスランの嗾けたグロブスターの群れに襲われて大半が寄生され、残りはレブナント化した同胞と殺し合って全滅した。

 侵攻の際はベレンガリアの召喚した天使を前に成す術もなく全滅。

 彼らは自分達が負けるとは欠片も思っていなかったので、次々と命を失っていく同胞と自らに迫った死を自覚して初めて恐怖を抱き、その命を失った。



 流転の塔(ストリーム)


 コスモロギア=ゼネラリスを構成する世界の一つ。

 水に満たされた世界。 太陽も空も存在せず深い深い海底のような場所しかない。

 こちらも双極の塔と同様、人間が生存できる世界ではなく足を踏み入れれば水圧によって瞬く間に圧壊する。 


 (かく)


 流転の塔の住民の総称。 外伝では未使用の設定。

 この世界の住民は巨大なダイオウグソクムシやカニなどの甲殻を持った生物が大半を占めており、深海魚のような生物もいるにはいるが数は少ない。 知能レベルは地動の塔よりはやや高いが全体的に低い。

 

 ただ、一部の個体は最低限の意思疎通ができるので連携を取る事は可能。

 コスモロギア=ゼネラリスに参加する最低条件として意思疎通が可能という点が挙げられるので、敵味方の区別は付けられる程度の知能は存在する。


 とにかく巨大で頑丈な生物が過ごす静謐の世界。 それが流転の塔。

 戦闘能力に関しては総合で見ると下の方。 ただ、総合力――特に防御面に関しては上位に位置する。

 基本的に流転の塔の住民はその頑強さで敵の攻撃を防ぎ、巨大な質量で押し潰すといった怪獣のような動きをするので派手な攻撃手段は持っていない。

 

 悲しい事にその特性を早々に見切られ、首途とハムザによる新兵器や試作兵器のデモンストレーションに使用された。 半端に頑丈だっただけに彼らは酷く痛めつけられた後に全滅する事となる。

 

 白夜の塔(ナイト)


 コスモロギア=ゼネラリスを構成する世界の一つ。

 熱帯の世界。 とにかく気温が高い。 辛うじて人間が生きていける環境ではあるが暑さに適応した木々によるジャングルや動物。 熱に満たされてはいるが活気のある世界。


 マドハヴァ


 白夜の塔の代表であり戦士。 

 個人の武勇という点では白夜の塔はコスモロギア=ゼネラリスで屈指といえる。

 その為、上位の戦士である彼の戦闘能力は非常に高い。 白夜の塔は自然を信仰する事によって大地の声を聞き、力を借りる事で戦闘能力を発揮する。 特に上位の戦士は『大河』と呼ばれる世界を巡る魔力の流れを観測する事を可能としており、その流れを自らの体内を流れる魔力と同調、増幅する事で凄まじい規模の攻撃を放つ事ができる。 かなりの人数が維管形成層(トポロジー)への接続法を確立しているのでその凄まじさが窺えるだろう。


 流石に誰も彼もが瞬時に接続できるわけではなく、大抵の者は魔力の結晶体――魔石を砕いた粉を用いて陣を敷く事で大河との接続を容易にしている。

 肉体こそ生身の人間と同等だが、彼らは自然と共に生き、その声を聞く事で大きな力を得た。

 その戦闘能力は突出して高く、オラトリアム側からの評価が最も高かった。

 

 白夜の塔の者達は自然の声に常に耳を傾ける。

 代表であるマドハヴァは特にその傾向が強く、同様に巫女の言葉にも真摯に耳を傾けた。

 その為、オラトリアムの脅威を誰よりも正確に理解しており、本音を言うなら偵察を送って刺激する事にも抵抗を覚えていたが、全体の方針に逆らう事も出来なかったので渋々戦力を送った。

 

 彼の懸念は正しく、送った者達は文字通りの全滅。

 この時点で彼は敗北を悟っていたが、黙って蹂躙されるつもりもなかったので抵抗を選択し、防衛戦に臨んだが圧倒的な力の前に屈した。 そのまま全滅も覚悟していたが、サブリナによる改宗の提案を受け入れて投降。 生き残った住民を引き連れてオラトリアムへと参加した。 生存。


 ルーホッラー


 白夜の塔の戦士。 能力的には最上位に位置する実力者。

 オラトリアムへの偵察に参加。 侵入者の中で最も高い実力者だと認識され、ファティマによって神の下へと送られた。 オラトリアムの神を前に心が折れそうになったが、臆せず戦いを挑んだ彼はまさしく勇者といえるだろう。 結果は伴わなかったが。 死亡。


 障碍を打ち砕く者(ヴリトラハン)


 大河――維管形成層(トポロジー)への接続によって成立する大技。

 文字通り雷速の一撃が瞬く間に相手を焼き尽くす。 

 上位の戦士であれば割と使える者が多い。 自身の轆轤を介さず汲み上げた魔力のみで成立させる簡易版ではあるが威力は凄まじく、雷に対して高い耐性を誇る双極の塔の龍の外皮すら容易く貫通する。 反面、準備に時間がかかるので扱いにやや難がある。


 ファティマに対して使用されたが全く効かずに終わった。


 七詩聖(サプタルシ)障碍を打ち砕き(ヴリトラ)万物を調伏する者(シャーサナ)


 先述の障碍を打ち砕く者(ヴリトラハン)の上位互換で最上位の戦士のみが扱える奥義といえる大技。 七詩聖(サプタルシ)という名前の通り他に六種類あるが未登場。

 全てを焼き尽くす神の雷――のはずだったが、オラトリアムの神にはノーガードで受けられたにもかかわらず全く効果がなかった。


 ダラヴァグプタ


 白夜の塔の戦士。 総合ではかなり強かったが、相手が悪かった。 死亡。

 

 アーシュリア


 白夜の巫女。 巫女の中では能力は高い方。

 それ故に現れた存在の巨大さを理解してしまい。 早々に心が折れた。

 他の巫女同様に捕まってラボに送られる。 生存。 

誤字報告いつもありがとうございます。


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パラダイム・パラサイト一~二巻発売中なので買って頂けると嬉しいです。

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― 新着の感想 ―
[一言] 未来視の巫女は漏れなくラボ送りですね。生存しているのは当人にとっては不幸な事になるんでしょうね。 コスゼネ側でアドバンテージのある分野でしたが……オラトリアムにこれがフィードバックされた後は…
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