3-(4)魔女
「穢れ…七つの大罪…」
ナオレイアは呟いた。ユーアストは心配そうにナオレイアを見つめていた。
「ねぇユーア、だれが大罪をばら撒いたの?」
ナオレイアの質問にユーアストはなぜか顔を顰めた。ユージアとタツータは苦笑いを浮かべていた。
「…魔女よ」
「魔女?」
ユーリスは頷いた。
「絶望の魔女」
「絶望の…魔女」
「絶望の魔女が初代王の七つの穢れをばら撒いた」
ユーリスが感情のない声で言った。
「あぁ、あの魔女…か」
ユージアが意味深げに呟いた。
「何かあるの?」
ナオレイアは首を傾げた。そんなナオレイアにユージアは苦笑いを浮かべ、ユーリスは窓を見た。
そしていきなり立ち懐からナイフを取り出した。
「ユーリ!?」
驚くナオレイアの前にはユーアストが守るように立った。
「あら、お出迎え?ごくろうさま」
そう言って姿を現した謎の少女にナオレイアは驚いた。
「やはりお前か、絶望の魔女」
「魔女!?…貴方が絶望の魔女」
ナオレイアの反応に少女…絶望の魔女は笑った。
「はじめましてお姫様、わたくしは絶望の魔女…ネイと呼んでください。以後お見知りおきを」
そう言ってネイはユーリスを見た。
「久しぶりねユーリス」
「ネイ…今までどこに行っていたの?」
ユーリスが問うとネイは不思議な笑みを浮かべた。
「あの子がね…契約をしたの」
その一言で部屋中が凍りついた。
(え…何?何のこと?)
ナオレイアは話に着いていけなくたった。
「よかったね~」
タツータがのんびりな声で言った。
「…ただの人間じゃなさそうですね」
ユージアが呟きを聞いたネイは笑った。
「あの子にはね、ある事を頼んでおいたの」
その言葉を聴いてユーリスは驚いた。
「!…まさか、あれを頼んだの!?自ら大罪を散らばして…あとはナイに任せるというの?」
ユーリスの言葉にナオレイアは驚いた。
「大罪って…七つの大罪のこと?」
ネイはナオレイアを見た。
「そうよ…私が初代王の大罪をばら撒いたの…お姫様にも少しはあるみたいね、大罪が…」
「人の婚約者をあまり見ないでくれ」
と言うユーアストに
「人じゃないでしょ…」
と呟くユーリスにユージアはユーリスの頭を撫でた。ユーリスはユーアストとナオレイアを見た後俯いた。
「人…か…私は、どっちなんだろう…」
「ユーリス、お前は…人だよ」
ユージアは何とも言えないような表情を浮かべた。
「私は…何者にもなれない…怖いの、自分が…アンバランスな自分が、いつ壊れるのか…だって私はっ!…」
ユージアはユーリスに抱きついた。
「もう言わなくていい、ユーリス…大丈夫だ…お前がバランスを崩れただろうと僕が守ってあげるから…昔約束しただろう?」
そう言って微笑んだユージアにユーリスは落ち着いた。
「…約束、だったね…昔の…」
ユーリスは力を抜いた。
「…疲れた…」
そう言ってユージアに体重をかけたユーリスにユージアはユーリスを抱き上げ、近くにある椅子に優しく座らせた。
そんな光景を見ていたナオレイアは驚きを隠せつつ、親友を心配そうに見つめていた。
誤字・脱字がありましたらお知らせください。