呪われ体質。天使に遭遇中
「いやだから〜、あんた死んだのよ。呪われて」
どうでもよさそうに俺にそう告げたのは渋谷のハロウィンでも見ないような露出度高めの天使姿の女だった。白色の長い髪の毛は足先にも届くほどで、手足も細長く見た目は俺よりも下か同い年くらいに見える。
「ちょっと、何とか言ったらどうなの?それとも何?こんだけ説明してまだ理解できてないわけ?」
死んだ。猿でもわかる程単純な事だがその一言が何度言われても俺、東田 一樹は理解出来ないでいた。死んだと言われても死んだ瞬間の記憶も無ければ今こうして意識だってある。この状況で「はい貴方は死にました。乙です」と言われて納得する程馬鹿なヤツは猿にもいない。
「死んだって何回言われてもな…何で死んだのかとか、この空間の説明とか、色んなことを納得できるようにしてくれなきゃ理解も納得もできないだろ。」
一樹のその言葉を聞いて天使の女は呆気に取られたような顔になる
「なによあんた、死んだことすら自覚なし?まぁいいわ説明してあげる。結果から言えば呪われて死んだわ」
呪いで死ぬ?さっきから何言ってるんだこの露出狂は。見た目だけじゃなく頭もおかしな奴なのか。
「あんたそれ以上失礼なこと考えたらもう1回殺すわよ」
こちらを睨みつけながら今までよりも何段か下がった声のトーンで告げられた殺害予告。心でも読めるというのか。
「読めるわよ心ぐらい」
いやん恥ずかピー。じゃなくてマジかよ。じゃあすまんと心中で謝る一樹を横目にため息をつきながら呆れた顔をしてくる
「順番に説明するわね。まず私はミライナ。ミラって呼ばれてるわ。まぁ天使みたいなもんよ。んで次はあんたの事ね。あんたは死んだ、それも呪われて。勘違いしないで欲しいけど恨まれてたとかじゃないから。そういう体質だったからとしか言えないわ。具体的には呪われ原因の事故死よ。車と衝突一撃OUT。ここまではわかった?」
一息つきながら確認を取るミライナに対してひとまず納得したと会釈を返す一樹
「よし、じゃ続きね。そんで死んだあんたを神様が不幸すぎって見かねて産まれ変わるチャンスをくれた訳。その案内人としてあたしがここでどの世界に行くかここで選ばせてあげるって感じよ。続けて行先の説明するわね。って言っても2つしかないけどね」
言い終わると同時に指をパチンッと鳴らすミライナの左右に大きな門が地面から出てくる。大きさの割に物音ひとつ無く空いた門の向こうにはそれぞれ別の街の風景が一望できるようになっている。
「あんたの選択肢はさっきも言ったけどこの2つのどっちか。元いた地球のどこかに転生するか、全く別の異世界に転移するか。どっちがいいかしら?」
まだミライナが天使だとか俺が死んだとか何も納得していないのに急に転生とか転移とかをする世界を選べって言われても困る。というのが普通の人間の思考回路だろう、だが一樹は面白い事が大好きなので半ば本能的に即答していた。
「んじゃ異世界で」
「早いわね…悩むとかないのかしら。まぁいいわ、それじゃ次の人生で呪われないようにだけしとくわね」
ミライナの後ろに生えていた穢れの1つも無さそうな白い翼が音を立てながら大きく動いている。どこから出ているか分からない後光が差してるその姿は100人中100人が天使と答えるほど美しい姿だった。
「東田一樹。汝の次なる生をここに祝福します。天使ラファエル様の加護があらんこと。」
「ふふっ。天使の加護はあなたが直接授けなさいミライナ。」
ミライナが言い終えると同時にどこからともなく声が聞こえてきた。聞き終えると同時に光出した自分の体が軽くなりながら透けていくのを感じる。
「門あるのにこういう転移の仕方なんだなぁ」
くだらない事を考えているうちに視界が白くなり気づいた時には草原にポツンと1人たっていた。
「そいやあの声は誰だったんだろうか…。まぁいいや、とりあえず人を探しに行こう」
週に1度を目安に




