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悪役皇女は銃を取る -帝國黙示録-  作者: 占冠 愁
第三章 日清戦争
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第13話 大連湾のほとりにて

『なに……このテスト』


 思い出すのは、6年前の教室の香り。

 まだ帝都にいたころか。学修院初等部の試験会場は、どうせ全入のくせに緊張が張り詰めていたのを覚えている。



論述問題 [理科]

 欧州の新説によれば驚くべきことに、元素をある法則に従って並べると「一定の周期」が現れるという。さて、各元素の原子量、原子価、単体比重、融点の4数値を以下に示す。その新説を導け。



『なんなのですか』


 いや、たぶんこれ周期表について聞かれてるんだろうけどさ。

 玲那はいちおう前世で高校生までやっていたから知っているけど、いくら全入だからって、6歳児に解かせる問題じゃない。


(というか、原子番号が示されていない?)


 もしやそれを答えさせるのが狙いだろうか。疑問符を残しながら、玲那は鉛筆を取った。


"与えられていない数値ではあるが、各元素の原子核荷電を用いる。水素は1であり炭素は6、窒素7、酸素8……これを「原子番号」と置く"


 意外にするすると書けるもので、前世でちゃんと授業を聞いていたことに感謝する。

 しかし玲那はこのとき、とあることを失念していた――周期律の発見さえ1869年、たった20年前であること。

 そして何より「原子番号」の発見は20年後であるということを。


"……というように完全周期が実現する。問題文に示された4つのパラメーターは全て偽であり、周期表を司るのは原子番号である"




『いけない、1部だけ中等部の編入試験を配ってしまったわ……』


 ぱたぱたと脇をすり抜けていった試験官の言葉は耳に入らず。玲那は、手元の紙に記された「中等部 解答用紙」の文字に気づくこともなく。

 初等部の入学審査。周りの子女がひらがなの読み書きに四苦八苦する中に、そのお姫様はひとり、間抜けにも4教科を解いていた。




・・・・・・

・・・・

・・




「理科論述を、完全に解いた奴がいる」


 おもむろに、戦慄く声があがった。


「ど……どういうことだ、そりゃ」

「バカな。満点阻止の捨て問だろう?」


 どよめきが広がるが、報告はそれに留まらない。


「それだけじゃない。そこじゃない(・・・・・・)。件の論述、『周期律』。この理論を修正をしやがった……!」

「「――は?」」


 化学科の教授は震える手でその解答を持ち上げる。


「ヤツ曰く……周期律の鍵は原子量ではない、と」

「ま、まさか。先生は仮にも元帝大教授、嘗てはプロシアまで研究に飛んだ皇國原子学の権威ではありませんか。そんなもの一蹴」

「その私をして論破できないのだッ!」


 原子学の権威とまで呼ばれた彼は言う。


「むしろ吸い込まれていくような感覚だ。ヤツの理論に則れば原子量式の不合理も説明がついてしまう……この原子番号説とやらは、学会を揺るがしかねん」

「相手は12歳のガキですよ!?」

「そのはずだ。正直私も何が起こっているのか理解が追いつかない」


 動揺する教員たち。

 そこへ、カツン、カツンと床を鳴らして近づく影が一つ。


「何かあったのか?」

「はっ!」

「畏まらなくて結構。ここでは、(ワシ)もただの教員だ」


 権威と呼ばれた研究者は進んで前に出る。


「閣下、維新来の天才が出ました」

「ほぉ?」


 その瞬間。


「なんだこれは!?」


 社会科から突然、困惑のような、怒号のような悲鳴が上がった。


「そ、そいつ。そいつだ! 論述でとんでもないことを書きやがったのは!」

「なんだって?」

「こいつ、お……畏れ多くも『枢密院は皇國に仇をなす』と!」


 職場に当惑が波及する。


「は、はぁ、な!!?」

「冗談だろ?」

「間違いない、受験番号は一致している!」


 ひとりの男が歩み寄る。


「少し見せてもらえるか?」

「か、閣下」


 閣下と呼ばれた男は、教員たちに囲まれた一枚の解答用紙を拾い上げた。そこに綴られた文字へ、なるほどすぐに引き込まれる。


秦宮(はたのみや)玲那?」


 氏名欄には見慣れぬ苗字。男爵家のうちで憶えがないので、当然子爵家でもなかろう。どこの家だろうか。


「っ、もしや」


 彼は本棚へと足を運び、皇族の名簿録を手に取った。皇子や皇女の称号を一覧から遡って、ついに秦宮の名を見つける。その正体は有栖川宮家、第2皇女であった。けれどその横に記された欄が、彼を叫ばせた。


「御年齢は――ろ、6歳だと!?」

「ろ、ろく?」

「いやすまぬ、なんでもない」


 咳ばらいをして、男は目を見開く。胸元の枢密院議員章が鈍く光った。


「不合格処理を」

「閣下!」


 抗議の声が飛ぶ。


「見捨てるのですか、ここまでの才能を」

「社会の論述試験は、皇國英雄に忠誠を誓い賛美するにあたり、どの点を取り上げどのように評価するかで分析力を見る問題だ。それを批判など、もってのほか」

「そうだ。刻下、体制の根幹を成す維新の英傑を疑うなど……叛逆、果ては大逆にさえ繋がりかねない危険思想ぞ!」


 男と社会科教師に反駁されて、なお化学科の教師は引き下がる。


「しかし松方閣下。蔵相たる枢密院議員伯爵ならご存知とは承知ですが、学修院は華族は全入としており、原則、入学審査で落第と付すことはありません」

「所詮は原則だ。制度にあるのだから使うまで」


 しかし、男は取り合うことはない。


「では、儂はこれで」

「閣下、御再考を!」


 引き留める教師たちには振り返らず、彼は立ち上がる。


(……さて。その知性を、拝みに行くとしようか)


 枢密院徽章に刻まれた、自らの義務を果たしに行くために。











「ええ。たいへん優秀な成績にございました」


 無骨な砲台の残骸を背に、はらりと松方はその解答用紙を広げた。


「……なんですか。いまさら、6年前のテストの話を」


 突然呼び出されたかと思えば、そんな昔話を。

 占領下の大連には立ち込めるように霧が降り、2つの傘を包んでいた。


「いえ。振り返ってみれば、国語は標準並みですが、算術と理科は満点。間違いなく首席でした」

「は?」


 玲那は固まる。首席なのもそうだが、問題は6年前の合否だ。


「首席なら、合格ではなくって?」

「ええ、合格ですとも」

「不合格の通知を頂いたのですが」

「あぁ。初等部は不合格ですとも」


 一層困惑する。何を言っているんだこの男は。


「殿下が受けられたのは、中等部の編入試験なのですから」


 言葉を失った。


「え?」

「手違いで配られたようですね」


 松方が示した玲那の解答用紙。右上に「中等部」とある。玲那は思わずあんぐりと口を開けた。


「国算理社4科目。未就学児に解かせるわけがないでしょう、あれは一般的な12歳をふるいにかける試験です」


 その中で、他の12歳に混ざって堂々の首席。これは誇るべきことですよ、と男は笑った。そして間髪おかず、その息を継ぐ。


「同時に、あり得ない話でもある」


 玲那はぐっと唇を噛んだ。

 そうだ。6歳の未就学児が、4科目をこなし、あまつさえ英才教育を施されてきた12歳の華族子息を全て抑えて首席など、起こり得ない話なのだ。


「不正を疑おうにも、出願した初等部が全入である以上、動機がない。それに、そもそも不正では得られるはずのない知識も伺える」

「……」

「ですから、このときから確信しておりました。姫殿下も未来人であろうとは」


 沈黙で返すけれど、とうにバレていたことだったか。無意味な気がして、とうとう玲那はため息をついてしまう。と同時に松方は、今度は社会科の解答欄をひらつかせた。あぁ、例の解答か。






自由論述 [社会]

 この国は変革の只中にある。維新の英傑たちは突如として藩閥対立を終わらせ枢密院へ合流。皇國憲法の制定により、大和、瑞穂、八洲、もしくは帝國と呼ばれてきたこの国は、統一して「皇國」を冠することとなった。枢密院を主導に動き出した一連の改革は、保守派からの反発は根強いものの確かな成果を収めているものも多い。

 さて。そのような皇國枢密院に諸君は何を思うか。自由に論じよ。

 

解答欄:

 『枢密院はいずれ、皇國に仇をなす』






「……それで。大蔵大臣たる方がこのような最前線まで足を運ばれて、どのようなご用件でございますの?」


 図に乗って足を滑らせた昔の自分など見たくもない。玲那は松方を急かした。


「まぁそこまで焦らずとも。お茶でも頂いてゆっくり――」

「あら。まことに残念ですけれど、ここは帝都ではございませんの。お茶から弾薬、兵糧や倫理まであらゆるものを節制した素敵な場所ですわ」

「それはそれは。あの茶の香りを楽しみにしていたのですが」

「ええ。本邸でしたらよかったのですけれど、どなたかが玲那を北海道経由でこちらに招待してくださったみたいで」


 あぁ、それに関してはご安心くださいと紳士は断った。


「そうですね。こちらに来た目的の一つではあるのですが……皇女殿下に、次の招待状をばと」

「……招待状?」


 玲那は聞き返す。まさかまた赤紙じゃあるまいなと訝しむその表情は、次の紳士の一言で崩れる。


「華族学修院、中等部でございます」

「!」

「先の通り、玲那姫殿下は初めから中等部に合格されていましたので。入学年齢となる次の春には帝都に戻られますよう、こちらで手配をしております」


 3月きりで、どうやら最前線と上川宮廷からはオサラバできるらしい。素直に喜びたいところだが、玲那は複雑な心情だった。

 それを察する素振りも見せず、紳士は言葉を継ぐ。


「それで、入学前の面接と申しますか。新入生の面談のようなものに、はるばる参ったのでございます」

「……なぜ蔵相閣下が」

「3月限りですが、学修院の教授でもありますゆえ」


 あくまで仕事だという姿勢を崩さないようだ。ため息をついて玲那は目を背ける。霧雨の大連湾は、先日の上陸戦の爪痕か、いくつもの煤煙がくすぶっていた。



「年季の入った槍ですね」



 新入生の面談とやら。口火を切ったのは、やはり松方のほうだった。

 この背中に差したままの長槍を、彼は指摘する。


「その持ち柄の模様……アイヌのものですか?」

「っ」


 くるり、玲那は踵を返す。これ以上話を続けるつもりはないと示そうとして。


「樺太の戦利品ですか」

「なわけっ!」


 思わず叫んだ。足が止まって、わなりと震えた。


「……ふむ。北方戦役に関わる品ではあるのですね」


 跳ねかけた息を慎重に沈めて、玲那はこう返す。


「だとしたら……なんなのです」

「いえ。まずは政府重鎮として、感謝を申し上げねばなと」


 目を丸くする。感謝だと?


「英国製の機関銃を持ち込みさりげなくロシア帝国を脅して、手を引かせたのです。姫宮の機敏な叡智がなければ、露清に同時に攻められ皇國は滅亡していました」

「……」

「枢密院の渡ってしまった薄氷を、間一髪で割らせなかった。姫殿下は、知る人ぞ知る救国の英雄でございます」


 その言葉に、思わず玲那の声は跳ねる。


「御自覚はございますのね。薄氷を渡ってしまったと」

「ええ。姫殿下が4年前に指摘された通り、()()()()()()()()()()


 松方は意外にもすんなりと認めた。むしろ開き直っているようにも見えた。

 ええ、と玲那は頷く。


「失敗。それも、悲劇的な敗北です」


 押しつぶされるように、吐き棄てた。


「皇國は北方のすべてを……失いました」


 歴史改変始まって八年。樺太には民権主義者や士族たち反政府主義者と、無辜のアイヌの人々が、枢密院によって開拓団として送り込まれ続けた。

 史実を根拠にロシアは当分動かないと確信した皇國枢密院は、のちの対露戦争への布石を打とうとして、20年前に放棄したはずのこの樺太へ手を伸ばした。


「西で清朝と対立する中で、もう片手で北方をまさぐろうとしたのです。二兎を追ってしまったのですよ」


 交換条約で確定したロシア領に領土回復を見込んで、貪欲に入植を続けてしまった――この時期のロシア帝国は、大規模戦争を避けたがっているのだと信じて。


「根本的に認識をはき違えていた……、ですか」


 松方のくぐもった声が、玲那の瞳を細める。


「ロシア帝国は皇國との戦争を大規模だとは思わなかった。ええ、玲那が連合王国の影を引きずり出してくるまで、決して」


 列強諸国にとって、皇國は近代国家ではない。辺境にある開国40年の弱小国、不平等条約にふさわしい野蛮な黄色人種の未開国。皇國との戦争など、蛮族征伐程度にしか見えなかったのだ。


「自分たちは恐れられているものだと、思いあがったのですよ……!」


 記憶へ鮮やかに蘇るのは、正面の桟橋へと続く大泊(おおどまり)の大通り。いいや、もう"コルサコフ"か――目に焼き付くのは、かつて母国だった地だ。かつて同胞だった人々だ。


『……負け犬が』


 虚勢を張って堂々と行進する敗残兵(わたしたち)を前に、彼らは呟く。


『領土も民も放り出して逃げるんだ』

『武人の誇りはないのか』


 戦火に焼かれたぼろぼろの身なりで、言うのだ。


『やっぱり、いざとなれば軍隊(あなたたち)は民を守らない』


 耳元に囁かれた声で、玲那の足は止まる。


『その血を流して……何を守ったの?』

「――ッ」


 ばっ、と振り返れば、少女の後ろ姿が避難民の列へ溶け込む。

 すれ違いざまのその問いに、ぐっと拳を握りしめた。


「こんなの、あんまりです」


 あの死闘をくぐって、何人も殺して、見捨てて、そして迎えた「頭越しの停戦」。

 玲那の指揮のもとに死んだ9人の兵には向ける顔もない。ただそこに横たわるのは、敗戦の強要だ。


「……せめて救えたはずのものさえも!」


 背中に差した長槍に目配せする。


「枢密院は即時休戦に固執して、開拓団や先住民への保障をとりつけませんでした。和平協定には、皇國への協力者の免罪に関する条項など、一つもないのです」


 戦火に巻き込まれた多くの開拓地は壊滅的な打撃を被った。先住民は皇國の後ろ盾を失ったことで、その生活領域を剥奪されるだろう。樺太の厳しすぎる冬への備えなど、この戦役で全てがパーだ。


「残った人々は、間もなく到来する冬を……っ」


 言葉に詰まる。

 停戦協定に基づき、ロシア軍は北から順に樺太を平定、南下してきている。彼らを焼くも殺すも、ロシアの自由だ。


 ぐら……、と足元が揺れ動く。


「――!」


 網膜に焼き付くのは、離れていく桟橋と、開拓団の人々の姿。

 北鎮の撤退が始まった。皇國へ向けて発つ最後の船が、樺太を離れるのだ。


「……冬を、越すことはできないかもな」


 記憶の甲板で、玲那の言葉を閑院宮が継ぐ。


 旧北洋開拓団の人々は、命からがら南を目指しその足で数百km、来たるロシア軍からの逃避行を続けた。そして辿り着いた本土への入口。

 そこには既に、北鎮の兵士たちを満載した引揚船が離れていく光景が。

 和平協定に基づき、引揚船は兵隊及び軍事物資以外を載せることができない。玲那たちは、守るべき彼らに手を差し伸べることすら叶わない。

 北へ数十kmにはロシア軍が迫るなか、岸壁に取り残された人々は、逃げゆく船を呆然と見送るしかなくて。


「ッ……!」


 その中に、見知った少女の顔を見つけたとき。

 玲那はこの長槍を投げようと振りかぶって、手を留める。もう、届くまい。


「……すまぬ」


 閑院宮の謝罪も、離れすぎた桟橋には届かない。

 この血を流して――何を得たの。何を守ったの。


「こんなの、許されるのですか……!」






 思いのたけを洗いざらい吐ききって、玲那は顔を上げる。

 目の前には霧の大連湾。向かいの砲台を見据えて、松方は静かに呟いた。


「なるほど。そのときに返せなかった槍ですか」

「……ええ」


 ぽつり。消え入るような息で、玲那は背を向けた。

 そうですね、と彼は息をつくと、今度はこう切り出す。


「姫宮の仰るとおり、枢密院の傀儡(くぐつ)は増えつつございます」

「……大山司令官から、伺ったのかしら?」


 こちらの問いには答えず、彼は言葉を継ぐ。


「北方戦役では、姫宮の機転でなんとか死なずにすみました。けれど次はどうなるかわかりませぬ。これから年々、枢密院の知る歴史は外れて失態を晒すことも増えてくる――そうなったとき、大切なのは何でありましょうか?」


 きりり、と長槍を握る手が締まる。その答えは玲那が一番知っている。


「枢密院を止める者」


 この小さな唇は勝手に動いてしまう。我ながらちょろい。

 けれど、これを口にする権利があるのは北鎮軍人(わたしたち)だけなんだ。


「姫宮から見て、大山巌はどう映りましたか?」

「……これから増えていくであろう皇國臣民のかたちです」


 このまま枢密院が英傑の威光を盾に、紙一重の成功を振りかざしていくのならば。誰もが自分で考えることを無駄と判断するようになって、大山のように思考を放棄していくのだろう。


「そしてそれが極まった時、いまいちど枢密院が北方戦役の如しをやらかせば」


 言わせまいと、堰を切ったように言葉が続く。


「冗談なくこの国は――迅速かつ完全に崩壊いたします」


 ばっ、と振り返って玲那はヒールをつく。

 蔵相松方は笑っていた。


「そうです姫宮。ゆえに枢密院への」

「「抵抗の灯火を消してはならない」」


 重なってしまって、奥歯を噛み締める。その言葉は、これ以上ない辛酸を嘗めさせられた北鎮軍人のものだ。我ながら幼稚な感情だとはわかっている。けれど。


(……玲那も所詮は12なのですね)


 ため息をついて頭を冷やす。

 一方の松方はどこか満足げに腕を組んで、頷いた。


「そうですね、次で最後の試問と致しましょう」


 訝しめば、学修院の面接ですよ、と取り繕うように彼は付け足す。


「枢密院はもう一度、大きな対外政策に打って出ます」

「っ」


 顔をしかめた玲那を見て、謀ったように松方は口角を上げた。


「下関条約」


 びくり、と手が止まる。

 彼は構わず問うた。


「清朝との講和。殿下はどうすべきと思われますか」

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― 新着の感想 ―
咲来裲花がなんとか生き延びていますように
[良い点] めちゃくちゃ理にかなった作品完璧すぎる=面白い、最高
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