プロローグ
「急げ...急げ...急げッ!」
白髪の少女は、4人の男に追われている。少女は逃げる。箒に乗って、空を飛んで。
逃げる。逃げる。逃げる。
「とっとと捕まえろ!お前ら!」
「「「イエッサーッ!」」」
「ファイヤーアロー!」
「───ッ!フローズンッ!」
その少女は、炎の矢を凍らせて相殺する。
「早く...早く...早くッ!」
その少女は、紙に手書きで何かを書く。そう、魔法陣だ。乱雑に書かれたそれは、効力を発揮する。
「くらいなさい!私の最上位魔法!アブソリュート・ゼロ・オブ・ゼロ!」
その少女は、技名を叫ぶ。氷の大魔法『アブソリュート・ゼロ・オブ・ゼロ』。零の中の零。
”ヒュンッ”
でも、氷魔法は放たれない。その代わり、少女が消えた。
「クソッ!逃げやがった!お前ら、探せ!」
「「「イエッサーッ!」」」
***
「あれ...ここどこ...って、落ちるぅぅぅ!」
その少女は気付けば、どこかに転移していた。少女の乗る箒は落下する。
”ゴンッ”
「痛ッ!」
「いったたたたた...」
「な...なんだよ、お前?」
「この私を知らないの?私は、氷の大魔女、白魔様よ!」
その少女は、「白魔様」。そう名乗った。
12月20日、13時に1話を。
16時に2話更新予定です。