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【コミカライズ1巻 3月27日発売】【Web版】奈落の底で生活して早三年、当時『白魔道士』だった私は『聖魔女』になっていた  作者: tani
第二章 最難関!? 神々の塔攻略編

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パーティー登録

「では妾たちもパーティーの登録を済ませようかの。そうしないとダンジョンに転移する際に離れ離れになってしまうからな」


 どうやら【アルファモンス】のダンジョンには共通して『パーティー登録をしなければダンジョン先で分断される』というルールが存在するようです。

 ダンジョン内で合流しても次の階層に行けば同じようにパーティーを分断されるとか。


 それを解決するのがパーティー登録。

 冒険者ライセンスとは違ったカードが発行されるようですが、登録方法はだいたい同じようです。

 パーティー全員の血を一滴垂らすことでダンジョン側が共通のカードを持っている冒険者をパーティーとして認識するみたいです。


 なのでパーティーの登録は忘れずに行わないといけません。


 私はエルトリアさんとロザリーさんに付いていき、冒険者ギルドの受付へと向かいますが、何やら注目されているのか周りからの視線を感じます。


 全員が女性だからでしょうか?


 一人は仮面を着けて小さなドラゴンを従えている。

 一人は冒険者ギルドでは場違いであろうドレスを来ている気品ある女性。

 一人は執事のような服装で周りの男性を近寄らせないような雰囲気を出している格好いい女性。


 そうですね、目立たない方が無理です。

 特に変なことを考えているであろう男性冒険者たちの視線がよくわかる。気付かれないと思われがちですが意外に見られているのはわかるものですよ。


 淡々と気にせず歩いていきますが、その度に周りの冒険者からの視線を浴びています。


「ようこそ、冒険者ギルドへ。パーティーのご登録ですか?」

「うむ。ここであってるか?」

「はい。それでは早速登録をいたしますのでパーティーメンバー全員の冒険者ライセンスを提示してください」

 

 受付のお姉さんにそう言われたのでエルトリアさんたちに続いて私も冒険者ライセンスをテーブルの上に置きます。

 私たちの冒険者ライセンスを手に取ったお姉さんですが、それを見て目を大きく見開いていました。


「な、な、な、何ですかこのステータス!? レベルも異常ですよ!? こっちなんて3,600を超えている……こんなの見たことない……」


 と、大声で言うものですから一気に冒険者たちはこちらを見ます。

 エルトリアさんのレベルを知れば当然の反応とも言えますが、まあこうなることもわかっていたことなので仕方ないですね。

 

 ちなみにロザリーさんのステータスなのですが──



───────────────


《名前》ロザリー・マグノトリア


《性別》女性 《年齢》142歳 《職業》『暗殺者』


《称号》〝色欲の魔王に従いし者〟    


《ステータス》 《基礎±補正》

 レベル 2,123

 生命力 23万6902《22万9402+4万7500》

 魔 力 29万4988《24万1188+5万3800》

 持久力 33万1109《27万2609+5万8500》


 攻撃力 32万1623《26万1823+5万9800》

 防御力 30万3091《25万5591+4万7500》

 精神力 29万5277《24万2777+5万2500》


 スキル

 『生命力自動回復』『魔力自動回復』『持久力自動回復』

 『消費魔力半減』『物理障壁』『魔力障壁』

 『獄炎魔術』『氷獄魔術』『暴風魔術』『地烈魔術』

 『暗黒魔術』『猛毒魔術』『麻痺魔術』『睡眠魔術』

 『空間魔術』『全属性耐性』『状態異常耐性』『魔力感知』

 『鑑定』『隠密』『隠蔽』『五感強化』『魔闘法』

 『暗殺術』『物理威力上昇』『魔術威力上昇』

 『状態異常付与成功率上昇』『思考加速上昇』

 『長文詠唱破棄』『並列詠唱』『暗殺者の加護』

 『色欲の魔王の恩恵』


───────────────



 このような感じになっています。

 エルトリアさんの従者である時点で只者ではないことは明白ですよね。


 そして、これは船に乗っている時に聞いた衝撃的な事実なのですがロザリーさんは最初からエルトリアさんに仕えていたわけではなく、エルトリアさんの命を狙っていたようなのです。


 先に言っておくと裏世界とかは関係ありません。

 職業にもあるように単純に『暗殺者』として仕事を頼まれたみたいです。


 ロザリーさんは耳長族──エルフと言った方がわかりやすいかも──であり、職業が『暗殺者』故に雇い主から仕事を頼まれ、その度に仕事をこなしていった。


 そんなある日色欲の魔王を殺せとの仕事が入り、エルトリアさんと出会って完膚なきまでにやられたそうです。

 

 仕事の失敗は死を意味する。


 そう教えられてきたロザリーさんは自害しようとしましたが、エルトリアさんは自分の従者になれと言ったそうです。


 当時のロザリーさんは大変驚いたそうですよ。

 私もそう思います。自分を殺しに来た人を従者にしようだなんて考えもしませんから。

 しかし相手はエルトリアさん。常識は通用しないのでしょう。きっと興味があるからロザリーさんを従者に選んだ。


 それから月日が流れて今のような関係になったそうです。


 さて、ロザリーさんについてはここまでにしてパーティー登録の方です。


 私たちの冒険者ライセンスを見て驚いていた受付のお姉さんもひとまず落ち着いてパーティーの登録手続きを始めました。


「そういえば魔王であることは隠しているのですか?」

「うむ。ユニークスキルで魅了状態にさせて妾が魔王であっても気にすることのないようにしておる」


 お姉さんを見ても普通に仕事をしていますね。別の従業員と比べても特にこれと言って目立った変化はありません。

 誰もお姉さんがスキルによって魅了状態にさせられているなんて思わないでしょう。 

 

 それから10分もしないうちに手続きなどが終わると一枚のカードを受け取りました。


「今お渡ししたものが【アルファモンス】で発行している特別なカードになります。そちらには各ダンジョンの攻略状況が記載され、進行度に合わせて自動で更新されます」


 受け取ったカードには私たちの名前。そして『獣神の塔』『機神の塔』『竜神の塔』『魔神の塔』『神々の塔』と書かれていました。

 このダンジョンが私たちが攻略するダンジョン。まずは『神々の塔』を除いた4つを攻略しないといけませんね


「また、パーティーメンバーの追加をしたい場合は冒険者ギルドへ持参してください。パーティーは最大で6名までなのであと3名は追加できます」

「一つ聞きたいのじゃがパーティー登録をした状態で各々別のダンジョンへ向かっても問題ないのか?」

「パーティーメンバーの誰かがダンジョンに入ったからと言って他のメンバーが強制的に転移されることはありません。ですがダンジョン攻略の進行度はパーティーで共有されます」 


 エルトリアさんが何を考えているのかはなんとなく予想できます。しかし、とりあえずは3人で『獣神の塔』を攻略するのでしょう。


「そうか。教えてくれて感謝する。では妾たちも早速『獣神の塔』へ向かうとするかの」

「はい。それではダンジョン攻略頑張ってください」


 そして私たちは『獣神の塔』へ挑むために冒険者ギルドを後にしました。

後付け設定──ロザリーは〝エルフ〟です。

何回も情報量の多いステータスが出ると飽きるかもしれませんが、ステータスを記載するキャラは大体その章のメインキャラとして動きますのでご了承下さい。

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奈落の底で生活して早三年、当時『白魔道士』だった私は『聖魔女』になっていた4
― 新着の感想 ―
[一言] 個人情報を大声で叫んでバラす辺り受付嬢失格で悪ければクビ宣告だと思うんだがね しかもダンジョン経営なら尚更情報という物は高価になるよね?
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