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【Web版】奈落の底で生活して早三年、当時『白魔道士』だった私は『聖魔女』になっていた  作者: tani
第一章 オルフェノク地下大迷宮脱出編

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死神 デスサイズ

 ここ【オルフェノク地下大迷宮】は洞窟のように自然に作られた通路や部屋で構成されています。

 更に下へ行くほど迷路のように道が複雑になっているので迷って魔物に挟み撃ちでもされたら大変です。


 なのでスキルを使いつつ注意深く進みます。

 しばらく歩き続けると奥の方から蠢く影が見えました。

 ゆっくりと現れたのはデスサイズという魔物。


 デスサイズはスケルトン系統の魔物。

 漆黒のローブで骸骨の体を隠し、ゆらゆらと浮遊している姿はなんとも不気味。

 そして、デスサイズが持っている大鎌には即死効果を付与する能力があります。私には状態異常の耐性があるので即死することはないと思いますが、実際どうなるかはわかりません。そして、試すつもりは微塵もありません。


 一本道故に戦闘は避けられそうにない。とりあえず戦闘が始まる前に『鑑定』で情報を確認してみましょう。


───────────────


《名前》デスサイズ


《称号》〝命刈り取る者〟


《ステータス》《基礎±補正》

 レベル 606

 生命力 7万5916《6万3026+1万2890》

 魔 力 9万3171《6万8991+2万4180》

 持久力 7万2515《6万1425+1万1090》


 攻撃力 9万1194《6万5334+2万5860》

 防御力 7万8499《6万3229+1万5270》

 精神力 7万7554《6万4004+1万3550》


 スキル

 『生命力自動回復』『魔力自動回復』『持久力自動回復』

 『闇魔術』『召喚魔術』『浮遊魔術』『空間魔術』

 『暗黒魔術』『即死魔術』『全属性耐性』『状態異常耐性』

 『回避』『状態異常付与成功率上昇』

 『並列詠唱』『多重詠唱』『死神の加護』


───────────────


 もしもアドルたちがここへたどり着くことが出来たとして、生存できる確率は0と言ってもいいでしょう。

 彼らがこの三年で私のようなステータスを持っていたら話は別です。しかしそんな都合のいい話はないですよね。


 さて、こうしている間にもデスサイズがこちらへ気付きました。

 どうやらデスサイズはヤル気満々のようです。大鎌を構えて今にでも襲ってきそう。

 私も後れを取らないよう二本の杖を構えます。


───────────────


 名前 『月光の魔道神杖』

 権能・ステータス精神力+18,000

   ・『治癒効果上昇』

     └上昇率40%


 名前 『宵闇の魔道神杖』

 権能・ステータス魔力+18,000

   ・『魔術威力上昇』

     └上昇率20%

   ・『状態異常付与成功率上昇』

     └上昇率20%

───────────────



 白と黒。神々しい杖と禍々しい対となった杖は拠点としていた建物から拝借してきたものです。他にも役立つ装備品は拝借してきましたが……。


 しかし、三年も長い間放置されていたのだから所有者はいないも同然です。所有者がいれば三年の間に取りに来ていると思うので。

 そもそもダンジョンにあるものは見つけた人の自由です。だからこれは盗みではなく私が拾ったのです。


 自分を無理矢理正当化したところで戦闘に戻ります。


 デスサイズは召喚魔術により自身の僕となる眷属を30体近く召喚しました。

 見た目はただのスケルトンですが騙されてはいけません。高レベルの魔物だけあって召喚した魔物も一筋縄ではいかないステータスを持っています。


 スケルトン軍団は迷うことなく私に向かって一斉に突撃。

 狭い道なので迎え撃たないと袋叩きは確定です。


 ですが私に焦りはありません。


 スケルトン軍団のうち、一体が手に持つ切れ味がいいサーベルを振り下ろしますがそれは私とスケルトンの間にある()()()()()によって弾かれます。


 そう、これは上位職業『聖魔女』の権能である『魔力障壁自動発動』によるものです。

 

 魔力障壁は自身の精神力の数値だけ強度が増します。

 そして、魔力障壁を貫通させるには精神力を上回る攻撃力もしくは高威力の魔術しかありません。


 私の精神力は装備品も含め20万ほど。その数値以下の攻撃は私に当たることはないのです。


 スケルトンの攻撃が弾かれたということは攻撃力は私の精神力よりも下。ちなみにデスサイズの攻撃力も約90,000であるため私には通用しません。


 なので本当は一方的な戦闘だったんです。

 そもそもの話、レベルとステータスの差が開きすぎていますので負けることはありません。


 それではデスサイズとスケルトン軍団を排除に移ります。

 宵闇の魔道神杖をデスサイズたちの方に構え、最上級の氷獄魔術──【絶対零度(アブソリュート・ゼロ)】という魔術を使用。

 通常であれば発動には長文の詠唱が必要ですが、称号〝魔道を探求せし者〟の『長文詠唱破棄』により一節で済みます。魔道士ならば羨望する称号ですよね。


 瞬きする暇もなく通路は一瞬にして氷の洞窟へと変わりました。

 スケルトン軍団は氷塊に囚われ、触れる前に割れたガラスのように崩れていき一掃出来ました。

 

 デスサイズの方は耐性があるようで氷塊に囚われても存命しているようです。

 しかし、凍傷によるダメージですぐに倒せるでしょう。

 私の予想通りあれから一分もせずに氷塊はデスサイズごと割れました。


 これにて戦闘終了です。

 それにしても私って結構強くなったのでは?

 三年前の自分からは想像できない強さです。ある意味アドルたちには感謝しなければいけませんね。


 デスサイズも倒したことですし先を急ぎましょう。

 っとその前に、【絶対零度(アブソリュート・ゼロ)】で凍った範囲が広すぎて通路の奥まで続いています。

 このままでは地上に出る前に風邪を引く可能性があるので【体温増加(ホット・アップ)】という魔術を自分にかけておきましょう。

 これ、実は使いようによっては恐ろしい魔術ですが、調整すれば体がぽかぽかになれる魔術でもあります。しばらくは寒い想いをせずに進むことができますね。


 準備も調ったので地上へ向けて移動再開です。

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奈落の底で生活して早三年、当時『白魔道士』だった私は『聖魔女』になっていた4
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