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【コミカライズ1巻 3月27日発売】【Web版】奈落の底で生活して早三年、当時『白魔道士』だった私は『聖魔女』になっていた  作者: tani
第六章 混血の姫と六妖刀編

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師弟関係

 今月から週一更新になります。

(作者の都合で、更新できない週や週に複数更新することがあるかもしれません)

 オウキさんと別れて『聖魔女の楽園』に戻ってきました。

 船旅で少々疲れたので、少し休みたいところですが、今のうちにやっておくことが、いくつかあります。まずは──


『リリィっち~。なんか、髪がごわごわするから温泉入りに行きたいんだけど~』


 ミューファスが温泉を所望してきました。

 確かに、私の髪もミューファスと同じでごわごわしています。先にケアをして、さっぱりした方がいいかもしれません。 


「わかりました。では、先に温泉に入りに行きましょう」


 やることがあるので、長風呂はしないようにして。 

 

 お風呂から上がったら、シルファさんのところに行こうと思っています。

 前に三本目の杖を作るにあたり、私とデオンザールの魔力が必要と言ってたので、今のうちに念話でデオンザールに声をかけましょう。


(…………)


 ……駄目ですね。念話で呼びかけても反応がない。

 反応がないのは、デオンザールの身に何かあったというわけではなく、おそらくまだ寝ているだけです。


 デオンザールがいる森まで行って直接起こしに行こうか迷いましたが、後回しにして、先に別件を済ませます。さすがにそれが終わるまでには起きているはず。


 さっぱりした後、念話でバエルにミューファスの監視役を選抜してもらい、私はミューファスと別れます。


 正直なところ、ミューファスの監視役は不要だと思っています。

 出会ってから、まだ数日しか経っていませんが、ミューファス・アスガーロンという人物のことは何となく理解しました。

 

 彼女が、この世界に住む人たちに危害を加えることはない。

 急に襲い掛かってきたら話は別ですが、それは私も同じ。私だって、急に襲われたら反撃しちゃいますし。

 

 監視付きの条件を出して、すぐに解除するのもどうかと思うので、もうしばらくしたら『聖魔女の楽園』内では自由にさせましょう。

 

(──わぁっ!)


 おっと、別の用事を済ませようと念話を繋げたら驚かせてしまったようです。

 念話の相手は、アヤメ。彼女とは従魔契約を交わしましたが、念話での会話は初めてでしたね。


(驚かせてすみません、アヤメ)

(いえ、大丈夫です! これが念話、です?)

(はい。今後はこうして念話で連絡することがあると思うので。それで、今どこにいますか?)

(えっと、サフィーちゃんに『聖魔女の楽園』を案内してもらっていて、今は訓練場にいるです)


 サフィーも一緒ですか。これは好都合。


(サフィー、聞こえますか?)

(あれ? リリィさま、アヤメちゃんと念話してたんじゃないの?)

(サフィーに聞きたいことがあって。そこにグラはいますか?)

(師匠? 師匠は、まだお家にいると思うよ。お家でフォルネさまと、お茶会するって言ってたから)


 グラたちも揃っているなら、ちょうどいいですね。

 グラにも念話で話し、フォルネが帰らないように頼みました。

 そして、訓練場でサフィー、アヤメと合流し、そのままサフィーの家に向かいます。


 グラはサフィーの師匠であり、保護者でもあります。

 まだサフィーは子供で一人暮らしさせるわけにはいきませんからね。だから、二人は同じ家に住んでいるわけです。


「師匠、ただいまー!」

「おかえりなさい、サフィー」

「クンクン、何かいい匂いするー」

「焼き菓子を作ったので。食べたいなら、まず手を洗ってきてください」

「わかった~! 手、洗ってくる~!」


 帰宅早々、サフィーは慌ただしいですね。それが彼女の可愛いところでもありますが。それより──


「ふふっ」

「リリィ様、いらっしゃいませ。どうかしましたか?」

「いえ、今のやり取り、何だか親子みたいだなと」


 まだ私が故郷に居た時、妹のマリーが外から帰ってきて、お母さんと似たようなことなやり取りをしていたのを思い出しました。 


「そう、見えるでしょうか」

「ええ、見えますよ」

「あはは……。でも、親子と言うなら、私はリリィ様の方が親に見えますよ? 私はサフィーの姉、といったところでしょうか」


 人族は親が子に名前をつけるのが一般的。

 サフィーと名付けたのは私ですし、そう考えると、グラの言うように私の方が母親と言えるのでしょうか?


「では、私はグラの母親でもありますね。生きた年数を考えると、グラの方が長く生きてますけど」

「そうですね──っと、私ったらリリィ様を立たせたまま話してしまうなんて……。リリィ様、中へどうぞ」

「ありがとうございます」

「アヤメも。サフィーが「今日はアヤメちゃんとお出かけする」と言って、家を飛び出ていきましたが、迷惑かけませんでしたか?」

「だ、大丈夫です! サフィーちゃんが色々な場所に案内してくれて楽しかったです!」


 今のグラの言葉も母親みたいだなと思いながら、私たちもサフィーと同じように手を洗い、リビングへ向かいます。

  

 リビングには、フォルネが椅子に座って焼き菓子を食べてました。テーブルには、結構な種類のお菓子が並べられています。


「料理は練習して上手く作れるようになってきましたが、リリィ様のお口に合うかどうか……」

「大丈夫だよ! 師匠が作る料理は、どれも美味しいから!」


 では、試しに一つ手に取り、口に運びます。

 

「──ッ!」


 口に入れた瞬間に広がるバターの風味。

 パサつきは一切なく、しっとりとした生地。

 甘さも絶妙なバランスで甘過ぎず、甘い物が苦手な人でも食べやすい一品。


「サフィーの言う通り、お世辞抜きで美味しいです!」

「本当ですか! お口に合ってよかったです。たくさん練習した甲斐がありました!」


 グラは料理とは無縁の生活だったと思うのに、毎日訓練を頑張るサフィーのために、彼女もまた頑張ったのでしょう。


 本来、お菓子作りに必要な砂糖やバターは少々値が張る代物で、大量に仕入れるのは金銭的に余裕がない限り難しいです。在庫も限られていますし。


 ただ、私も焼き菓子は好きです。

 出来ることなら、食べたい時に食べたい。

 材料だって、手軽に手に入れられるようにしたい。


 そこで思い付きました。


 仕入れが大変なら『聖魔女の楽園(うち)』で全て済むようにすればいいのでは、と。


 そこからは早いものです。なんてったって、私の希望ですからね。

 バエルに相談した結果、今は砂糖やバターは『聖魔女の楽園』で簡単に手に入る代物となりました。あとは、お菓子のレパートリーが増えるといいですね。


「で、今日は何の用事で来たの?」 

 

 グラが作ったお菓子を堪能していると、フォルネが私に聞いてきました。

 危ない危ない。フォルネに言われなければ、ここへ来た目的を忘れてしまうところでした。美味しすぎるというもの罪ですね。


 紅茶を一口飲んだところで──


「実はフォルネにお願いがあります」

「私に?」

「ここにいるアヤメのことは知ってますよね」

「まあ。自己紹介の時くらいしか話してないけど──まさか!」


 私が何を言うか察しているみたいですね。もちろん、そのまさかです。


「フォルネには、アヤメがここへいる間の保護者兼、師匠になってもらおうかと」

「なんで私が!?」


 この反応は想定内です。最初から二つ返事で引き受けるとは思ってませんし。

 

 で、当のアヤメは予想外だったのか、キョロキョロと私とフォルネを見ます。

 アヤメにはサフィーの家に向かう途中で伝える予定でした。しかし、道中、サフィーの話が止まることを知らず……。

 サフィーの話を聞いている間に、家に着いてしまったわけです。


「アヤメの母親のツバキとも従魔契約は交わしましたが、毎日『聖魔女の楽園』に来られるわけではありません。この歳で一人暮らしも大変でしょう」

「それは、まあ……」

「ツバキにも話して許可を得てます。ツバキは「リリィはんの従魔だから安心して任せられる」と言ってました」

「……保護者兼、師匠とか言ってたわね。私、人に何か教えるの向いてないと思うけど……」


 もし仮に引き受けたとしても、グラとサフィーと違い、扱う武器も違うため、師として教えられることはないと。

 ですが、それは別に問題ではありません。私だって、フォルネとアヤメが扱う武器が違うことくらいわかってますから。


「師匠と言っても、一から戦い方を教える必要はありませんよ? 実戦形式を主軸として稽古をつけてほしいんです」

「実戦形式……」

「サフィーは、グラの豪快な戦い方に憧れ、大剣を使った戦い方を一から学ぶ必要がありましたが、アヤメは既に土台が出来てます」

「だから、グラみたいなことはしなくていいと……」

「もちろん、私が勝手に話してるだけで決定ではありません。フォルネとアヤメの意思を尊重します。嫌なら嫌と遠慮なく言ってもらって構いません」

 

 アヤメからすれば、自分は新参者だからと思ってるでしょうし、私が提案したことだから嫌でも断りづらいでしょう。

 

 ですが、アヤメは嫌な素振りはみせませんでした。

 椅子から降り、アヤメはフォルネのところへ行きます。


「あ、あの……」

「……何?」

「えっと……私は、まだまだ未熟で……リリィさまや父上、母上に負けないくらい、もっともっと強くなりたい、です」

「…………」

「サフィーちゃんは「師匠は最上級悪魔で凄いんだよ」って言ってたです。私も母上から悪魔の話は聞いたことあるです。フォルネさまみたいな綺麗で、とても強い人に鍛えてもらえるなら、絶対に強くなれるです!」

「──ッ!」


 これは効いてますね。

 綺麗と言われて嬉しくない女性はいません。そして、フォルネのもとで学べば、絶対に強くなれると言い切った。

 今のフォルネの目には、アヤメが「非常に素直で見る目のある子ども」に見えていることでしょう。

 

「フォルネさま。どんなに厳しくても弱音は吐きません! だから、私のお師匠さまになってほしいです!」

「ぐっ……」


 熱が込められたアヤメの言葉にフォルネは更に圧されてます。

 先程、フォルネとアヤメの意思を尊重すると言いましたが、これだとフォルネが嫌だったとしても断るに断れないですね。気持ちはわかりますけど。


「いいんじゃないですか? フォルネさん、前から弟子が欲しいと言ってましたし、アヤメはフォルネさんの要望にピッタリですよ?」

「ちょっ、グラ!?」


 隠していたことなのか、グラの突然の暴露で焦ったフォルネが立ち上がって大声を出します。

 

「要望というのは?」

「弟子は取ってみたいけど、悪魔族は鍛えても進化に限界があるから気が乗らない。弟子を取るなら、将来有望で最上級悪魔にも匹敵する子がいいと。あと、出来ればサフィーくらいの子が──」

「グラ! アンタ、ベラベラ喋り過ぎ──!!」


 悉く暴露されて、フォルネの顔は真っ赤です。

 弟子の話もそうですが、弟子を取るならサフィーくらいの子がいいなんて、普段そんなこと言う子じゃないですからね。


 知られて恥ずかしくなってしまったのでしょう。フォルネはツンツンしてるところがありますが、たまに見せるこういう部分が本当に可愛いんですよね。


「ちょっと! 何よ、その目! 周りが異常だから感覚がおかしくなって忘れてるかもしれないから言っとくけど、私だって最上級悪魔なのよ!? 悪魔族の中で最も高い階級で──」

「はいはい、わかってますよ。ところで、先程グラは「悪魔族は鍛えても進化に限界がある」と言ってましたが」

「適当に流すなぁぁぁッ!!」


 怒ってるフォルネは置いといて。

 グラに悪魔族の進化について聞きます。

 一応、悪魔族についてはシャルルフォーグ学院でも学びましたが、やはり本人から聞くのが一番勉強になるでしょう。


「リリィ様は、私たち悪魔族に階級が存在するのは、ご存じですよね」

「はい。下から下級、中級、上級、そして最上級」

「下級や中級の悪魔は上の階級に進化することが可能です。しかし、大半は上級で止まります。上級に進化した、もしくは最初から上級だった悪魔が、その上に進化するというのは、ごく稀なんです」

「ちなみに、最上級になれた悪魔の数は?」

「ええっと確か……4人くらい、だったはず」


 悪魔族は長命──というか、基本寿命はありません。

 悪魔界がどれだけ前から存在するのか定かではありませんが、千年で済む話ではないでしょう。


 とんでもなく長い歴史の中で、最上級悪魔に進化したのが4人しかいないのなら、確かにグラの言う通り、ごく稀ですね


「上級から最上級への進化は奇跡と言っても過言ではないです」

「でも、うちにも強い上級悪魔はいますよね? 最上級にはなれずとも、その子たちを更に鍛えるということはできるのでは?」

「言ったでしょ、気が乗らないって」


 気分の問題というやつですか……。でも、フォルネが出している条件を、アヤメは満たしているわけですよね。


 オウキさんとツバキ──『憤怒の魔王』と九尾の娘で、実力も歳の割には十分過ぎるくらい。

 しかも、まだまだアヤメは伸びるでしょう。最上級悪魔と渡り合えるのも、非現実的な話というわけではない。


「なるほど。で、話を戻しますが、結局引き受けてくれるんですか?」

「……対価を要求するわ」

「対価?」

「バエルの奴は何でも言うこと聞いてるけど、本来悪魔に頼みごとをする時は、それに見合った対価を払わなければいけないのよ」


 将来有望な弟子が欲しいと言って、目の前にいるというのに、素直に引き受けようとしない。

 はぁ……まったく、もう。可愛いところはありますが、面倒くさい子でもありますね、フォルネは。


 悪魔へ頼みごとをする際は、対価が必要というのは知っています。

 しかし、私は相応の対価を先払いしているつもりです。彼女は更なる対価を要求できる立場なのでしょうか。


「フォルネ。ここにいる大人は何かしら仕事をしています。フォルネは彼らみたいに何か仕事してますか?」

「い、いや、それは……。た、たまに、訓練場にいる悪魔たちの様子を見に行ってるわ」


 ニコリと微笑みながら私が聞くと、どもりながらフォルネは答えます。


「様子を見に行って、悪魔たちの相手をしてますか? してないですよね。バエルから聞いてますよ。様子を見に行くだけでは、仕事とは言いません」

「うっ……。で、でも、仕事してないって言うなら、バラムの奴だって何もしてないじゃない」


 確かに。バエルと同じ悪魔界の王のバラム。

 彼も何か仕事をしてるわけではありません。『聖魔女の楽園』にはいますが、二人きりで話すことも数えるくらい。


 フォルネはバラムを味方につけようとしますが、残念ながら、彼を味方につけることはできません。


「そうですね、バラムも仕事はしてませんね」

「でしょう!?」

「では、バラムと同じように、今後はフォルネもスイーツはなし──というのは、さすがに可愛そうなので制限を設けましょう」

「えっ!?」


 バエルなら容赦なく「禁止でよろしいのでは?」と言いそうですが、私も甘い物は好きですからね。一気に禁止するのは可哀そうです。


 さて、スイーツの制限を聞いたフォルネは、衝撃のあまり固まってしまいました。でも、私はそんな彼女を無視して畳み掛けます。


「二人とも仕事してないのに、フォルネには毎日スイーツがあたって、バラムに何もないのは不公平でしょう?」

「…………」

「私だって、こんなこと言いたくはありませんが、仕事もしないで毎日スイーツがあたっているというのに、そこへ更に対価を要求してくるとなると──」

「わ、わかった! わかったから!! 生意気言って、ごめんなさい! 引き受けるから、それだけは勘弁して!!」


 はい、私の勝ちです。まあ、勝敗なんて始まった時点で決まってたものです。


「よかったですね、アヤメ。今日からフォルネが、あなたの師匠です」

「お師匠さま、これからよろしくお願いしますです!」

「引き受けたからには、手は抜かないから覚悟しなさいよ」


 最初から引き受ける気はあったんですから、素直に引き受けてくれたら、もっと早く終わってたんですけどね。

 とはいえ、アヤメの件は、これで終わりました。あとは、二人が住む家を建ててもらうように手配して──


「そうだ。アヤメ、ステータスを見せなさい。師匠として、弟子のステータスは把握しておきたいわ」

「はいです! えっと……どうぞです!」


 早速、師匠としての初仕事をするようです。

 アヤメはフォルネに自身のステータスを見せます。

 


───────────────

《個体名》 アヤメ 《性別》メス

《称号》 “九尾の血を継ぎし者” “鬼王の血を継ぎし者”

     ”混血の姫“ “聖魔女の従魔”

     “第三十の最上級悪魔の弟子”


《ステータス》 《基礎±補正》

 レベル 185 

 生命力 6万2129《3万2129+3万》

 魔 力 9万9987《3万4987+6万5000》

 持久力 5万9122《2万9122+3万》

 攻撃力 8万5401《3万5401+5万》       

 防御力 6万9789《3万1789+3万8000》      

 精神力 8万4044《3万1044+5万3000》

    

 スキル

 『生命力・魔力・持久力自動回復』『消費魔力激減』

 『物理・魔術威力上昇』『多重障壁自動発動』

 『獄炎魔術』『氷獄魔術』『暴風魔術』『地烈魔術』

 『神雷魔術』『聖光魔術』『暗黒魔術』『召喚魔術』

 『空間魔術』『治癒魔術』『状態異常耐性』『魔力感知』

 『鑑定』『隠密』『隠蔽』『悪食』『魔闘法』『五感強化』

 『忍術』『魂喰らい』『思考加速・治癒効果上昇』

 『聖魔女の加護』『白亜の魔道』『漆黒の魔道』

 『九尾の加護』『鬼王の加護』『魔王の加護』

 『最上級悪魔の加護』


  ───────────────



 アヤメのステータスは従魔契約を交わした時に見てます。

 オウキさんとツバキの娘ですから、驚きませんでした。これが二人の子供だと知らずに見てたら、めちゃくちゃ驚いていたでしょうけど。


 二人の加護で、とんでもない強化がされてますが、それを抜きにしても、この歳でこのステータスは、なかなかのものでしょう。

 そこに師匠となったフォルネの加護も加わって、総合したステータス値が更に上がりました。


 サフィーと比べると、アヤメの方が総合的なステータスは勝っています。

 しかし、二人には40ほどレベル差がありますし、サフィーの異常なステータス値の伸びを考えると、もし同じレベルなら、サフィーもこのくらいの数値になっているでしょう。


「リリィさまと従魔契約を交わしたおかげで、スキルがいっぱい増えたです。でも、使ったことないばかりで……」

「魔術なら私でも何とかできるか。あとは……この『忍術』っていうのは? うちで持ってる奴いないわよね」

「それについては、魔術みたいなものと認識して大丈夫そうですよ」


 私も『忍術』というスキルは見たことがなかったので、前にツバキに聞きました。

 厳密には少し違うようですが、やってることは魔術と大差ないから、同じ認識でいいと言われました。


「ふぅん。まあ、今度見せてもらうわ」

「リリィ様、紅茶のおかわりは如何ですか?」


 私のティーカップが空になったのに気づいたグラが聞いてきました。

 おかわりを頂いて、このまま女子会を続けたいところですが、まだやることが残っているので、ここで終了です。


「いえ、大丈夫です。この後、予定があるので、私はもう行きますね。また今度、来てもいいですか?」

「是非いらしてください。もっと料理の腕を上げて待っていますので」

「それは楽しみですね。では。お菓子、ごちそうさまでした」


 私はグラたちの家から去ります。

 そして、さすがにもう起きてるだろうとデオンザールに念話を試みても反応がなく、結局現地へ起こしに行き、シルファさんのもとへ向かったのでした。

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奈落の底で生活して早三年、当時『白魔道士』だった私は『聖魔女』になっていた4
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