戦車とは何か?
お父様といろいろお話をした結果、神様からもらった本にある戦車と現実の戦車に随分と乖離があることが分かりました。
軍において戦闘用車両という括りでいうと、現在使われている種類は数えるほどしかありません。
・輸送車
・戦車(New)
輸送車は言葉の通り、物資を輸送する車両のことですわね。
海の向こうの連合国家では”トラック”などと呼ばれ始めた車両です。
大きな荷台を持ち、荷馬車の代わりをします。
兵站を支える重要な車両の1つですわね。
わが軍ではまだまだ荷馬車も多いですが、今後はより機械化されていくでしょう。
もう一つが”戦車”…王立国家が世界に先駆けて前大戦にて使用した陸戦兵器です。
歩兵の持つ銃砲を防ぐ装甲を持ち、無限軌道や履帯とよばれる鉄の帯によって沼地や不整地でも走行が可能な陸上戦艦。
車体には死角がないよう多数の砲が搭載され、歩兵を支援しながら塹壕を乗り越え進軍する。
そもそもが、前大戦において塹壕戦というものが繰り広げられたことから作られた兵器の一つだそうですの。
当時中立だったベルネス公国は観戦武官の報告から、塹壕というものが突破困難な要塞線であること、その比類なき防御力の前に過去のいかなる戦略、戦術をもってしても莫大な被害のわりに得られる成果が少ないことが報告されておりました。
その理由が、多数の砲撃に耐え、また互いに敵を監視できるように巧みに蛇行し、相互に機銃による援護が行えるようにつくられた堀であるため、歩兵突撃は強固な機銃陣地により阻止され全滅する。
砲撃では敵兵を斬撃できず、戦線は膠着。
散発的な戦闘は起きてもどちらの軍も突破は出来ずにずるずると戦費だけが嵩んでいったそう。
そこで、戦線突破をするためにいろいろな新兵器が投入されたのですが、その一つが戦車というわけですわね。
機銃を跳ね返し、歩兵の盾となり塹壕を突破する。
しかし、この戦車も無敵ではなかったようです。
野砲で撃破可能(当てるのが簡単とは言っていない)。
帝国では狙撃銃に特殊な弾で装甲を打ち抜いたともあります。
当然そのあたりは早急に改善され、Mark1戦車はすぐにMark4まで進化しました。
それでも基本的な考え方は変わらず、塹壕を乗り越え歩兵を支援するという形でした。
我が国にMark4戦車が必要か?と言われれば現時点でNOと言わざるを得ないでしょう。
ベルネス公国は防衛が主体の国です。
戦争が始まればすぐさま国境にある要塞を起点に塹壕を掘り、敵の進軍を阻止。
必要となるのは、むしろ敵戦車を撃破する兵器ではないでしょうか?
しかし、本にはどれも”戦車戦”についての記載がありました。
つまり、戦車を戦車で撃破するという考え方です。
野砲は一度設置すると簡単には動かせません。
目標がどこから出現するか分からない戦車にたいして、据え置いた野砲が届かない可能性すらある。
そこで、敵戦車に対して自走可能な砲を搭載した車両にて敵戦車を撃破することが求められる。
次世代の”戦車”に必要な事柄はわかりますが、今の我が国にこれほどの技術は有るのでしょうか?
生産台数1,000台/月とか我が国の国産車ですらまだ100台/月前後のはず…そんな台数の生産が可能なのでしょうか?
来週から学校は新学期が始まります。
我が家は昔から兵器開発を行ってきた家系のため、私は工学部へ進むのですが…
そこで何かヒントが見つかるといいですわね。
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