極魔大戦の追憶〜カルロスト攻防〜
西端の町、カルロスト地区。
嘗てそこは小国の集まりであったが、後にある商人がそれ等を合併しカルロスト連邦国を建国。
その商人がサルラス帝国の息の掛かった人物であった事で、カルロスト連邦国は実質的にサルラス帝国の属国の様なものとなって居た。
その時代を、嘗てその時代を生きた人々はこう呼ぶ。
『奴隷時代』と。
その名の通り、カルロスト連邦国では奴隷制が認められて居た。
そこには嘗ての原住民が利用された。
国王の帝国人尊原住民卑とも言って良い政策のせいで、ビルクダリオの生活は困窮を極め、時々現れる帝国人に誘拐されては、競りに掛けられ、隷属を強制された。
そこに、ある浮遊魔法師がやってきた。
彼はこの国の身勝手な政策を是正するべく、立ち上がったのだ。
国王の側近と共に孤軍奮闘し、その後、国王を討った。
そして彼の父が新たにカルロストの領主として君臨し、その領主がビルクダリオへのアルゾナ王国からの生活支援を全国民の前で確約し、ビルクダリオは彼の即位を支持。
当然帝国人からの反発は起きたが、彼の息子である浮遊魔法師が粛清。
こうしてアルゾナ王国カルロスト地区が完成したのである。
とまぁここまでは周知の事実であろう。
これから語るは、今や極魔大戦と呼ばれる大戦争の一幕である。
ある時、カルロスト連邦国に一人の男が入った。
名をザルモラ・ベルディウス。
サルラス帝国の魔法師団長であり、唯一の創作魔法の使い手であった。
彼は単騎でカルロストに乗り込み、それを相手したは、領主マグダ・フレーラ。
彼らの戦いは熾烈を極め、何人たりとも介入を許さぬ攻防であった。
(中略)
こうしてマグダはザルモラ・ベルディウスを討ち取った。
その戦いは今も尚称えられ、旧カルロスト連邦国王城、現区役所となっている建物のエントランスには、マグダがザルモラを討ち取った姿を模った銅像が置かれている。
カルロスト地区へ観光に来た際は是非訪れておきたい名所だ。
こうして、軈てカルロスト攻防と呼ばれる戦いは、カルロスト地区の勝利に終わったのだった。
ガルガン・フィルソン著
「カルロスト連邦国史」より抜粋(一部中略)




