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平田優奈 (4)
いや……ある意味で、その「何か」は……妬陰帝龍のリーダーを本当に「噛み砕い」ていた。
「ごあ……っ」
妬陰帝龍のリーダーは……悲鳴を上げるが……その悲鳴は徐々に小さくなり……それに対して……その「何か」……多分、何者かの「使い魔」の「見た目」は少しつづ大きくなっていく。
そして……妬陰帝龍のリーダーは、弱々しく……まるで糸の切れた操り人形のように倒れ伏した。
続いて、その「使い魔」は、妬陰帝龍の他のメンバーを「喰らって」いった。
約5分後には……あっさりと、妬陰帝龍は壊滅していた……。
その頃には……その「悪霊」の大きさ(あくまでも見た目だが、同時に、その悪霊の「力」と正比例している)は倍近くになっていた。
が……私の方も「霊力」を最大限まで高めていた。
『下って。その悪霊から距離を取って』
その時、「猿丸」さんから無線通話。
指示に従い後へ下る。
「悪霊」はあたしを追うが……。
その時、瞬時に2重の結界が張られた。
悪霊は急停止し……そして……あたしを探しているかのように、顔や視線をあちこちに向けるが……。