海はすぐ腐る
電子の海に救いはない。
ただ無数の空の船が捨てられているだけである。
ここに一隻、打ち捨てられた船がある。
名は『萌えのドキドキんこ』
ドキドキまではまだ分かる。
一見不要に見える語尾「んこ」は「インスピレーション」とのこと 。
「名前は単なるつかみでしかないですぅ。インターネットの膨大な情報の中では広告垢は目立ってなんぼですぅ」
私はこの船を操縦していたある一人の女性を知っている。
その人の名前は『萌えさん』。私が彼女に会った、というか彼女が私のパソコンの画面の中に入り込んだのは、私が大学1年生のときである。
その甘ったるい声色はなぜか耳になじみ、じくじく目の奥をえぐっていた。
ふわふわカールを巻いた栗色の髪。
口ぐせは「ですぅー」
テンプレートなぶりっこお姉さん。それが『萌えさん』である。
萌えさんは副業として、ビデオ通話アプリでレンタル彼女をしていた。
ちなみにレンタル彼女というのはお金を払って恋人の代わりをしてくれる女性のこと。
ただ萌えさんはビデオ通話限定のレンカノさんなので、できることは限られる。
「画面越しに一緒にお酒を飲んだり、お話し相手になるだけですよー。家にいるだけでお金がもらえる美味しい仕事ですぅ」
「需要と供給ってやつですね」
「さすがぁ。現役大学生は反応が良くていいですぅ」
「じゃあ、年齢教えて」
「わぁー、大学生怖いですぅー。ネットで個人情報は教えちゃいけないですぅ」
「いや、こっちは身元ばらしてるじゃないですか」
最初から地方大学の一人暮らし女子大生って言ってましたよ? 私は。
「そんなの嘘かもしれないですぅう。萌えは他人を信用しないことにしてるんですぅ」
「私のことも疑ってたんですか?」
大学生って身分を?
「女子も疑ってますぅ」
失礼な!さすがに顔見たら分かるだろうに。ビデオ通話なんだから。
「最近はジェンダーレスって流行ってるんですよぉ」
んな、そんな人間流行りだからってどこにでもいるわけではなかろうに。
「あと画面越しフォトショップで加工されたら見分けなんてつかないですぅ」
ぐうの音もでない正論。
「うたぐり深いですね。萌えさん」
「だてにネットで商売してないですぅ」
にししと歯を出して笑う萌えさん。
その子どものような無邪気さのみえる笑顔が余計合法ロリを色濃くさせていた。
この人、受け答えはそれなりの社会経験を積んだ人間っぽいのに。
年齢不詳、
いつみてもにこにこ元気そう。
これらが客の興味をひきつける。
萌えさんの魔性の魅力である。
そもそも、私が萌えさんの存在を知ったのは某SNSの噂からである。
『1時間で幸せにしてくれるレンタル彼女』
それが萌えさんの異名である。
「それだけ聞くと、18禁のお店みたいですぅ。もちろん、えっちなお願いはNGですー」
「レンタルさせる系の人って、お金積めばなんでも言うこと聞いてくれるのかと思ってました。」
「そういうこと、お外で言っちゃだめですよー」
「ちなみにそういうの目当ての客にはどうするんですか?」
「BANしますぅー」
「バン……」
多分、このアプリに標準搭載されたシステムでも使うのだろうか。
「地の果てまで追いかけてひねりつぶしますぅう」
微妙に怖い答えだった。ひねるんだ……。
「萌えさん、そんなことできるんですか」
「やろうと思えば出来ますよぉ。ただ現実問題やるには面倒かもしれないですぅ。
その場合はこの仕事ごとたたみますぅ」
それが流石に嫌だ。
彼女との会話を楽しみにしているものとして、サービス終了は困る。
「もちろん、『かるこ』さんはBANしませんよぉー。大事なお客さんですよぉ」
「そりゃ、週2日もインしてますもんね。私」
「まいどありぃです」
ちなみに『かるこ』は私のアカウント名である。といってもただ本名をもじっただけである。
けっして体重が軽いとか、カルメ焼きと兄弟とかではない。
「でも、これだけ来て下さると、かるこさんのお財布事情が心配ですぅ。
ちょっぴちょっぴでいいですよぉ。しばらく会わなくたって、萌えはかるこさんのお顔を忘れません」
この頃の私は週4日近所の学習塾のバイト上がり、家でこうして萌えさんとの通話することで癒されていた。
サークルにも入っていない。講義の課題に追われるとかそういうこともなく。
「暇なんで、来てるだけですよ。気にしないでください」
それに学習塾のバイトはかなり時給が高い。
萌えさんに貢ぐだけでなく、一人暮らしの生活を余裕で賄えるくらいには。
「というか、萌えさんの料金って安すぎるので、もう少し吊り上げましょうよ」
これは後で分かったことだが、萌えさんのレンタル彼女は相場に比べてかなり安かった。
ビデオ通話限定というのもあるのだろうが、それでも、学習塾のバイトのより時給換算すると低いのは破格の値段だろうに。
すると、萌えさんは両のてのひらをこちらに向けてこう言った。
「大丈夫ですよ。これが需要と供給のバランスですぅ」
というと?
「今はそこまで需要が無いので、高く吊り上げると廃業しますぅ」
どうやら右手が需要、左手が供給らしい。右手を握り拳にしてしぼませ、左手をふりふりした。
「これから需要が大きくなったら、それも考えますぅ」
画面の向こうで萌えさんの右手が大げさに広げられていく。
「需要拡大って何で分かるんですか?」
経済指標とか、レンタル彼女の普及とかだろうか?
「お外にお花の香りが無くなったらですぅ」
へ? どっから来たんだ。花が。
「その時になったらかるこさんにもわかりますぅ」
萌えさんがお花の話をしたのはこれが最初で最後だった。
結局今でもその意味は分からずじまいである。
大学1年生の私は萌えさんと色んな話をした。
どんな話をしていたのかあまり覚えていない。
日常の何気ない話、近所のスーパーで物の値上がりが酷かったこと、
車の免許を取ろうとしたが、家の近くに自動車教習所が無かったとか。そういうことだったように思う。
大学入学したてのガキのたわごとである。今でもガキだけど、あの時よりは分別ついている。
今思えば、誰に聞かせてもつまらないような話を相手に押し付けていただけだった。
なのに、萌えさんは嫌な顔はしなかった。
いつだって自分のことのように受け止めてくれていた。
時々その合間合間におどけたことを言って、和ませてくれる。
お金払ってるから当たり前だったのかもしれないが、
それでも萌えさんは私と話すとき、まるで友人のように接してくれていた。
言って欲しいことを言ってくれる萌えさんにずっと癒されていた。
仕事として向き合いながら、決して「仕事の雰囲気」を見せなかった。
だからだろうな。
誰にも言わなかった悩みを言えたのは。
ちっぽけだけど、それでも当時の私にとっては重たくのしかかっていたこと。
「友達がいない」と打ち明けることができたのは。
「今までの学生生活で友人を必要としてこなかった」
「これからも友人ができないボッチの象徴」
「バイト先では仕事として会話している」
「ただ学生生活を仕事として割り切れなかった」
「でも、それが全て悪いことではない」
「友人がいるからって幸せな人ってわけじゃない」
「くそみたいな人間に構うくらいならいない方がまし」
「講義のグループワークのような、最低限の付き合いだけで生きていける」
「人の力を借りなくても、大学は卒業できる」
「誰にも頼らなくても生きてはいけるんだから」
だから、大学で友達と言える人がいなくても大丈夫。
と、自分なりの模範解答を整える。
本当は萌えさんが聞いてくれるだけで良かったのだ。
この女性ににこやかに微笑んでもらえるだけで、
むしろ何言ってるのかわかんないですぅとはぐらかされてもよかった。
ようするになんだってよかった。私はそれだけで肯定されてるような、されていないようなものを得るだけでよかったのだ。
今の私を、友達なんてありふれた存在さえ持てない。
器用に生きてるようで、そんな当たり前さえ作れない私をおしつけて、それでもいいよって思って欲しかった。
でも、その時だけは萌えさんが
「お友達がいたら、楽に暮らせるかもです」
と具体的に言ったから。
ちょっとだけ驚いた。
「萌えはそこまでお友達に恵まれた人生ではありませんが、
それでも、今かるこさんとお話できるのは萌えのお友達がそういう環境を作ってくれたからですぅ」
はぐらかさないで、
画面の向こうから、私をじっと見つけていた。
ぱっちり二重の、黒目がこっちを見ている。ライトの光が反射してるせいか、目の奥に星がちらほら揺らめいてるようにも見えた。
「萌えさんと私は違う人間じゃないですか」
「違う人間だから、違う意見が出るんですぅ」
いつも癒される魅惑の声がなぜか、その日は甘ったるく、べたついて不快だった。
「そんなに簡単に言わないでくださいよ」
私の表情は、萌えさんに丸見えだ。ビデオ通話だからそこまで鮮明に見えていないかもしれないけれど、それでも声色で分かっただろうに。
これ以上話を続ければどうなるかなんて萌えさんには分かっていたはずだった。
だけれども、萌えさんは分かり切ったうえで、私の言葉を全面に受け取ったうえで言葉を返した。
「友達なんて、簡単にできないでしょう」
精一杯の皮肉だった。
この時の私は萌えさんとの付き合いはしょせんお金でやり取りされる上辺だけのものだったのだと後悔した。
画面の向こうで萌えさんは握り拳を口の前にあてていた。
「できますよぅ」
いつも通り、語尾が上ずって、広がっていた。くすくす。
「――大学でお話を聞くとき、前から2列目の席に座ったらいいだけですぅ」
「かるこさんだったらできますぅ」
挑発された。
いや、前の席に座るくらい、だれでもできるだろうに。
私でなくてもできる。
そんな簡単なことを私の問題の解決方法に据えられて、
私はこの時初めて。
萌えさんに怒りを覚えた。
「うちの大学、指定席なんで!」
そういって通話を切断した。
もちろん、嘘である。大学に指定席などない。
ちなみに通話終了時刻は本当より40分は前だったように思う。本来であればもう少ししゃべっておけばよかったなんて思うだろうが。この時の私はそうは思いもせず。
これが私が萌えさんと会話した最後の言葉だった。
一応言っておく。
多分、大学の講義室はどこに座ってもかまわないと思う。
夏になれば窓際を避け、冬になれば暖房の効いてる方へ向かうのが普通のように感じる。
もし、この席順で人の運命が左右されるとなんて信ずるものがいるならば、そいつは明日にも何かしらの壺でも買わされるに違いない。
私は席の位置など気にしたことは無かった。
強いていうなら、後ろか、中側ばかりを選んでいたように思う。
わざわざ前の席を選ぶのは教授に顔をおぼえてもらうためか、
授業を聞いていると示したい一部の秀才のアピールにしか見えなかった。
それで友達ができるなら全国のボッチはどうなるんだと思った。
こうして私は、萌えさんと話す癒しの空間を無くした。
ちなみに前払い式だったので、最後の通話の料金は払っていた。
あとくされなく萌さんと縁を切ったつもりだった。
もちろん、私も今まで話を聞いてもらっていたし、そこまでキレることも無かったように思うが、
この時の私は器がかなり小さかった。
というよりも信じていた人に自分を否定されたことに、
心が折れていた。
それからというもの、私の生活は萌えさんと会う前に逆戻りしていた。
バイト先と大学の往復。家には寝に帰るだけの生活だった。
もちろん、萌えさんに言われた謎のアドバイスも実行していなかった。
前の席が空いていたとしてもする気にはなれなかった。
だからこそ、萌えさんと話さなくなって1か月過ぎたころ、
気まぐれに言われたとおりにしたのは、単なる寂しさからだった。
前から2列目の席への思い入れは無かったが、
これが癒しの空間を破壊に至ったと思うと腹が立つが、そうもいっていられなかった。
実行してみて、ほら、やっぱり簡単に友達なんてできるか。と言ってやりたくなった。
それを口実に萌えさんのところに帰りたかっただけだった。
でも、人生はそんなにうまくいかない。
「ねえ、さっきの講義のとこちょっと見せてほしいんだ」とノート片手に近寄られてしまった時に、気が付いてしまった。
その人がなんとなく仲良くなれそうな雰囲気ある女学生だったこと。私がそれを拒めない性格であったことを。
「――つまりさ。萌えさんは全部わかってたんだよ。」
今になって、その女学生が言う。なぜか自慢げにこう力説しだした。
「『かるこ』は学習塾のバイトをするくらい人に何かを教えるのが得意な人間だってことも。ふとしたきっかけで友達ができるくらいコのミュニケーション能力もあったってことを」
今、私のパソコンの画面に映っているのはあの時の女学生である。
女学生とは出会いから2年がたった。ちなみになぜ女学生とビデオ通話を介して話をしているかというのは察してほしい。昨今の情勢のせいである。
「だからこそのアドバイスだったんだよ」
アドバイスって何の話だろうか。 前から2列目のことのことだろうか。
「そう、前から2列目。めっちゃ的確だよね」
いや、どこかだよ。そのアドバイスで当時の私は困り果ててしまってたんだが。
「だって、前から2列目の席に座ってたら、目立つじゃない? そして、困ってる人がかるこに救いを求めるのさ。そして、かるこの性格上それを断ることはできない。だって、かるこは人に頼られたい人間だから」
人に頼られたいってどんな人だ。
そもそも、かるこって言うのはやめてほしい。本名で呼べ。
「かるこって可愛くない? カルメ焼きみたいで」
それに可愛さをかんじるようなセンスは持ち合わせていないが、まあ、別にいいけどさ。かるこでもカルメ焼きでもなんでも。
「結論、萌えさんのアドバイスは間違ってなかった」
「偶然では」
「偶然でも友達出来てるじゃん。やっぱりすごいね。レンカノ」
それはさすがにご都合主義すぎないだろうか。あの女性がそんな予知のようなことをするとは思えないが。
「萌えさんそこまで分かってたのかなあ」
「ネットで異名もってたくらいだから、そこそこできる人だったんじゃない? コールドリーディングっていうの? 私は会ったことないけどさ」
コールドリーディングって、占い師みたいな。
確か、相手の表情やしぐさで相手の感情を読み取ったりすることだったっけ。
そんなに高度なことができるなら、私を怒らせずに、穏便に済ますこともできたのではないだろうか。
「かるこのためを思ってくれたんじゃない?」
女学生は二ヤつきながらそう言った。
「友達って大事じゃん。悲しいことを半分こにできる人生の豊かさの象徴だよね。まあ、楽しいことも半分こにしちゃうけど」
「かるこには友達が必要だとおもったから、あえて突き放した。それこそ萌えさんの愛じゃん」
愛ね。あの子供のような天真爛漫さしかない女性には似ても似つかない言葉だ。
これは女学生には伝えていないことだが、
今年の春休みの終わりごろ、私は2年ぶりに萌えさんのアカウントを探しにいったのだ。
ただすでにレンタルサービスが稼働していなかった。
『萌えのドキドキんこ』の更新は今年の1月を最後に途絶えていた。
最後の投稿が印象的だったので、なんとなく覚えている。
――『お花が咲いたので、おうちに帰ります』
この一言だけだった。
もちろん、投稿があった一月は花が咲くころではない。
ただ、萌えさんにとって花は何らかの隠語であるのはなんとなく想像つく。
私が見ない間に、電子の海における需要と供給のバランスは萌えさんにとってあまり良くない変化を遂げたのかもしれない。だから、続けられなくなった。それを萌えさんなりに分かるように説明したのが、お花だったのだろうと思いつつ。
それも私の勝手な解釈でしかない。いや、お花って何を指しているんだろう。萌えさんのことだからイン朴の強い部類のものだろう。胡蝶蘭とかかな。
「萌えさんってさあ、いい人だね」
女学生がふとつぶやいた。
「聞いてる感じだと萌えさんって頼れる年上のお姉さんだよね。安心感あるっていうか」
なんて、的外れなことを言い出したので訂正しておいた。
「いや、萌えさんはそこまで大人ではないから。時々的外れなことも言ってたし、それに抜けてるところとかあったり、天然ボケなところが」と自分でもそこまで言って、はっと思い至った。
私の乏しい頭の回線がようやくつながったらしく、今さら気が付いてしまった。
あの時萌えさんに言われた言葉。
『かるこさんだったらできますぅ』は、別に私のことをバカにしていたのではないことに。
あれは萌えさんの言い方が悪かっただけで、本当の真意は違う。
今思えばあの言葉は、目的語が省略された言葉だった。
私は勝手に「席に座れること」「そんな簡単なこと」などを付け加えて解釈していたが、もしかしたらちがったのではないだろうか。
もし、萌えさんが抜いてしまった言葉が「友達」だったとしたら。
――本当は「かるこさんなら、それでお友達ができる」的な意味だったのではなかろうか?
嘲笑っていたわけでもなく、ただ私に期待してくれていただけだったのではなかろうかと。
今となっては手遅れな、そんなすれ違いだったのかなって。
「最後の最後で詰めが甘いんだよなあ」
まあ、それが萌えさんのいいところである。
頼りがいがあるようで、どこか抜けている。その不安定で、計り知れない何かが彼女の魅力なのだろう。
ふと窓の向こうに視線を向ける。
裏山にピンクのサツキの花が山ほど咲いているのが目に入った。
なんとなく、スマホ片手にベランダに出てみた。
ふと写真に収めたくなるような、そんな衝動に駆られたからだ。
単身者用のそこまで広くない洗濯干し場にしか使えない空間に足を踏み入れる。
タッチパネル越しに色とりどりの塊をなぞり、ピントを合わせる。
だが、風が木々を揺らすせいでピントが合いにくい。
息を吸い込む、手ブレしないように柵に腕を固定する。
「サツキの花って香りがしないなあ」
どれだけ鼻をとがらせても甘い蜜の匂いは分からない。
風に吹かれて流れてくる匂いが何の匂いかなんてかぎ分けできない。
今の私にはできないこと。いつかできるようになったらいいなあと感じるのは、私が少しだけ欲深くなったからである。
大学入ってばかりの純粋無垢な私と違って、自分の居場所を見つけた今の私は、自分が恵まれているばっかりに、色んな方面において貪欲になる。
自分の欲でどろどろ汚れていく。そして、また立派な大人に近づくのだ。
昔の私は萌えさんに救いの手を差し伸べてもらえたが、きっと今の私ではもうその手をつかむ機会にも恵まれないだろう。
もうあの場所に助けてくれる人はいない。
居心地の良かったそれは、空の船ばかりになった。
古びて廃れた電子の海は、もう腐りかけている。
きっと私はそろそろ旅立つべきなのだろうな。
新しい綺麗な場所を求めて、流れるべきなのはわかっているのに。
今はただ目の前のそれを眺めていたい気持ちでどうしようもなかった。