39 ネアの危機
「…おっ!?なんか可愛いやついるじゃねぇか!!ちょっとこっち来い!!」
うっ…!
チンピラのやつら…俺たちの方にやって来た…!
狙いは間違いなくネア…。
まさか…乱暴をするわけじゃ…。
「オラァ!!サッサと来いよ!」
ギュゥゥ…!!
「キャッ…やめてッ!」
背の高い金髪ジト目の男がネアの手を…。
このままじゃ…連れていかれる!
「やめろッ!」
ガダッ…ガシィッ!!
とっさに俺は立ち上がって…男の体に掴みかかっていくけど…
「なんだぁ!?失せろ!」
ドシャァァ…!
「うっ…!」
簡単に薙ぎ払われちゃった…。
くそっ!
なんでこんなときに助けられないんだ…!
このままじゃ…ネアが…!
「おっ!?こいつの耳を見ろよ!エルフらしいぜ!」
「マジかよ!銀髪エルフの女の子…チョーいいじゃん!」
「こいつぁイイ!!店で暴れるつもりが…とんだハッピーだぜ!」
こいつら…ネアがエルフだと気がついて…。
いったい何を考えてるんだ…。
「おい!こいつで楽しんだあと…ちょっと金稼ぎに使おうぜぇ!!エルフの女は大金になるしな!」
「そいつぁいい!」
「イイねぇ!!」
!?
こっ…このやろ!!
ネアを…自分の欲望のために利用するなんて…!!
許せない!




