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37 町へ…③
「う…ん…。俺の住んでたとこでは…その…『スパゲッティー』…って呼ばれててさ…。ホントはなんて名前なの?」
とりあえず…俺の世界の話は避けた方がいいよね…。
変な風に思われるのもあれだし…。
話題をそらさないと…。
「えっ…?これ?これは『パルボルン』っていう名前の料理なの…。貴重な素材からできた麺とソースを絡み合わせて食べるんだけど…もしかして似たようなもの食べたことある?」
「うん…食べたことあるよ…。これとはちょっと違った味がするけど…」
「えっ!それ…すごく気になる!」
うっ…ネアがものすごく興味をもったみたいだ…。
もとの世界の話をしたくない俺としては…ちょっと辛い…。
「ねぇ!教えてよ!グリンの住んでたとこ…『スパゲッティー』とか…色々聞いてみたい!」
「えっと…それは…ちょっと…」
ヤバい…。
ネアの目がすんごい輝いてる…。
なんとしても俺から聞き出したいみたいだ…。
どうしよう…。
ごまかしきれないかも…。




