第七章 執念 8
ウィンドウズが良くわからず。何処にどのファイルがあるのかわかりません。
「松葉さん! 待たせた!」
紗月はマナの補充に、俺は救出に来た松葉さんに声をかける。
『おほほほほ! この松葉麗を待たせるとは! しかし、状況はよろしく無いですわね……』
珍しく弱気な松葉さん……しかし、その通りで、城は半壊。そして松葉さんの使い魔も大半が倒されていた。
『ちぃ……』
俺はリーザとヘドロバンドで、松葉さんの元に参戦する。しかし、これでは実質一体二だ。今の松葉さんに一人分を要求するのは酷過ぎる。
『仕方有りませんわね……ワルプスの固有スキル劣化増殖を使いますわ』
「……それは、そんな事をしたら、松葉さんのマナは枯渇して次に参加するまでに時間がかかり過ぎる……それなら俺のリーザのスキルで……」
『馬鹿はおよしなさい』
しかし、俺の意見は冷静な松葉さんの声で遮られる。
『貴方のマナは神代さんに叩き込む為の物でしょう? ならば温存なさい。そして私が戦線を離脱する間持ち堪えて見せなさい。男を見せるなら今ですわよ?』
「松葉さん……」
『大丈夫ですわ。マナを使う以上、これ以上の侵攻は許さない。ウィローウイスプで貴方に送る分は無くなって……貴方の策が成功する確率は極端に減りますが……私、貴方の事を信じていますわ』
「分かった」
俺はそれを聞いて自陣に戻る準備をする。ここは松葉さんだけでも大丈夫だ。何故なら、あの松葉麗さんが大丈夫だと言っているんだから。
『状況は悪いぞ……的場』
紗月の声が聞こえる。かなり沈んでいる様な声音だ。
「どうした?」
『神代が古代のアーディファクトを召喚したのを確認した』
「そうか……中盤戦神代はどう動くと思う?」
『何とも言えないな……一気に勝負を決めに来るかも知れないし、機神マキナの召喚を待つかも知れない……的場はどう思う?』
紗月に聞かれ俺は考える……神代はどうする? 神代ならば俺がどうすると読んでいる?
「ふぅ……」
しかし、考えても分かるはずが無い。いや、そもそもこう考えている事が術中だ。
「なぁ……紗月。俺に賭けてみないか?」
そんな中、俺は一つの答えを導き出す。通じるかどうか分からない。しかし、それでも試してみたい。
『俺は最初からお前に賭けてるよ』
紗月の返事。いい返事だ。俺が最初に出会ったのが紗月だったら、簡単に心を奪われていただろう。
「よし……じゃあ皆、聞いてくれ」
俺は作戦を伝えた――。




