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出会い

「一応街道があるみたいだから楽だな」


 俺は今、森へ抜けた先にある町へ向かっている。どうやら街道には人のにおいが染み付いてしまっているのか、モンスターは寄ってこないらしい。

 今の俺が一番注意しないといけないのがモンスターに遭わないことだしな。それが無いってだけで十分安心できる。

 だがまだ問題がある。話が通じるかどうかだ。ここは異世界、日本語なわけがない。通じたらそれでいいんだがそうじゃない可能性の方が高い。まあこれはジェスチャーとかで通じるか?

 もう一つは城塞都市だから入るのに手形的なものが必要かもっていうところだな。これは本当かどうか知らんしモンスターに襲われて失くしたと説明できれば……これも頑張ればジェスチャーでいけるか?

 

 そんなことを考えているうちにもうすぐで森を抜けるところまで来た。そこで気がついた。街道から少し逸れた場所に馬車が転がっているのを。


「…もしかしたら」

 

 俺は馬車の方へ向かった。もしかしたら何かヒントがあるかもしれないと思ったからだ。

 そして俺はこの世界で初めて人と会った……いやその表現は不適切か?

 正確には人に会ったのではなく死体を見つけたのだ。

 随分と白骨化が進んでいるその死体を見て俺はあることを思いついた。というか俺は人としてやってはいけないことをしているんだろうか。

 それは死体からの追剥、身につけている衣服から所有物までこの死体から奪うことだ。

 はっきり言えば下着姿でモンスターに襲われたというのは信憑性に欠ける。少しボロボロの衣服を着ているのが自然っぽい。それに先立つものもあるかもしれない。俺は死体から衣服を脱がすことにした。


 それにしてもこの死体、胸辺りに剣などで斬られた痕があるな。ここはモンスターが寄り付かないところだし、盗賊にでも襲われたか?そう思って馬車を確認する。


「やっぱりな……」


 馬車の積荷は案の定空っぽだった。これ目当てにこいつは襲われたのだろう。

 死体の服を漁っているとメモ紙のようなものを見つけた。一応目を通す。

 見たことない字だ。やっぱ読めないか……ん?


「あれ?」


 思わず声に出してしまった。

 不思議なことに見たことないはずの字が読めるぞ!

 

 一応手に入れた情報をまとめるとこの死体は旅商人でこの先の町…俺が向かおうとしている、トロイアの町へ向かう道中だったらしい。で、運悪く盗賊に狙われたということらしい。

 

 とりあえず服は着た……お、ポケットに少しだけ金が入っているな。あと許可証らしきものもある。

 やっぱり町に入るには許可証が必要だったか。まあでも個人情報みたいなのが入っているから使えないし捨てていくか。モンスターに襲われて失くしたと説明できるしな。

 そう言葉が通じなくとも字は知っている。これだけで説明がかなり楽になっただろう。

 まあいい収穫だった。さっさと町に向かおう。

 

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