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夜の道(200字)
前に、一度。田舎で同じような経験が。
夜。私は一人、学校から家に向かっていた。
「ああ、遅くなっちゃった。早く帰らないと」
家は田んぼのど真ん中で周囲には家もない。道もデコボコだし街灯なんてもちろんない。
しばらく歩いていると、何だか誰かに見られているような感じがして私は振り向く。
「だ、誰もいない……」
嫌だな。ここで襲われたら、悲鳴も聞こえない。そんなことを考えながら私は無事に家へと辿り着いた。
私の後ろで、大きなカエルがじっと見つめていた。
相手がカエルでよかったですよ。たぶん。




