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スマートな男(200字)

 コメディでありながら、このもの悲しさはなんだろう。

 その男はすべてにおいて、スマートだった。

 仕事も、車も、恋愛も、支払さえもスマートにやってのけた。ある時、彼はスマートに商品をかごに入れ、レジに向かっていた。


「やぁ、これを頼むよ。ちなみに現金で」


 気取った印象もこの男という存在を際立たせていたに違いない。

 どこからか、音が聞こえてくる。それは次第に大きくなり、レジにいた男に近づいてくる。


「なんだね?」


 そう言った瞬間。男は突っ込んできた車の餌食になった。

 結果、それほどスマートにはなりたくない。

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