―夢見が悪い。
眠たい朝に。
ここ最近ずっとだ。
真っ白い空間に立つ自分。
白以外を排除した空間はまるで自分を表すようで、嫌いだと思った。
夢日記をつけてみよう。
理由は特にない、がこれで変化があるならば。
どうせ細かいところまでは起きた直後しか覚えていないし。
ちょっとだけ、ほんのわずかに期待をして、目を閉じる。
一日目。
夢は相変わらず真っ白な空間だった。
壁一面白だなんて病人じゃあるまいし。
とりあえず近くの壁まで行ってみる。
壁に耳を当てたけど何にも聞こえない。今日はもうやめにしよう。
見ていて気が付いたが、空間はそんなに狭い場所ではないようだ。
次はきちんと観察しよう。
二日目。
吐き気がするほどに白い空間は、今日も変わらない。
壁を観察すると近くに継ぎ目がある部分を見つけた。
粘ってみたがどうやらこちらからはあかないみたいだ。
継ぎ目?
それは窓とかドアを封鎖したものではないのだろうか。
それならば他に手がかりを探そう。
三日目。
どうもよくわからなくなってきた。
ここはどういった場所なのだろうか。
ベッドサイドの棚にルーズリーフを見つけたが何も書かれていなかった。
棚、ね。
ルーズリーフ以外にも何かありそうな気がするな。
書くものとかはないんだろうか。
四日目。
ちがう、こんなことありえない。
枕の下に新聞記事があった。到底信じきれない内容だったから混乱しているのかもしれない。
それと、クレヨンを見つけた。
これを使って昨日のルーズリーフに書いておこう。
だいぶ混乱しているみたいだ。
クレヨンとはまた、汚れやすそうなものを…
新聞記事の内容が気になるなあ。
五日目。
ライトが切れたのか、部屋が少し暗くなった。
壁の外から何か聞こえる。
けれど何かはわからない。
なんだかふらふらする…ルーズリーフに書いておこう。
随分と疲れているようだ。
まあ無理もないか。
六日目。
?!
なんで?!これはゆめじゃ?hないdjsのどうして
―日記はここで終わっている。
果たして僕は明日を迎えられるだろうか。
胡蝶の夢って知ってます?
各日ごと、本文一行目の頭文字どうぞ。