#05 魔法使いの弟子
【ある根回し】
ある深夜。男が二人きり。模造の月明かりの元で対峙している。
辺りには寝室にまでも堂々と立ち入ってくるワラシの姿もない。
両者が精霊に絶大な影響力がある珠法士だからこそではある。
「だいたい、なんでお前らおもろい夫婦が春告町に居るんだ?」
「それはこちらの話だよ。もしかして気づいてないのか?
四季郡は例の第二鉱山の直衛だよ」
「え、なんだ。普段は御行儀良く閉じてるからな。気づいてなかった。
豊葦原の真ん中じゃ駄目だったのか?」
「第一とは違って嵩張るからなぁ。
それに、周辺は気兼ねなく大砲を撃てるように原則として無人さ。
しかし、さすがに発見されたんだろう。最近は定期便がウロチョロしてきている。
おかげで女房と交代で鉱山には詰めてるし、爺さんなんか住みついてる始末だ」
「あの爺さん、まだ生きてたのか!」
「死ぬどころか、そろそろ羽化昇天するんじゃないか?」
「地球人の三人目があの爺さんかよ」
「そんな場所で、精霊んトコが真珠規模の反応を観測したらしくてな」
「それも気づかなかったな、いつの話だ?」
「今月四日、日曜の午後三時頃だ。ほんの3マイクロ秒ほど。
誤作動ログに紛れてたんだが」
「そんなもんただのエラーに決まってるだろうがっ!!
どうやったら、そんなに絞り込めるっていうんだ…」
と、ふと口ごもる。
「いやまて、日曜?…ナカヤハルミ幽霊事件」
「お前なぁ…女房に聞かれてみろ、また殴られるぞ」キョドる。
「妙なところで妙な名前を聞いたもんだから、出かけてみたんだよ。
誰かがまたぞろ妙なことしてるんじゃないかとな」
「あの件は、終わったよ」
「そりゃ何より」
「それにしても、真珠…ねぇ。眉唾にも程がある。
よりによって珠戦騎ときたもんだから、何かと思ったぞ。
珠法使いにやらせるしかないが、藪をつつくと大蛇が現れるかも、か。
あんな取り回しの効かないものを引っ張り出すとは、相変わらず過保護だな」
「珠法士は貴重さ」
「…そもそも、あれは真珠使いと関係はしていたが関係はなかった。
大げさすぎるんだよ」
「ワラシをスルーして、ナカヤハルミの名を出し、あげく真珠使いの可能性」
冷静に指摘する。
「ふうん。
別の根っ子なのか、見落とした先があったのか。
…面白いな」面白くなさそうに吐き出す。
…
「俺に任せときな。あんなモンいらねぇ」
「有り難い、恩に着るよ」
「一日一本な」
「13号棒だろ。働けよ」
「そんなもん受け取ってねーよ。宮勤めは飽きたからな。依頼として受ける」
「了解した」
「ああそうだ、その晴海ちゃんだが!」
「うむっ、可愛いだろ」
「…意外に親馬鹿だな。まあ、当然だが母親に「よく」似てる。
もっとも父親には全く似てないが」
「………で、だ。どうだ?何か変化はあったか?」
「相変わらず妙な繋がり方のまんまだ。
正直なところやはり、あんな繋がり方は他に視たことはない」
「そうか、繋がり直るかと期待してたんだが。
なあ、なんとかできないか?」
「修正するというレベルじゃない。
何より驚いたのは、あれはあれでかなり…強固に安定しているんだよ。
ヤバかったら、理由をつけて珠法行使は延期するさ。
しかし、つい試してみたくなってなぁ。思った通り、頑丈で歪みも無い。
むしろあれが不安定なら、並の珠法士なんて掘っ立て小屋だな。
珠法使いならば、そうだな今は清輪クラス程度」
相手の男が息を呑む。
「俺も女房も見鬼の才がなくてよく分からないが、そこまでか」
「…ただ理屈から言えば、彼女は珠法使いにはなれる「はずがない」」
「理屈から言えば?煮え切らないな。
こと珠法に関してお前が口ごもるなんて珍しい」
「視たことがないと言ったろ。そして言ったさ。母親似ってな。
そんな事は、あり得ない。この俺、天翔の名にかけて断言しよう。
…………と言いたいところだが。
春宮晴海は、ここに居る。俺の名も落ちたもんだ」
根回しに関して相談して、相手が帰った後も、男は思案を続けていた。
「さーて。アイツにゃ黙っといたが、とりあえず如月の嬢ちゃんの方が心配だな。
───ありゃ、一体誰が勧請しやがったんだ?」
口ずさみし歌は、はるか過去となり。されど…
されど、誰ぞ繰り返すや歌の続きを。
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#05 魔法使いの弟子
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ふむ。では君は『魔法の国』から『女王』に遣わされた『精霊』だと。
「そう。驚くべきことは、その認識が何一つ間違っていないことです」
・・・
わんこちゃんに怪しい勧誘の魔の手が。
変身してアイドルか奇術師にでもなれというのだろうか?
ともかく!こんな怪しい話!速攻で!
「ロボット乗りたい!むぎゅっ」
うぉい!
聡子嬢が後ろから羽交い締めして口を塞ぎます。ナイスフォロー!
「ロボット?ああ、乗ることになりますよ、多分」
なんですか!魔女っ子モノなのかロボット物なのかはっきりしてください。
…そういえばロボットに乗って闘った魔女っ子もいましたね。
いや、思考が逸れてる逸れてる。
なんでスカウトなんですか?普通は血統でしょ?
「まあスカウトと言いましたが、ええと、言いたくないんですが」
なんか苦悩しています。
「ええと・・・実のところ予言が」
ははは。ふふふ。ははははははははははは!
胡乱さが倍プッシュです。大笑いしてやりました。
当猫は頭を抱えて転げています。
「次の女王が現れる。と。カシオミニを賭けてもいいそうです」
どこの漆原教授だ、あんたの女王様!
今にも血涙を流しそうな苦悩が見て取れます。
どこまでその女王さまに無茶振りされてるのでしょう?
「カシオミニ?」
可愛らしく小首を傾げた聡子嬢。
…わんこちゃん感染拡大しつつあるんじゃ?
「さて、怪しい私は暫く退散するとしましょうか」
まて、引っ掻き回してトンズラしようってか。首根っこを捕まえて締め上げます。
自分のどこにそんな力があったのでしょうか、バカ重い身体が吊り上げます。
「私は裏方ですので。
そうそう、一つだけ。その石。宝珠と言うものですが。
あまり人には言い触らさないように願いますね。
要らぬ諍いが降りかかりますよ。
消して回る私の手間を考えてください。では」
あ、きゃっ!
ふいっ、と一瞬で手のなかから掻き消えました。走り去ったのでもなく。
それにしても消す?何をでしょう!宝「珠」?珠法?
ははは。聞きたくなかった…
精霊、怪獣、珠法士。胡散臭い事が、今世には多すぎます。
私は平穏に、只々つつが無く暮らして行きたいのです。
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ので、努力することにしましょう。
とりあえず二人には、家族にも内緒だと言い含めてあります。
とはいえ・・・どうすれば良いだろう。
真っ先に思い至ったのは両親に相談する事です。
しかし、
────通報してみましたが公務だそうです
うちの両親は珠法士組合の人間です。
そして珠法士組合は既に誰かの意図の元で行動している訳で…
結論、両親に相談するということは、その誰かの意図に否応無く乗せられてしまう可能性が高いということになります。
ゼンマイ、何か案はないかな?
『相談ですか?でも、ハルハルは私達のことも疑っていますよね』
そう、最も困っているのは、精霊が味方でない可能性ですね。
しかし、精霊が敵だとしたら、そもそも完全に詰んでいます。
自分らが勝利することを前提とするには、精霊は少なくとも全面的な敵ではないと、根拠はなくとも信じるしか道はありません。
が、それなりに根拠は無くもないのですが。
あの幽霊などがワラシの探知を意図的に避けていることです。
これは、彼らに対して精霊を中立として挟んだ別の勢力が存在していることを示していると考えます。
『では一つ。残る既知の珠法士は天城様と例の珠法精霊機に乗っている人ですが、後者は連絡の取りようがありませんし、間違いなく珠法士組合の関係者です。
ということで消去法で天城様はどうですか?』
それも無理じゃないのだろうか?
味方として引き込むには当然に対価を支払う必要がありますよね。
しかし手持ちのカードは惨憺たる有様です。幼稚園児だから仕方ないでしょう。
身体を売る?前世では生き延びるために身体を売ったものです。
いや色気のある話ではなく実験的治療、要するに人体実験に参加しただけです。家族も財産も高度な保険もない自分が治療を受けるためには、それしかありませんでした。
身体というより、病気を売りものとしたわけですね。
というように、目的のためにならば、持てる全てを投げ打つ覚悟はすでに有ります。
しかし、投げ打とうにも弾丸が無ければ…
ああ、ヤラしい意味で身体を売るのも却下です。
春宮家はどうやら大身に数えられる家柄のようですが、その市場価値は不明です。
ですから、それは本当の最終手段です。
『最終手段に数えるんですね…ソレ』
何か弱みでも無いでしょうか?この際、多少の倫理的問題は問わないのですが。
『聡子嬢は味方と考えてもいいんじゃないでしょうか?』
なんで?ああ、繋ぎから考えなきゃ駄目ですね。
弘毅君に対する説得で、繋ぎは取れそうです。
でも、こんな危ない訳の分からない話、聞いてくれるのかな?
『新任侠組織ですから』
ん?新任侠?暴力団とは何か違うの?
『新任侠は、いわゆるヤクザ映画に観られる任侠道に感化された自治組織です』
なんなのソレ?
『男を磨こうという運動です。
犯罪組織化した暴力団に対し、古来の任侠道を復古させようという。
ぶっちゃけて言うならば、カッコいい男を目指して女性にアピール』
ゴンっ!思わずテーブルに突っ伏します。
ええと、アリですかそんなの。
なんか、南国の鳥が雌の前で踊り狂う様が頭を過ぎりました。
『暮らしていく上でのベーシックインカムを提供されているこの国で、非常に重要視されている人生の目的は、子孫繁栄ですからね。
話さえできれば、手を引くことはあっても裏切る可能性は低いでしょう。
信用第一という点では、精霊と同じです』
話を聞いてくれるのか、という問題は解決していませんね。
とりあえず、明日にでも聡子嬢たちに相談しましょうか。
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翌日、早速に聡子嬢に相談…するつもりでしたが。
『手間が省けて良かったのではないですか?』
我々三名の前には、天城さん。
幼稚園の応接室とは、幼児と部外者が面会する場ではないと思うのですが。
後ろにはスーツ姿の女性を連れています。
誰でしょうか、ワラシに混じって堂々と天城さんの後ろに立っています。
「いや、済まないな。忙しいところを」
いえ、幼稚園児ですし。
「何か私達に御用なのでしょうか?それと、そちらの方はどちら様でしょうか?」
聡子嬢の疑問はもっともだ。幼稚園児に面会の要請なんてなぁ。
「こいつは、例の「ロボット」に乗っていた奴さ。
任務を俺が引き継ぐついでに、ちょっと借りてきた」
「夏目久子と申します」
「御用があるのは、むしろそちら側かと思って手間を省いたんだけどな。
特に、如月杏子ちゃん。面白いものを持っているね」
なんか既にバレバレです。
何の話でしょう?とぼけてみよう
「これ?」
おぅい!
いや、もう、想定しておくべきでした。
「そう、それは如意宝珠という。珠法士自身と言える道具だ」
と、どこからともなく取り出してみせる一つの石。
「全ての珠法士はコレを持っている」
ビー玉のように丸い。紅い石です。
「綺麗…」
天城さんのソレは、燃えるような紅。
後ろの女性が驚きに息を呑んでいます。
しかし、やはり珠法関連でしたか。
「拾ったの…返さなきゃ駄目?」
わんこちゃんがベソをかきはじめています。お気に入りの石ですから。
「ああ、心配しなくていいさ。
こいつは、捨てたり失くしたり取られたりすることは無いからな。
もちろん、拾うことも。
つまり、これを持っている嬢ちゃんは珠法士の卵なんだよ」
わんこちゃんと聡子嬢は、きょとんとして瓶詰め宝珠を見つめます。
あたしはといえば、やはり厄介な事になったと頭を抱えます。
「夏目。ジジイ共に伝えるか?」
猫の件まで、きっちりゲロさせられています。
「え、あ。任務ですから…何か?」
不意に声をかけられた夏目さんは、虚を突かれて口ごもります。
いくらなんでも与太が過ぎていて、報告とか困るでしょうね。
しかし、前置きとか無いですね、天城さん。
ちょっと考えこんで、
「やめとけ。あいつらがすっきり掃除されても俺は別に困らねえが、寝覚めが悪い」
「まさか。双音とかの方も居らっしゃいますから。核爆弾とかでも無理ですよ」
鼻で笑い飛ばそうとした夏目さんですが、天城さんの目は笑っていません。
「…まさか」
「さて、本題だ。そいつを何とかして欲しい。そう考えてないか?」
はい、その通りです。
でも、交渉するにも、その代償を払う当てがありません。
「代償か?」
代償のない契約はナンセンスだと思います。
「…ほんとに幼稚園児か?
母親似だと言われるだろ」
母とお知り合いですか?
「昔馴染だよ。で、まあ、幽霊調査の依頼を引き受けた」
…組合としてですか?
「敏いな。心配するな。幽霊調査限定で日雇いアルバイトさ」
いえ、何を心配すると?
「石の件が大袈裟になると、如月の嬢ちゃんに都合が悪い。
そりゃそうだ。出所も知れない宝珠を子供が手に入れたんだからな。
欲しがる奴はそりゃ多かろう。どんな手を使ってでも。
それが分かっていたから、親御さんにも相談しなかった。
助けを求めていい相手が分からないからだ」
「そうだったの?あたし、お母さんに話しちゃった…」
「大丈夫ですよ、幼稚園児の言うことをマトモに取り合う大人なんて、」
「ナカヤハルミ」
!
「これは不味かったな。組合の一部に流れちまったよ」
なんでそれがマズいのですか?
動揺を隠して質問します。
「ああ、精霊戦争の匿名希望の珠法士の名前なんだよ、それは」
え?
「中矢晴美。春宮和臣。天翔。カント。
それがこの世界で伝説となった最初の珠法士だ。
他言無用だからな。本人らは一応は名前を隠している。
まあ、春宮の家は知られ過ぎてるんだが」
「テレビでも出てきて無いトップシークレット!すごーい」
緊張感ありませんね。無敵ですわんこちゃん。
それと和臣って、お父ちゃんの名前です。
もしかして三代目春宮和臣とかなんでしょうか?
「そんなこんなで、その名前を使って詐欺やら悪戯やらが絶えなくてな。
春宮はそういうのに過敏で、逆にそういう噂があると暴走するんじゃないかと、そう世間には見られている。
だから、わざわざ珠法士なんか調査に引っ張り出しやがった、という顛末だ」
では、あのロボット…わんこちゃん感染った…珠法精霊機は、ウチのせい?
こくこく。
あちゃーっ。
「しかしだ、その宝珠の件は別だ。ちょっと話題性がありすぎる。
珠法士候補生でもない子供が宝珠持ちとは」
「でも、確か珠法士候補生って500人に一人はなれますよね。
そこまで問題化するのですか?」
「珠法に対する通過儀礼。珠法接続っーんだが、こいつが組合の最高機密技術でな。
これが漏れているってことになる」
「?」
ああ、未登録の珠法士やら候補生が溢れかえる事態に!
「その通り」
「大事件じゃないですか!」
夏目さんが血相を変えて天城さんに食いかかります。
「まてまて、そうは言っても、技術はあってもホイホイ再現できないから安心しろ。
研修で聞いたよな。汎世界で出自不明な珠法士なんざ二人きりだ」
汎世界?
「そもそもだ。そんなことするなら、珠法研修受けて珠法士になってからトンズラすればいいんだ。それなら無料どころか精霊が研修生手当まで出してくれるだろ。
メリットがないんだ、メリットが」
「研修受けたら身元が判るじゃないですか」
「戸籍なんてコレ次第でどうにでもなるさ」¥
身も蓋もありませんが、反論できなさそうです。
ん?でも、それは謎は解決していませんね。
「ちっ、やりにくいな。お前、母親に似すぎだよ」
幼稚園児に舌打ちしないでください。
「ともかく、そんな技術は流出したとしても悪用のしようがないわけだから慌てても意味が無い。
頻発するようなら改めて捜査もできるが、この件だけじゃ手のうちようが無いだろ。
その猫が現れるようなら、俺が相手してやるよ」
ですから、代償が…
「自慢だが、俺は顔が広い」
自慢ですか?脈絡がありません。
「嬢ちゃんの母ちゃん達とも昔からの知人なわけだ。心配なら確認しとけ」
ん?
「ただし、俺は組合からは距離を置いている。
これは坊ちゃんにでも聞けば判るだろう。
坊ちゃんの生まれた以前から上総には厄介になっているからな。
とはいえ、まだまだ色々と無理を言えるくらいには組合にも顔が利く」
言いたいことが見えてきました。
身元が確かで、事情通、パワーゲームには参加していない。
「三人まとめて俺の弟子になって、仕事を手伝え。
法定年齢になって珠法行使資格を取得したら、如月の嬢ちゃんはウチで最低5年間勤務すること。
当面の厄介ごとは引き受けてやろう。
これでどうだ?悪く無い話だと思うが」
…弟子?
ぼそぼそ。
────悪くないと思う。いざとなったらウチの親にチクるし
────珠法士の方のお手伝いって、とても興味あります
────ロボット、乗りたい
よろしくお願いします。
………わんこちゃんの野望が、なんかアグレッシヴで心配ですが。
えーと、天城さん。
「師匠と呼べ」
はい、師匠。
「何故、そんなに親切にしていただけるのでしょうか?」
「強引に弟子にさせられて親切?
まあ、楽観的に見て、古い知り合いが悪趣味を仕掛けているからだ。その本意は知っておきたい」
「心当たりあるんですか!」
夏目嬢。腹芸とかできませんか?
悲観的には?
「見ず知らずの奴が悪趣味を仕掛けているなんて考えたくないな。
そいつの確認も兼ねて、お前らを目の届くところに置いておきたいんだ」
「でも…」
夏目嬢…涙目です。
「お前んトコのジジイらには、手出し無用とだけ言っといてくれ。
くれぐれも変な真似するなよ。
まあ、無理にでも聞き出そうとしてきたら報告してもいい」
──────────
後日、血相の変わった夏目嬢をなだめている師匠の姿が…
マジだったんですか、たーちゃん。
しかし、始まりの珠法士が同姓同名だったとは驚きました。
でも…人違いじゃないですか、あたし!!!
【本編よりも長くなることもあるかもしれない後書き】
魔法少女マジカルわんこちゃん(仮)
幼稚園児に迫る残念な中年
りばいばる2
『今回のサブタイトルの候補ですね』
魔法少女マジカルわんこちゃん(仮)は、話がそこまでたどり着かなかったので次回以降みたいです。
『2つ目…お脳の具合は大丈夫でしょうか』
援助交際。とかいうタイトルも実は出ていました。
『3つ目は、冒頭の気分出してるモノローグと、ナカヤハルミの謎(笑)に焦点をかけていますね』
残念なのか、ホッとしているのか、複雑な気持ちだわ。
『ハルハルの転生にかけて「りばいばる」なのかと思ってたんですが、それだけじゃ無さそうですね』
実は伏線なんだ!と作者は言っていますね。
『やりすぎて、ネタバレしてorzとならなければいいんですが』
むしろ、バレてしまえ。
『でも、準備しているネタより面白ければパクる気かもしれませんよ作者』
そんなまさか。
──────────
『さて落穂ひろいの時間です』
四季郡?
『春告町は秋楽町という町とセットで一個のコロニーです。
そして周辺のコロニーと併せて、秋田県にかほ市四季郡という行政区分になります』
秋田県だったんですか。
『続く豊葦原というのは、日本国宇宙都市群の総称です。
地球の本土は現在も精霊機構が管理運営していますが、行政区分を転用したため、本土と紛らわしいためコロニーを豊葦原と呼んで区別しています』
第一第二鉱山?
『これは秘密なので詳細は内緒です』
サードインパクトでも起きるのかしらね?
『そういうものとは違います。ぶっちゃけ発電所ですから』
ああ、前回の後書きで言ってましたね。マイクロブラックホール。
ちなみに作者も、書いたことを忘れていたそうです。
『あれ、これ書かなかったっけ?と』
設定管理がかなーりいい加減ですね。
13号棒?一本って?
『珠法士組合の基本棒給ランクですね。
精霊機構からの肝いりで運営されている珠法士組合は、珠法士の繋ぎ留めのためにN号報酬と呼ばれる月給が出ます。
精霊によるなりふり構わない待遇なので、半端ではありません。
13号棒は最大のランキングで、年収に換算すると50億ほどになります』
ぶっ!師匠って高給取りなんですねぇ。
『一本は会話の流れからして百万か一千万?
13号棒なら働けと言われ、縁は切っていると返していると思われます。
実務においては手当その他の追加報酬でその何倍もの収入が発生しますので、あくまで最低保証です。棒給は年金ですね。
高ランクの珠法士の場合ですが、個人でコロニーの数基すら保有できます』
でもTVドラマでは冷凍食品とか店屋物食べてましたが、耕作さん。
『そこまで行かない中堅の珠法士でも、普通に優に10桁の年収はあるはずですが、まあ人それぞれですから。ハルハルのご両親とかだって質素ですし』
変な経済観念付くと困るので助かっちゃう。
次は珠法精霊機ですが、取り回しの効かないとかとことん評価が低いよね。
『第4話でも言われていましたが、あれは超高性能な防弾チョッキです。
デカすぎて屋内戦闘とかできません』
でも、強そうですよ。
『戦闘力で言ったら、標準的な珠都レベルの珠法士ですら、単独でコロニーなんか吹き飛ばせますから意味が無いです。
あれは単に珠法士の手を煩わせずに防御・移動をこなすためだけにあります。
自前でやれる実力があるなら、コロニー内じゃ邪魔にしかなりません。
ただ機密であるヒッグスアイソレータと転換推進によるエジェクタ機構、いわゆる光速ドライブ機構すらも一部の超高位珠法士には無用です』
さらりと秘密兵器っぽいネタのバレを…本編じゃ出てこないのかな?
『珠法士にとっては装備の話ですし』
珠法士といえば、珠都?双音に清輪?羽化昇天?地球人の三人目?
真珠って金銀パール?
『珠法士のグレードですね。珠法結合深度とも言われます。
支根、自居、珠都、双音、清輪、授意。が知られています。
珠法士と認められるのは珠都以上で、大概はそのまま退役します。
双音は真正に超人です。珠法精霊機なんて足枷にしかなりません。
話からして天城氏はこれ以上の実力者なのかも知れませんね。
清輪は珠法士組合の幹部級。授意に至っては、伝説級と噂されます。
真珠とか羽化昇天などは話の進行上、内緒だそうです。
金銀パールなんてものじゃありません』
グレードって棒給ランクとは違うの?
『棒給は待遇ですが、グレードは能力を表しますから。
色々と貢献した13号棒の珠都も居れば、若手で7号棒の双音も居るでしょう。
大体、35年も貢献すれば13号棒には達します』
あたし、珠法士にはなれないとかの見立てだけど、それなのに清輪並みとか持ち上げられていたね?
『見鬼と言われていましたし、単純な話ではなさそうですね。
今回の天城氏の講義に関係するのかも』
講義は次回だってさ。
珠法の理屈の辻褄合わせを苦労して書いたけど、伏線を書き忘れたとかなんとか。
『珠法の理屈?そんな情報に伏線って入るんですか?』
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しかし、今回の冒頭は聞いてないシーンなのに解説…
いい加減にしてください作者。
『三人称にすればいいのに、意固地になってませんか作者』
一人称が人気と聞いて、やってみたのはいいけど…とか言われても困るよね。