表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

成功体験こそが未来を左右する

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

動物番組見て、思ったんです。

あの子にとって、其れが全てで、他の接し方知らないからそうなんだって。

誰も悪くなかったんだって。

とある猫番組を見ていた。登場した先住猫は新入り猫に対して積極的に迫っていた。相手が逃げ出して、威嚇して、強烈なパンチを喰らわされても、めげずに干渉し続けた。

「可愛いけど、其れをしたら執拗いって思われちゃうよ」

ははは。と母は笑った。無邪気な笑いだった。でもこれこそが、全てなのではないかと思った。


あの子が猫相手に彼処まで過干渉なのは、其れをして人間に喜ばれて来たから。『甘え坊で可愛いね』『寂しくなっちゃったの?』。そうやって、『過剰に接する』という事があの子のコミュニケーションの全てだったのだろう。

此処で注意して聞いて欲しいのが、『人間相手に』という事。つまり『猫同士の』接し方をあの子は知らない。だから今まで接して来たようにすれば、自分を好きになってもらえると思っているし、それ以外の手法を知らないから迫るしか出来ない。

今までヤンチャをしていれば周りが寄って来た。けれども年齢が上がると同時に見向きもされなくなった。けれども彼はそうする事でしか人の気を引けない。接し方を知らない。そんなズレがあの猫にもある様に思えた。

人間も、猫も大して変わらない。幼少期に受けた成功体験がこの後の全てに影響を及ぼすのだ。


「昨日、動物番組で猫を見ていて……其れで……先住猫が迫る事でしか仲良く出来なかったから、引くことを知らなくて、其れで……引っ掻かれるのを見た」

『あっちへ行け』『執拗い』、そう威嚇した様に鋭い鳴き声が、頭にこびり付く。当然だ。嫌な事をしたら、嫌だと示さないと相手は分からない。やめて欲しいなら、自分で声を上げるしかない。

「あの画面の中の、先住猫が最近見た物語の一人の子と似通った」

その子は何も悪気なく猛毒を吐く子だった。周りも皆猛毒を吐く子だったから、そこまで深く傷付ける事はなかった。でも……ある時、一番傷付けてはいけない子に、浴びせかけたのだ。

――被害妄想酷すぎ。頭沸いてるんじゃない?

彼にとっては何でもない会話のつもりだった。ただの冗談のつもりだった。けれども其れを言われた相手は酷く傷付いて、泣き出してしまった。

「……男性である貴方にとって、不快感を買ってしまう話かも知れないけれど。私……私……あの人の何でもない言葉で傷付いて……其れで……其れで……」

――な……なんで俺が悪いことになってるんだよ!! 何も言ってねぇよ!!

脳裏で反芻する。何となく良いなと思ったあの人。あの時、あの人はきっと悪気なく言ったつもりなのだ。他の男の子にそう言った様に、軽いじゃれ合いのつもりで。でも……私は。

「成功体験こそが、未来の自分を左右する。感情移入してしまったの?」

忘れ去った過去の記憶が、連鎖反応を起こして古傷を抉る。あの人、今何してるだろう。

猫番組、見るの好きなんです。

先住猫が新入り猫に非常に執拗く迫るんです。相手が嫌がっても、威嚇されても、引っ掻かれても、迫るのやめないんです。


なんでかな? あの子の元来の性格かな? って思ったんです。

でもあの子、人間しかいない環境で育って、人間が喜びそうな事をして皆に好かれてる。だからそれ以外の接し方知らないんだと思ったんです。


猫に甘えられると猫好きは嬉しいではありませんか。

多少しつこくても、ストーカー上等、可愛いねぇって思うじゃないですか。

其れをただ猫に当てはめているだけ。

そうすれば相手もきっと喜んでくれる。そう思ってやってるだけなんです。


それと同じで小学校低学年。

滅茶苦茶口悪いじゃないですか。平気で暴言吐くじゃないですか。


※私の幼い頃はそうでした。


でもあれが彼らにとっては普通のこと。ただのじゃれ合いで、馴れ合いでしかない。悪気も多分ない。

言えば相手も馬鹿みたいに笑って言い返してくれる。そう思って、女の子に浴びせたんです。

『ウザイから死ねよ』『消えろよ、ブス』みたいな。

言われ慣れてない子、もしくは繊細な子からしたら、『なんでそんな事言うの?』って傷付いたり、泣きたりすることもあると思うんです。


成功体験に甘んじて、程度を知らない。どの言葉をどれぐらい使えば相手が嫌がるか知らない。分からない。

其れがこの物語の根幹です。


勝手な偏見なんですけど、男の子って女の子が泣く加減、知らなさそうだなぁ。

大人になるにつれて分かるもんなのか。


あと女の子の言う『止めて』は『ガチで止めろよテメェ? サツ呼ぶぞ』レベルですよ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ