「ファングス」
1年
炎魔アークとの戦い。
あれからもう三日、フォールンの速度に合わせて俺はクレイン王国のファングスの都へと入場したのだった。
「フォールン、腹は減ってるか?」
このままギルドに向かうのも、良いだろうがかなり急いでファングスへと向かっていたのだ。幼い少女のフォールンは、疲れているかもしれない。
「いえ、大丈夫よ。それよりも、ギルドに向かったほうが」
フォールンは俺を気遣ってくれたのか、優しく返事をくれた。
「そうか、分かった」
そして――ギルド本部の門を叩く
「ギルド本部キナリスへようこそ!」
受付嬢が、快く歓迎してくれた。
ぎこちない返事をし、キナリスのギルドマスターに会えないかと相談した。数分経った後、それは承諾されキナリスのギルドマスター、ブレイン・レスファの部屋へと入っていった。
「よろしく、ゲイルくん。それと、君は—―?」
部屋へと入ると、白いひげをたくわえた歴戦の風貌を感じさせる男が座っていった。
これが、ブレイン。
「こちらこそ、よろしくお願いします。こちらはフォールンと言って俺の仲間です」
「そうか。それで、話したいことというのは?」
「実は――」
俺は、ヴァイたちのことを隠しそれ以外のことをすべて語った。
フェンリル町が、何者かに破壊されたこと。フェンリルギルド”のマスターであるフェギル・ファダセスに会いに来たこと。
そして、ブレインはこう返事をした。
「フェンリル町の件、非常に心苦しいでしょう。報告をありがとうございます。フェギル、彼についてですが彼はどこにいるのか申し訳ないですが私は存じ上げておりません。ただ――」
ブレインが、前置きをし語ったのは衝撃の一言だった。
「魔王の討伐へ、"ある"勇者パーティーが向かったという報告を一週間ほど前に彼から聞きました」
ある勇者パーティー?
そんなの、あいつら以外に誰がいるって言うんだ。そうだったのか、ヴァイ。
「ありがとうございます」
「いえいえ」
「ただ、その勇者パーティーが魔王討伐に成功したという話はいまだ来ていませんのでもしそのパーティーに用事があるのでしたらお急ぎください。私は、フェンリル町の件を国にも報告しなければならりませんので、これで失礼させていただきます」
「それでは、本当にありがとうございました」
こうして、俺はギルドを去った。
向かう場所は—―魔王城




