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ギルドへ

修正 24.07.17

 「はぁ……」

 

 ギルドを出た俺は、今まで感じたことのない無力感に襲われため息をついた。そして、フラフラの足でいつも世話になっている宿に向かった。

 向かう途中出会った人に「ゲイルさん!あの時は助かりました」などのような事を言われたが、今の俺には返事をする余力もなく苦笑いで押し通した。

 

 ガチャン、宿の扉を開け直ぐ部屋に向かった。

 

 「ゲイルさん、どうしたんだい?」

 

 宿屋の店主が、いつもとは違う俺の雰囲気を感じたのか話しかけて来た。

 

 「まぁ……少しね」

 

 出来るだけ悔しさを隠し笑顔で答えた。


 「そうかい。あんまり悩むんじゃないよ、ゲイルさんにはいい仲間がいるんだから」

 

 「あはは……そう、ですね」

 

 俺は引きつった笑顔を見せながら、すぐにその場を離れ部屋に入った。

 

 「ああ、最悪だ――忘れたい」

 

 そう呟き、まだ昼前だと言うのにベットに入った。

 

 

 *

 

 

 大きなあくびと共に、目が覚めた。

 もう朝か。窓から差し込む日光が綺麗に輝き、昨日の俺を馬鹿にしているのか皮肉のようにも見える。


 「丸一日寝てたか」

 

 お金なら……ふと、手切れ金の入った袋を見る。

 あぁ、そうだよな。俺はもう――あいつらとは一緒じゃないんだ。

 

 でも、俺には冒険者以外考えられない。パーティーとしてではなく、一人の冒険者として……生きていこう。

 もう、後悔なんてするもんか。


 ヴァイ、レイ、アスノー。俺は一人でも、やっていくよ。

 もう何があっても後悔はしない。

 今までありがとう。

 まだ、辛いし悲しいけど……俺はお前らとは、違う道を歩むことにする。だからお前らも、しっかりやれよ。

 

 

 疲れているのか、まだ心の傷が残っているのか。フラフラな身体のまま部屋を出て、ギルドに向かった。

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