表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/38

「活性化の兆し②なにそれおいしいの?」

 噓、だろ?

 

 いきなりかよ。

 ここは、魔獣の巣から2,3kmは離れてるぞ。

 

 いや、これが普通なのか?

 そんな、事を考えている暇じゃないな。

 

 「ワース、アスカ!

 戦うか?逃げるか?どうするんだ?」

 

 ギルドからは、出来るだけ逃げる様に言われている。

 

 だが、ワースとアスカがここでこの熊のような魔獣カヴェルナと戦うのなら。

 それは、それでワースとアスカの戦闘経験が増えることであり即ち強くなるということだ。

 

 ここは、あいつらに決めて貰いたい。

 

 「危なくなったら、俺が守ってやる。

 どうする?」

 

 もう一度、問いかける。

 

 「え、えぇと……」

 

 アスカは、そう呟き悩んでいる。

 だが、ワースは……

 

 「や、やります。

 折角、新しい剣を買ってもらったんですから」

 

 ワースは、剣を使う為の練習相手として挑むようだ。

 アスカは、守ってやる。

 そう言って、ワースにはカヴェルナに集中してもらうことにした。


 「そうか」

 

 そう、一言だけ返事をして俺はアスカに物理攻撃を防ぐことの出来るスキル【防災】を使った。 

 

 「が、頑張ります」

 

 ワースは、俺の前に出た。

 さっきまでは、震えていた手だが俺が声をかけてからは震えが止まっている。

 

 その手には、さやから抜いた魔法剣があった。

 

 徐々に、魔法剣には聖属性の【聖殺】が付与されていった。

 

 かなり、完成度が高く。威力も申し分ないだろう。

 


 * ワース視点


 

 「危なくなったら、俺が守ってやる。

 どうする?」

 

 ゲイルさんが、そう言ってきた。

 

 そして、そう言われると不思議と手の震えが止まった。

 思考は、冷静になりさやから魔法剣を抜き。剣を構えた。

 

 ゲイルさんには、上手く説明出来なかった僕のスキル【聖属性付与強化】を剣に付与させた【聖殺】に使い、僕はカヴェルナに上段に構えていた剣を振り下ろす。

 

 「ウウゥ!!」

 

 カヴェルナは、鋭い爪が光る左腕(?)で魔法剣を受け止めた。かと思うと、魔法剣はそのまま一気にカヴェルナの左腕ごと真っ二つに切断した。

 

 「――!?」

 

 カヴェルナは、驚いたような唸り声を出すと一気に後ろまで下がった。

 

 「は、はぁ。はぁ」

 

 カヴェルナが、下がるのを確認するといつの間にか僕の息が上がっていた。

 

 こ、怖かった。

 死ぬかと思った。でも、カヴェルナに一撃を与えられた。

 確かに、今カヴェルナの左腕を切った。

 

 「ウウゥウ!!」

 

 カヴェルナは、活性化の影響なのか。

 さっきまでは、様子を伺っていたのに身体が大きくなったかと思うと一気に加速し真正面から右腕の鋭い爪を立てて切りかかってきた。

 

 「うっ」

 

 僕は、目をつぶりそうになった。

 しかし、なんの偶然か。目を閉じずに、魔法剣を下段からカヴェルナの首目掛けて一切迷わずに剣を振った。


 それは、本当に偶然であり。

 カヴェルナを、”偶然”倒すことが出来たのだ。

 


 * ゲイル視点



 「ふうぅ」

 

 一安心だ。

 俺は、ワースの戦いを静かに見ていた。

 

 あの時、カヴェルナが真正面から切りかかった時助けに行こうかと思った。

 しかし、何の”偶然”か動けなかった。

 

 結果は、ワースが下段からの攻撃でカヴェルナの首を刎ね。

 ワースの勝利だった。

 

 俺の目には、カヴェルナが真正面からワースに切りかかる少し前に、カヴェルナの後ろに黒い影が見えた”気”がした。

 

 だが、今は勝利を祝わなければならない。

 

 祝わうほどではないかもしれない。

 

 だが、どれだけ小さな一歩でも俺から見れば。

 大きな一歩だった。

 

 

 ワースの勝利を、少し祝わった後。

 

 魔獣の巣に、向けて歩くのだった。

 

 

 少し、経った後。

 

 「あ”あ”あ”あ”!!!」

 

 と、魔獣の巣から聞こえた。

 のんびりと、警戒をしながらゆっくり進む。だが、どうやらそうは問屋が卸さないようだ。

 

 ワースと、アスカに「急ぐぞ!」と言って。

 走るのだった。

 

 

 この時、ゲイルは重大な事を見逃していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ