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悲しみの救済  作者: Retisia
11/11

11話

感想がほしいです。

分かりずらい所を教えてください





 薬草、毒草、毒草、薬草、ムーラム、ムーラム、ムーラム、薬草、ムーラム······いや、ムーラム多いな!?



 薬草よりも多い気がする。

 ムーラムは日本でいうゴ◯ブリと同じ扱いを受けているのでないだろうか。帰ったらナナさんに聞いてみよう。また一匹狩った。


 でも、本当なら〖隠密〗で見つかることはないから片っ端から殺す必要なんてないんだけど······レベルがね? 上がるんですよ。


 それがもう楽しくて。

 ホント目に見える努力って素晴らしい!

 技術の正しい指標なんてないのが当たり前だったからよく思う。


 それからムーラムを倒して倒して今はLv.9に到達した俺はお昼を食べる為に休憩することにした。



「あ、そうだった。そろそろ次の解析を決めておかないと」



 解析の扱いはやっぱり慎重にしないといけない。『隠密』を解析している時に気付いたんだけど。これ、途中で中止することが出来ない。


 だから必要な時に必要な分、解析することにしている。本当に大事な時、使えなかったら困るからだ。


 で、だ。

 今必要なのは攻撃手段、もしくは察知能力だろう。


 やっぱりナイフだけじゃ問題があるからなぁ。囲まれた時とかどうしようもないし。

 今は『隠密』があるからならないけど、何時見破られるか分かんないっていうのもある。



「攻撃と言えば魔法だよな······派手なの使いたいな」



 現実的に考えたら目立たない暗殺系の魔法がいいんだろうけど······浪漫だから仕方ない。


 それと同じ位必要なのが察知能力なのよ。

 森を歩いていて気付いたんだけど、薬草は見付かんないし、いつの間にかムーラムが近くにいるしと割と困る事が連続して起きているのだ。早急にどうにかしないといけないのだが·····どっちをとろう。



 ········ま、決まってるよね。



「『探索』を解析」


≪『探索』の解析を開始します≫


 これでよしっと。


 ん~!

 さて、じゃあ薬草探しを続けますか~。






□□□






「これで納品依頼は完了です。お疲れ様でした」

「はい」



 あのあと、摘んでは倒し摘んでは倒しを繰り返して依頼を終わらせた俺はナナさんにひとつ質問をする。



「この辺りの治安って良いんですか?」

「えっと、何かありましたか?」



 急な質問だったからだろうか、ナナさんが心配そうな顔で聞き返してきた。



「ああ、何かあった訳ではなく······この町で行かない方がいい場所はあるのか気になって。やっぱりそういう所には近付きたくないですからね」

「なるほど、安心しました。ん~、そうですね。ここから西、廃棄場の隣には行かない方がいいと思いますよ」



 へぇ、西ね。······西?



「廃棄場って、確か東にもなかったでしたっけ? 他にもあるんですか?」



 俺がパンを漁ったのがここから東の廃棄場だった。あれは違う場所なんだろうか。



「あぁ、東のあれは10年程前に稼働を停止した場所なんです。それからは西で行われています」

「なるほど」



 だから食べ物ひとつない訳だ。無駄骨だったな。



「わかりました。なるべく近付かないようにしますね」

「ええ、そうして下さい」

「それでは、また来ます」

「はい、ありがとうございました」



 冒険者ギルドを出て、のんびり宿屋への道を歩きながら思う。



(これは行くべきだろう)



 きな臭い者が変な事を考えていたら俺が(・・)危ない。


 俺は安全思考が好きなのだ。

 だから、わざわざ望んで危険な事はしたくない。


 危険なら出ていけばいい?

 それは出来ない。まずお金が足りないし、行く場所もよく熟考しておきたい。なによりナナさんが心配だ。出会ったばかりだが、俺の勘が告げている。彼女は優しい人だと。


 なら、見捨てるわけにはいかない。

 俺は優しい人と子供はなるべく見捨てないと決めている。これはきっと、死ぬまで変わらない。変えない事だ。


 だから―――



「夜、だな」



 悪い者達の時間、俺はそこへ行くことにした。






次回

5月29日


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