ペンギン三兄弟 〜 41話 あなたは気づかない の巻
ペンギン三兄弟
チャン・・・性格は几帳面。声がいいが顔がデカい。
サングラスをかけている。つぶあんが大好き。
ドン・・・体はちっちゃいが、器用に何でもこなす。
収集癖あり。
ゴン・・・ド天然。普通のことが超不器用。
日々体を鍛えてる。ゴジラが大好き。
ペンギン三兄弟、チャン、ドン、ゴン。
今日も仲良く暮らしています。
お昼になりました。
イーバーウーツでお弁当を注文した3羽。
「おまたせしました、お弁当でーす」
お弁当が届くと、ドンとゴンが、とびはねるように
急いで玄関へ走りました。
ドン「今日はのり弁だな」
ゴン「のり取っちゃおう」
ドン「そのかわり、ごはん、ましましにしよう」
ドンとゴンは、チャンののり弁から、のりをはがして、ごはんを大盛りにしました。
「いっただきまーす」
3羽は、テーブルを囲んで、お弁当のフタを開けました。
チャン「モグモグ、おいしいな、弁当」
ドン「チャンは何注文したの?」
チャン「のり弁だよ」
ドン「ふーん、のり弁おいしいよね」
ゴン「チャンは、のり弁が好きなの?」
チャン「まあね、オーソドックスでいいよね」
ゴン「今日ののり弁は、いつもと違う?」
チャン「そうだな、なんか食べごたえがあるなあ」
チャンは、パクパクとお弁当を食べ続けました。
ドンとゴンは、目を合わせて、ニンマリとしました。
3時のおやつの時間になりました。
チャンとゴンは、お菓子の袋をもって話をしています。
ゴン「ドン、グミ好きだよね」
チャン「このぶどうグミの中身を、梅グミにしちゃおうぜ」
ゴン「レモングミも混ぜちゃおう」
チャンとゴンは、グミのお菓子の中身を入れ替えました。
チャン「ドン、お菓子食べる?」
ドン「うん、食べる」
ゴン「グミあげるよ」
ドン「サンキュー」
ゴン「ドンってグミ好きだよね」
ドン「ふつうかなあ」
ゴン「え、好きじゃないの?」
ドン「あれば食べるよ。ぶどうグミだね、モグモグ」
チャン「おいしい?」
ドン「ん?まあまあ」
ゴン「ぶどうグミ、おいしいよね」
チャン「おれにもちょーだい、モグモグ、あ、すっぱ」
ゴン「ドン、すっぱくないの?」
ドン「すっぱいと言われるとそうかな。すっぱいぶどうじゃないの?」
チャンとゴンは、目を合わせて、ニンマリとしました。
そしてお昼寝の時間
大の字になって、くーかーと気持ちよさげにねむっているゴンの横で、
チャンとドンが、ひそひそ話をしています。
チャン「ペットボトルのフタなんかどう?」
ドン「ちびゴジラとかは?」
チャン「あ、いいね」
チャンとドンは、ゴンのくつ下の中に、
ちびゴジラをそっと入れました。
(注:すっかり寒さに弱くなった3羽は、くつ下をはいているのです)
ゴン「あー、よく寝た」
ゴンは、立ち上がって、歩きにくそうにキッチンへ行き、水を飲みました。
チャン「ゴン、よく寝てたね」
ドン「いびきかいてたよ」
ゴン「そう?よく寝て、なんかスッキリしたよ」
チャン「ゴン、なんか、歩きにくそうだね」
ドン「足どうかした?」
ゴン「いや、どうもしないよ。寝違えたかなあ」
ゴンは、そういうと、歩きにくそうにリビングへ戻って行きました。
チャンとドンは、目を合わせて、ニンマリとしました。
気づかないにもほどがある?
おしまい