表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
凜妃のため息  作者: 小井理楽
76/104

76

この言葉に新尚書が、黙っていなかった。

「確かに正式な報告書としては、まだ書き上げきれておりません。

 ですが、簡易報告として度々各部署へお伝えしてきました。もっとも、あなたは見もせずに『天気予測など金の管理に必要ない』と私の目の前で屑籠に捨てていましたけど。

 今回の天気予測、完璧に全日当てられた訳ではありません。

 ですが、被害が最もでる台風の発生及び進路については、予測通りでした。

 もちろんこれで満足してはいけませんが、当初の目的である天気予測によって収穫量の減少を回避するという点では、目標達成しております。

 ・・・天気予測は昼夜問わず、雲や風,湿度の観測が必要です。それはとても大変な作業なんです。

 屑籠にポイっと捨てられるような、簡単なことではないんですよ」

新 鋼鉄(しん こうてつ)は、采尚書を見つめて言い募る。

「金庫自体には天気予測など必要ないでしょう。

 ですがその金庫の中を、満たせるのは民があってこそです。民は天気一つで、その年の税を納める事情が変わる。

 問題なく収められる年もあれば、色々なものを投げ売って納める年もある。

 国を、民を路頭に迷わせず秩序を保つために税がある。そしてその税は適切に管理・運用しなければなりません。

 それでも、金の管理に天気予測は必要ない といい切れるのですか?

 あなたは、民が足元から降って沸いた税を収めているとでも思っているんですか?」

鋼鉄は膝の上に置いた手をぎゅっと握る。


「鋼鉄、落ち着け」

隣に座る冷 雪(れい せつ)は、震える拳の上に自分の手を合わせる。

「・・・失礼致しました」

目を閉じ、鋼鉄は気持ちを落ち着かせた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ