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「そうだわ、姉様はどうお過ごしだったのかしら?」
可成はピクリと反応する。
「居候…お客様ですか?
今日は私、庭の雑草取りを命令されてずっと庭にいたんです。
何を待っていらっしゃるのか、伝令が来る度にそわそわしているのが窓から見えました。
落ち着きがなくて、見苦しかったです。
お付きの侍女に喪の衣装と、婚礼の衣装を用意するように命じていましたね。どこかで、葬式と嫁に行く予定でもあるんですかね?
少なくとも喪の衣装は必要なさそうですけど…何されたんですか?」
前を歩く主人の足がしっかりあることに安堵しつつも、可成は苦々しい顔をした。
「あらあら。お口が悪くてよ、可成。
居候でもお客様でもなく、この夏家の長姫である私の姉、さまよ。
姉様ったら喪の衣装と婚礼衣装だなんて…気が早くて困ったわね。
ちょっと痺れる花茶を頂いただけなのに。」
昏破は頬に手を当てため息を吐き、可成をたしなめた。




