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「昏破は、あんたが今日ここに待機していた時からおかしいと思ってたの。
采長官がいるのに、すぐ飲める白茶じゃなくて飲み頃に時間のかかる花茶を出してきたときは確信したって言ってたくらい。
…あの子は、あんたが思っているような馬鹿じゃないよ」
李音は侍女を睨みつけた。
侍女はわなわなと唇を震わせた。
「そんな・・・
でも確信してたなら尚更、飲みます!?
猛毒だったら死んでたかもしれないのに!」
侍女は信じられない、と目を見開いた。
「いや、あれは飲むぞ。わりと手段を選ばないタイプだからな」
陽日の言葉に、完才も頷く。
「昏破は完璧主義者だからな。
疑わしきは罰せず 何てことはしない。疑わしいなら徹底的に自分で確認するんだよな。
で、自分の敵と決めたら容赦しないで・・・静かに潰す」
完才は遠い目をして、呟いた。
「よかったね。
あんたは敵認定すら、されていないみたい。
後ろにいる人は、完全に敵認定されてるけど」
李音はじっと、侍女を見つめる。




