竹林に鴉と団子と子狸と
町にはふたつのうわさが流れていた。
ひとつ、正体の知れぬすご腕の運び屋、そのくせ頂く依頼料はほんの小銭程度。そのため、ついた呼び名はお駄賃忍者。
ひとつ、町外れの竹林にあるという、たいそううまいけれど、たどり着けた者はいないという団子屋。
その団子屋の店先で、弥太郎はつぶやいた。
「おいらはうまいもん食って、のんびりして暮らしたいんだ」
秋月忍さん主催「和語り」企画参加作品
本作の無断転載、無断複製および無断翻訳を禁じます。
ひとつ、正体の知れぬすご腕の運び屋、そのくせ頂く依頼料はほんの小銭程度。そのため、ついた呼び名はお駄賃忍者。
ひとつ、町外れの竹林にあるという、たいそううまいけれど、たどり着けた者はいないという団子屋。
その団子屋の店先で、弥太郎はつぶやいた。
「おいらはうまいもん食って、のんびりして暮らしたいんだ」
秋月忍さん主催「和語り」企画参加作品
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