頭撫で撫で。
スマホからの投稿
私が国籍を皇国にした理由は他にもある。
一つは両親の最期の土地だからだ。
二人の魂がある気がして離れ難いものがあった。
次にーーー人は死ぬ。
当然の話だ。
それでも、魔界の祖父母は人間よりもずっと寿命が長い。 それに比べれば短い寿命の皇国の祖父母の側に居たかった。
一緒に暮らしているわけでもないし、離れた距離で何が出来るかと問われれば疑問符が付く。
けど……それでも私が側に居たのなら何か役に立てることがあるはず、と思わずにはいられない。
タワー倒壊の時、私に力があれば両親ーーー少なくとも母は助けられたはずだ。
今では、簡易的な飛行も出来る。
数多の障壁で瓦礫から身を防ぐことが出来る。
治癒魔法も出来る。
転移魔法も出来る。
ーーー今の私なら、きっと守れる。
ねぇ母さん、私、こんなに出来ることが増えたんだよ?
ねぇ父さん、私、こんなに強くなったんだよ?
だからーーーもう一度誉めて、頭を撫でてほしかったーーー。
私は魔族の血が濃いのだろうか、魔力にあてられて感情が昂ってしまったようだ。
頬を一筋の水が伝う。
情けない。
私はまだまだ弱いのだろう。
「レミちゃん、大丈夫よ。私がなんでも何とかしちゃうから」
いきなり泣きだした私に驚くこともなく、とても優しい口調で、あの時のように励ましてくれる。
私の頭をそっと撫でて、多くは語らなかった。
きっと強さとはーーーこういうことを言うのだろう。
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