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こちら異世界移民局!~転生・転移チートを許さない世界の物語〜  作者: ひろほ
第七章 セレブの意味とは何でしょう?
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セレブの意味とは何でしょう?

さて、お昼のニュースは、今回のテロで持ち切りである。

当然、マリさんの事も大きく取り上げられ、私もチラっと映っていた。

アレックスは上手い事隠れていたようで、見切れもしていない。なんだその特技は。


「セレブの人は大変だねぇ」

「アレックス、もう終わったんですか?」

「ああ、ようやく公安から何から、連絡と報告を取り合えたよ」


別室から出てきたアレックスは、ちょっと気疲れしている。


「セレブねぇ……」

「そういえば、セレブってどういう意味ですか? 異界の言葉ですよね? 何となく、お金持ちっぽいイメージですが」

「名士とか有名人って意味だね。あと、お騒がせ人って意味もあるそうだよ、移民の知り合いの話だと。知名度はお金を生み出すから間違ってはいないけどね」

「あら、貧乏な有名人だって居るでしょう?」

「確かにね、ま、ともかくお嬢様は有名人でお金持ちだ」


それを聞いて、マリさんは大きくため息を一つ。


「はあぁ~~……そのイメージってホントやなのよねぇ」

「けれども事実だ」


アレックス、自分の雇い主にけっこう言いやがるな。

まぁ、そこら辺も気に入っているんだろうけど。


「セレブってイメージより、セレブから来るイメージが嫌なのよ、『絶対悪い事してる』とか、『態度が横柄だ』とか、『成金趣味だ』とか」

「そういうのが少なくないのも事実だからねぇ」


何が面白いのか、クックックと笑いながらアレックスは相槌を打った。


「横柄な態度って言ってもね、儀式や式典である程度偉そうにしておかないといけないじゃない? 極端な話、馬鹿みたいな話し方より、偉そうな話をする方が良い場合もあるって事を、皆分かってほしいなぁ」


横柄とは、偉そうという事で、そもそも偉い人間が偉ぶって何がおかしいのかと。

ただ、それが気に食わない人間も居るのは確かだ。


「確かに、私の家も名士ではありますが、やっぱり大仰な言い方をするのを求められているのは、見てきています」

「あのおじいちゃんが、真面目に話しているのって、ちょっとおかしかったよね」

「キーヨさんが? とても落ち着いて忠義に厚い好人物じゃない?」

「あの、マリさん、私ブックマンの所業を、空からご覧になりましたよね? つまりまぁ……そういう事です」

「その例に違わず、って事なのね、ちょっと意外。あと、贈り物っていうのもあるじゃない?」

「ありますねぇ」

「それも、厄介なのよね。気持ちは嬉しいけど、趣味が悪かったりするものがあったりして……」

「その結果が『成金趣味』呼ばわりですかね」

「もうねー、不可抗力で言われるって、嫌ー」


子どもっぽく言うマリさんはとても可愛かった。

そんな可愛らしい人も、どんな意味でも正しく通る、セレブな人、マリさんでもある。

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