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領主からの依頼が来たよー

さて、俺がこの世界に転移してきてもうすぐ1ヶ月となる。

何やかんやと色々なことがあったが俺は元の世界とは違う未知なる異世界を楽しみつつ、この世界の魔法も覚えてギルドでの依頼をこなしていた。

そして今日は、ギルドを通して手に入れた魔導書を読みつつ、宿のベットでゴロゴロしていると部屋をノックする音が聞こえてきた。


「トキワタリ様、いますか?」


この声は……最近ちょこちょこと会っているあの人の声だ。

俺はすぐに部屋を出て、扉をあけるとそこに立っていたのは予想通りの人物だった。


「どうも、アリシアさん。」


そう、そこにいたのはクール受付嬢であるアリシアさんであった。


「トキワタリ様。ちょっとお話があるのですがよろしいですか?」


アリシアさんは、いつものクールな表情でそう訪ねてきた。


「もちろん大丈夫ですよ。立ち話もあれですし中に入ります?」


「いえ、そこまで長くはならないのでここで大丈夫です。」


アリシアさんは、そう言って話を始めた。


「この町から少し離れた所にある廃村に魔物の集団が住み着いているという情報があり、その村を調査及び可能であれば討伐をして欲しいと領主様からギルドに依頼がありました。」


「それで、俺に?」


俺がそう言うとアリシアさんはコクリと頷いた。


「トキワタリ様のランクはBに近いなので、今回のような普通のCランク冒険者にはちょっと荷が重いクエストなら受けて下さると思いまして……トキワタリ様、1ヶ月経って魔導書を購入して引きこもり初めてギルドに来ないので直接宿に来させて頂きました。」


「あー、何かすみません。」


「いえ、魔導書を勧めたのはこちらギルド側なのでトキワタリ様が謝ることはえりません。」


いや、怒ってるよね?

鉄仮面で無表情だけど、絶対怒ってるよね?


「魔法の研究もちょうど一段落ついたので、依頼受けますよ。」


「ありがとうございます、助かります。」


そうして俺は、アリシアさんからの依頼を快く受けたのであった。

うん、快く受けたようん。


そして次の日……

俺は朝早くから宿を出て町を出た。

俺の腰辺りには、魔導書がぶら下がっている。

実は魔法の練習してる時に気付いたんだけどこの魔導書、なんかは魔法の触媒になるらしいんだよね。


魔法を使うときって普通は杖とか指輪を触媒にするらしいけど、この魔導書もそれらと同じ役割ごできるぽい。

そもそも、触媒無しでも魔法は使えるらしいけど効率的に触媒あった方がいいんだと。


んで、何で俺が魔導書が触媒になるか気付いたのかというと、ゴロゴロしながらクッキーをボリボリ食べてて、ベットにこぼして「あっ、やべ!」ってなってさ。

覚えた、光魔法の『クリーン』っていう物を綺麗にする生活魔法を使った瞬間、魔導書が光ったんだ。


そしたらさ、魔導書を媒介にしたせいか部屋全体がめっちゃ綺麗になったんだよ。


普通の『クリーン』だったらベットだけ綺麗になるんだけど、部屋全体が綺麗になったら気付くよな。

元々、俺の魔法の才能もあるけどコントロール覚えてたからさじ加減間違えるわけないからわかったんだよ。


おっと、魔導書のことで脳内言い訳してたらそろそろ依頼にあった廃村が見えてきたな。


さて、廃村についたらまずは情報収集かな?


「おぅ、坊主。この村に何の用じゃ?」


「え?あーっと……」


俺が廃村の崩れた門の近くでウロウロしていると中から人が出てきたので話しかけられた。


お爺さんだ、腰は曲がってるが体格とかはしっかりしている。


服装からして農作業でもしていたのだろうか? それにしても、まさかいきなりお爺さんに出会うとは……

いや、おかしくね?廃村だぞ?


人が放棄して魔物の集団が住み着いたって依頼にあったのにお爺さんいるのっておかしくね?


「ん?なんじゃ?」


俺がお爺さんに疑問を抱いていたら、お爺さんは不思議そうに首を傾げた。


あ、いかんいかん。何か喋らないと……


「あーっと……廃村に住み着いた魔物の調査を領主様から頼まれた冒険で……」


「なるほどのう……お主がそうか。」


お爺さんは俺のことを上から下まで見てそう言った。

まぁ、この格好ならそう見られるか。


俺の格好はいまだに村人Aで腰に魔導書さげてる姿だ。

うん、よく見えても駆け出し魔法使いにしか見えないよな。


て、それよりもお爺さんだ。


「ここは廃村なので人がいることがおかしいんですけど、お爺さん何者ですかね?」


「ん?わしか?わしはこの廃村の元村長じゃよ。」


「あ、元なんですね。」


なるほど、だからこんなに堂々としてるわけか。

そりゃそうか、魔物が住み着いてもお爺さんなら返り討ちにできるくらいに強いんだろうし。


「じゃあお爺さん……元村長さんは何でまだこんなところに?」


お爺さんにそう聞くとお爺さんは答えた。


「いや、こんな所に住んでる理由は特にないんじゃよ。」


「へ?」


俺の間抜けな声を無視してお爺さんは続ける。


「この村の周辺の土壌が魔力濃度が高くてな、わしは今の生活が気に入っとるんじゃよ。お主も魔法を使うならこの魔力濃度の高さに気付いたじゃろ?こんな場所は滅多にないぞ?」


「あー、なるほどそうなんですね。」


お爺さんの説明で俺は納得してるわけないだろ。

危ない危ない、何故か途中からこの目の前のお爺さんの話しを無意識に鵜呑みしてたぞ。

確かに、廃村についたときにここの異常なほど魔力が濃いことには気付いてはいた。

だが、元村長が廃村にいていい理由にはなってない。


洗脳か?

俺はバレないように魔導書を媒介にしてこっそり目の前の元村長を名乗るお爺さんに『鑑定』の魔法を使った。


すると、鑑定の結果がこれだ。


【リッチー】(変装中)


いや、アンデッドかつリッチーやないかーい!

こいつが、廃村に住み着いた魔物の集団のボスだろ絶対に!


俺が鑑定したことに気付いていないのか、元村長に化けているリッチーは


「さてここで話すのはなんじゃし、わしの家に来んかね?」


罠だろ。

絶対にさ家に入った瞬間、いや廃村に入った瞬間に待ち伏せした魔物の集団が襲ってくるパターンじゃん。


俺は先手を取ることに決めた。


「わかりました。」


お爺さん(リッチー)にそう言うと、俺は相手の顔面を鷲掴みした。


「は?」


お爺さええい、面倒くさいリッチーは驚いた表情で俺をみる。


「お主……何を……」


お爺さんが何かを言う前に、俺は唱える。


「『ターン・アンデッド』!」


俺が魔法を唱えると、リッチーの体からどす黒いの煙が吹き出してきた。


俺の対アンデッド魔法『ターン・アンデッド』を喰らったリッチーは断末魔のような悲鳴をあげながら、もがき苦しんで暴れるが、俺の手から逃れられない。


『ターン・アンデッド』は中級魔法にはあるがアンデッドに対しては、上級魔法にも引けはとらない。

効果は光魔法で死んだ人の霊を浄化する魔法だ。


『オオオオオオォギザまぁ気付いていた「『ターン・アンデッド』」ギャァァァァァっ!!?』


俺はもがくリッチーの顔面を鷲掴みにしたまま魔法を連発しながら、廃村へと入っていくとおるわおるわ。


アンデッド系の魔物を中心としたゾンビやスケルトンに顔色の悪いゴブリンやオーク、あれは犬っぽいからコボルトだな。



【リッチー】

リッチーとは、超常的な力により死してなお生前の人格と知性、全能力を維持するアンデッドである。

外見は骸骨か干からびた死体だが動きにぎこちなさはなく、生前の社会的地位に応じた、しかし大抵長い年月でぼろぼろになった衣装を着ている。

リッチーは多くの場合、自ら望んで多大な労力の果てにこの「すでに死んでいるためこれ以上死なない」形態に変異、墳墓など住居の奥で寿命を超越して生前の目的を継続している。

同様に死体が動いているゾンビやスケルトンとは完全に別次元の存在であり、強力である。

ゾンビや他の下位のアンデッドを複数を従えている姿が目撃されており、他のアンデッドを呼び寄せ支配する特殊能力を有していることもある。

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