第3話
目を開けると、俺はベッドの上に寝ていた。
小綺麗な部屋や家具からして、貴族の子供に転生したのだろう。
よっしゃぁぁ!!!
と、俺は内心喜んだ。
なぜなら、異世界転生でその世界に魔法があるとなると、技術力が低く治安も悪いのがテンプレである。
そんな世界で安全に暮らすには、王族や貴族などの力のある親のもとにうまれるのが必須である。
前世で様々な異世界転生モノを見た俺に死角はない!
何だか暑いな、俺が生まれたのは夏なのか?
と思い、周りを見渡すと…
白い壁
豪奢なシャンデリア
火の消えた暖炉
燃え盛る炎
柔らかい布団
小さく柔らかそうな自分の手
…あれ?
今何かがおかしかったな…。
火事だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
タスケテェェェェェェェェェェ!!!!!!
何で目覚めた直後に火事が起きてるんだよ!
何で火事が起きてるのに誰も助けに来ないんだよ!!
今の俺は幼児だぜ!?
何で近くに誰も居ないんだよ!
《完全鑑定》を使用しました
鑑定結果
名前:無言の炎
解説:使い捨て型炎珠から出された火魔法『無言の炎』(サイレントフレイム)によって作られた炎。一切音出さずに燃やすことができ、燃えているものも音を出すことができない。暗殺よりも拷問にむいている。現在(人類歴8725年)では遺失魔法として扱われている。古より伝わる魔法。かっての炎神が使ったとも伝えられている
[もっと詳しく]
《遺失魔法》を取得しました
《遺失魔法知識》を取得しました
《古代魔法》を取得しました
《古代魔法知識》を取得しました
《悪あがき》を取得しました
うるせぇ!!
欲しいのはそれじゃない!
あああ、炎が近づいてくるぅぅぅぅ!
ギャァァァァァァァ燃えるぅぅぅ!
《火魔法》Lv.10を取得しました
《火耐性》Lv.10を取得しました
俺の2度目の人生はこうして幕を閉じた。
終わりません。
まだまだ続きます。
《遺失魔法》と《古代魔法》にはLv.は有りません。