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32th 世界で一番、優しい悪魔

作者: 遍駆羽御

世界で一番、優しい悪魔


           (魔王幼女 宮之ゆずE イメージ詩)

                        詩:遍駆 羽御



子どもの頃は世界に疑問なんて感じてなかった

永遠に君の手を離さずに生きていける

そして……何処までもボクは旅をするんだ


木陰に潜む兎の真似を無邪気にも君はする

世界は奪わずしても人類が神として調和させていた

兎も 君も ボクも 永遠を生きる旅人


そう信じていた 裏切れた心は 世界を道連れに

価値観を変えてやる動力炉の焔となりて

道徳的な心を踏みにじった 足下には……深い深い黒の歯形


歯止めのきかない野心は やがて 君のように純真な心を描く者と

対立すると解っても ボクは君を愛せずには生きられない

君以外全て否定するそれがボクの善意


子どもの頃は世界に疑問なんて感じてなかった

永遠に君の手を離さずに生きていける

そして……何処までもボクは旅をするんだ


失われた医学の知識をモルモットみたく……

愛する人に施しても医学と永遠の間のmissing ringを

解けず 嘆いて 君の寝顔にキスをした


涙を柔らかな唇と唇の隙間に、願いと共に届けて


誰か助けて そう叫んでも ボクの脳以上に

妹を知る人間は存在しなかったから……

永遠の命の花園を燃やした 眼下には……幼い少女の悲鳴


禁忌を犯し 伝説上の魔王よりも自己で

残虐に尽き 神話の悪魔よりも非道で

「優しい笑顔が好きだよ」と言ってくれた笑顔を捨て

ボクは希代の悪人に生まれ変わった


運命が流転して 裁かれるのだとしても誰が裁く

愛する者を守って何が悪い




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― 新着の感想 ―
[良い点] この詩好きですねえ、悲哀を歌っている感じが心にぐっときます
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