小説家常盤新平「長すぎた助走」
掲載日:2026/03/29
常盤新平(1931-2013)は、アメリカ文学の翻訳や現代アメリカ文化の紹介で知られる小説家、エッセイスト。
早で『ミステリ・マガジン』編集長を長年務めた後、フリーの文筆家として活躍。1986年に自伝的小説『遠いアメリカ』で直木賞を受賞した
常盤新平さんの代表作「長すぎた助走」は、定年退職を迎える知人を巡る随筆だ。会社を辞めたいと思ったことがあるか尋ねると、知人は「毎日思ってますよ。」と嫌味に答える
そしてこう続けた。「こんな会社いつでも辞めてやると思うこともあるんです。これは気持ちのいいことですよ。ただね、そう思えるのも、この会社に勤めているからだって後で気がつくわけだ、」
知人は退職後に短大の講師となり、これまでが「いささか長すぎた助走」と語る
3月末で60歳定年を迎えるその人は、4月からこれまでの会社勤めとは縁のない農業をなりわいにするという。
準備が重要であるが「長ければ良い」わけではなく、適切な距離・時間を見極めることが成功の鍵であるという教訓を示す
働き方改革など無縁の仕事環境で歯を食いしばって生きてきた人生
ようやくやりたいことに挑戦できる
今の仕事は助走に過ぎない 酸いも甘いも経験してきた定年退職からがほんとのスタートだ。




