冥婚の輪廻　ー殺した少女は妻となるー

【巡り巡る、愛と贖罪の物語。】

永遠に続く戦争の中で、アルダン国の兵士・カイ＝リャンヴェルの心は鈍く蝕まれていた。
その果てに待っていたのは、戦場で殺めた敵国ヴァレシアの少女・リンと──彼女の「夫」となる運命。

カイは、その皮肉な運命から逃れようと必死にもがくが、消えない罪の意識、そして徐々に露わになるリンの「生」の痕跡が、彼をきつく縛り付ける。

ヴァレシアで貿易商を営むリンの両親。
リンの記憶を持つ、不思議な小間使いの少女・アリン。
アルダンの田舎村に残した婚約者のエマと、幼馴染で同室の兵士でもあるイオル。

彼を取り巻く者の思惑と愛憎は、複雑に絡み合ってカイの運命を大きく動かしていく。

絶望と赦しが交錯する冥婚ファンタジー。
彼が選ぶのは、生への未練と希望か、死と共にある贖罪か。

※残酷表現まではいきませんが、殺傷の描写があります。
※軽度の性描写があります。