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世界樹の御子  作者: 現野翔子


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樹さんの特技

《夜鳥》視点

 樹さんも目が見えないこと以外は皇国にいた頃のように元気になった。勉強も順調に進んでいる。休憩時間も眠らずに話せるほどだ。しかしできることは限られ、時間を持て余しているような場面も見える。

「久しぶりにお菓子作りたいな。場所も材料もいるけど、そのうち使わせてもらえるかな。」

 小さなお願い事なら今日すぐでも叶えてもらえるが、ただ与えられるだけでは気が引けるようだ。それなら大公殿下に差し入れしてしまえば良い。御子の差し入れなら受け取ってもらえるだろう。調理自体も俺が手伝えば可能だ。そう障害を減らすよう言っていくのにまだ樹さんは浮かない顔だ。他に何が気になるのだろう。

「料理人がいるのに俺が作った菓子なんて食べてくださるかな。絶対そっちのほうが美味しいだろうし、休憩中に食べるならそのほうが休まるよな。」

 わざわざ女装させるような趣味をお持ちの大公殿下のことだ。きっと喜ばれる。形式上厚遇するだけなら自ら共に寝ようとする必要はない。誰か他の人でも付き添っていれば良いのだから。服装に関しては女装させないほうが樹さんからの好印象を得られるだろう。その点も含めればよほど失敗しない限りは歓迎されると推測できる。

「そっか。じゃあ、何にしようか。公国でも手に入りそうな材料で、見えてなくても作れそうで。そんなのあるかな。」

 考えながらも誘導には従ってくれる。日々の報告の中で、皇国にいる頃の樹さんの様子も聞かれており、調理室も使えるようにしたと聞いた。材料も少量ずつ多種類が用意されており、何を作ろうと思っても作れるだろう。ここにない物が欲しい場合には料理人に話せばある程度融通してもらえる。難しい場合は後日取り寄せるため、その日は我慢してもらう形になるが、樹さんならそれで問題ない。

 何を作るのか決められたのか、必要な調理器具と材料の準備を指示してくれる。取り出す部分は俺でなければ難しい。高い所に収納されている物もあるため、見えていても樹さんでは届かなかっただろう。

「公国の人が大きすぎるだけだろ。大公様も大きいし。別に俺が小さいわけじゃない。お前も光さんも皇国の中で大きい方の部類なだけだから。」

 俺たちや公国の人が大柄なことも事実だが、樹さんが公国女性並の小ささであることも事実だ。これ以上言うと機嫌を損ねてしまいそうなため、発言は控えよう。代わりに必要な物の確認を頼む。まず調理器具は複数のボウル、軽量スプーン、鍋、その他諸々。材料は小麦粉、バター、卵、砂糖、その他香辛料多数。調理器具はどの程度の大きさの、どのような形の、と事細かに指示をくれた。そのおかげでおそらく樹さんの使いたい物が出せているだろう。香辛料は入れ物に名前が書かれていたため、俺でも正しい物が分かった。念の為樹さんにも香りを確かめてもらっており、間違いはなさそうだ。

 次は調理の開始だ。最初は鍋に水を入れる作業だと言われるが、これは自分でやるつもりのようだ。手探りに水甕の蓋を開け、鍋に水を掬い移す。重さを量る機械を見る役割は俺だ。鍋の移動も自分でしようとしているが、高さの合っていない台では難しいのか苦戦している。

「え、こんなに重かったっけ。体鈍った?」

 軽く手を貸し、湯を沸かす。水なら最悪零しても濡れるだけだが、お湯なら火傷してしまう。長く監禁され、その後も体調不良が続いていた。体力だけでなく筋力も落ちているだろう。沸かした後の移動は俺に任せてもらったほうが良い。そう頼めばまた機嫌を損ねてしまった。

「そこまで小さくない!」

 不服そうにしながらも作業は続ける。次はボウルに小麦粉を入れ、ダマを無くしていく。手の感触だけで十分なのか、淀みない動きだ。それが終わればバターを湯煎で溶かす。ボウルはひっくり返らないよう俺が支えているが、見えていないためうっかり手を湯に入れないよう見張っていたい。心配しつつも作業は順調に進み、バターに砂糖、卵黄、小麦粉が加えられていく。混ぜ合わせる作業も息を切らせながら頑張っている。ここを代わるのは違うのだろう。そうボウルの固定と見守ることに専念した。

 体力の要る作業を終え、生地を寝かせる。既に疲れが見えているため、生地と同時に樹さんにも休んでもらおう。時間になったら俺が起こすと言えば、案内してと言わんばかりに手を差し出された。疲れた様子を見せているのだからそんなことせずとも抱き上げて連れて行くつもりだ。それに不満そうな反応を見せる樹さんだが、結局部屋に着く前に眠ってしまった。


 まだ生地を寝かせる時間は過ぎていない。しかし大公殿下が部屋を訪ねられた。菓子を作っていることは隠してあげようか。自分の口から伝えたいだろう。突然完成品を持って行って驚かせたいかもしれない。そう静かに、大公殿下も樹さんの寝顔を眺めて時間を過ごしていると、ゆっくりと瞼を上げた。挨拶の声に反応して、大公殿下の手に触れる。

「お菓子を作ってるんです。今はまだ寝かせていて、時間はあります。」

「そうか。俺も今後また忙しくなる。今日は十分に時間を取ろう。」

 王国と公国は休戦中だが、停戦はしていない。俺たちが在学中にも一度大きな戦闘が発生し、ローデンヴァルト王国の先代国王が戦死されたと聞いている。現王はその時に継承されたため、俺より少し年長なだけの若い方だ。それなのに数年経った今も小競り合いが続き、停戦には至っていない。無謀な戦争が続けられているのか、交渉が難航しているのか。その情報すら俺にはない。少なくとも国境から遠い公都は平和そのものの空気が流れており、戦争中とは思えないほど町の空気は緩い。

 休戦中だということは樹さんも知っている。だから大公殿下がお忙しいことにも理解を示した。同時にそれでも時間を作る大公殿下に感謝を伝え、早速お菓子作りの続きができるまでの散歩を始める。風も花も人の温度も感じ、樹さんも満足そうだ。お礼をこの後渡せるという期待も関係しているだろうか。上機嫌に庭を歩き、もうすっかり元気な様子だ。

「今夜は一緒に眠れる。安心してくれ。何なら仕事中も膝の上に座ってくれても良い。」

 実行済みのことではあるがまだ抵抗があるのか、小さく反論する。しかし提案を拒むことはなく、ただ子ども扱いに拗ねているだけのようにも見える。まだ一人に不安を覚えるくらい弱ってはいるのだろう。俺か光さんが傍にいることもできるが、大公殿下自ら大切にしていると示すことが最も安全の確保に繋がる。

「愛しい我が御子、そろそろ菓子作りに戻ろうか。」

 彼には樹さんがどう見えているのだろう。ただ周囲に聞かせるための言葉なのだろうか。樹さんも気にしているが質問はせず、代わりにこの後の予定の話を始めた。調理室に戻り、次は型抜きだと楽しそうだ。一部は型抜き、一部は包丁で切るだけ、と言っているが自分で切るつもりだろうか。手探りで包丁を探しているためそうなのだろう。見えていないのに刃物など危険すぎる。同じことを思ったのか大公殿下も樹さんを止めてくださった。

「大丈夫ですよ、硬い物を切るわけではないので。」

「駄目だ。この手が傷付いては事だろう?」

 結局説得され、切る役目は大公殿下のものになった。調理の最終段階、焼き上げだと言う頃には自分での作業を諦めたのか、小さな生地の並べられたトレイをオーブンに入れるよう指示している。時間や温度の指定も行い、焼いている間に一度焼け具合の確認も行い、ようやく狐色のクッキーの完成だ。

「本当に作れるのだな。美味しそうな匂いだ。いや、疑っていたわけではないのだが。」

 大公という立場は自分で菓子を作るような立場ではない。御子も同様に考えていたのだろうか。もしかすると見えていた頃に作っていても見えなくなってからは初ということで心配されていたのかもしれない。完成品を見れば良い出来と分かり、大公殿下も早速一枚口に運ぶ。樹さんが俺にも勧めてくれたため、一枚頂いた。まずサクサクした食感、それからふわりと甘さと香ばしさが広がり、後にほんの少しの刺激が残る。菓子に香辛料を入れるのはこれが理由なのか。

「美味だな。自分でも食べてみると良い。」

 手ずから食べさせてもらうことに慣れたのか、何の反応もなくじっくりと味わっている。頷いているため自分でも納得の出来なのだろう。慣れない環境で上手く作れて安心だ。今後の息抜きにもできる。大公殿下も公国にある他の菓子の名前を教えられ、樹さんも関心を示している。後日菓子の本を用意すると仰るため、届いて以降は勉強以外の時間も俺や光さんが読み上げることが増えそうだ。公国の菓子なら樹さんの思いつく菓子よりも材料も揃えやすい。より美味しい物も作りやすいだろう。練習でも作ればきっと俺にも食べさせてくださる。《天空の安らぎ》には行けないが、樹さんの菓子は食べられる。俺も休みの日に他の菓子の載った本を探してみよう。


 俺が本を探すより先に大公殿下は贈り物をされた。むしろ被ってしまう心配がなくなって良かったかもしれないと思いつつ、樹さんに載っている菓子の説明をしていく。まず底面の生地がぶ厚めで、上部に網目状の生地が乗るブルーベリーパイ。サクサクの上部の生地に、びっしりと敷き詰められたブルーベリー、しっかりとした食感のしそうな底面の生地。その他味に関係しそうな材料や大雑把な作り方も伝える。

「美味しそうだけど、今は季節じゃないからなぁ。冷凍の物なんて高いよな。この地域には氷適性の魔術士が多い、とかなら皇国より安いかもしれないけど。でも、折角なら季節の果物を使いたいよな。」

 次はバターケーキの上にアーモンドスライスを乗せたトスカケーキ。甘いケーキに香ばしいアーモンドが乗っている。これは果物を追加した物も多くあるようで、林檎を追加したアップルトスカが特に美味しそうだ。

「前に持たせてもらった林檎は小さくて酸っぱめだったよな。こっちの林檎は酸味が強めなのかも。だったらお菓子には合ってそうだ。林檎のお菓子の種類も多いのかな。」

 パラパラと捲ってみると特別林檎の菓子の種類が多いというわけではなさそうだ。一冊に纏めるなら様々な種類の果実を使った物にするだろう。バターケーキ関連も他にある。バターケーキにジャムとメレンゲを大量に乗せる食べ応えのありそうな菓子だ。このジャムも酸味や刺激のある物にするのだろうか。

「上にメレンゲが乗ってるのか。ちょっと仕事の合間には食べにくそうだな。」

 他のページも何日にも分けて読み進めていく。その中でこれだと思える菓子を見つけたようで、次に作る機会を楽しみにし、待つようになった。


 そしてその機会はすぐに訪れる。大公殿下との交流の機会にもなるからと積極的に光さんや俺も作るよう協力したからだ。

「セムラを作ろう。アーモンドクリームとホイップクリームを挟むほうな。」

 本には牛乳を掛ける食べ方も書かれていたが、仕事中に勧めるからと食べやすそうな方を選んだ。香辛料の効いたパン生地に、それらを挟んだ間食になりそうな物だ。まず前回同様調理器具や材料を用意し、それから作業を始める。材料の種類も前回より多く、樹さんにとっても珍しい食材が含まれているが、心配は要らないだろう。どの材料をいつ入れるかの指示を貰い、混ぜ合わせ、捏ねる作業は樹さんの担当だ。手の感覚だけが頼りなはずなのに動きに淀みはない。機敏とまではいかないが、ゆっくりと確実に動いている。これは慣れた作業なのだろう。

 生地を休ませる時間には大公殿下の執務室に向かわれる。今日はまだ元気があるようで、仮眠は不要だと断られた。

「今は何を作っているんだ?」

「ん〜、内緒。大公様は絶対知ってるお菓子ですよ。」

 公国では春を迎える季節に定番のお菓子と書かれていた。上手くできれば見ただけで分かるだろう。樹さんのあの自信ならきっと上手くいく。俺も余計な口出しせず見守っていよう。他にも作ろうと思っているお菓子の話をしている間に生地の発酵時間は終わり、また調理室へ戻っていく。

 生地を押さえて空気を抜き、一個一個丸めていく。これも見えていないのに綺麗な真ん丸にできている。また少し寝かせる時間だが、今回はそう長くないらしい。調理室の椅子に腰掛け、菓子の本を読んで時間を潰す。自分では読めないため俺が読み聞かせる形だ。その待機も終われば、再び空気を抜き、丸め直す。同じことをしているように見えるが、これが重要らしい。また時間を置き、ふっくらするまで待つ。ここまで作業を自力で行っていた樹さんだが、さすがにこれは見なければ分からないため俺の役割だ。

 ふっくら、がどの程度なのか自信はないが、こんなものかと伝えれば軽く触れて樹さんが確かめる。おそらく大丈夫だろうと卵を表面に塗り、焼く段階に入った。今回は自分で入れると言い張ったためその役目は任せる。焼き上がりを待ち、取り出す時は俺の役目だ。焼き上がりの香ばしい匂いはもう食べたくなるが、まだ完成ではない。熱いままの作業になるなら心配だが、少し冷めてからの作業のため、ここも樹さんのものだ。手だけでパンの形を把握し、綺麗に上部だけ切り取る。中身も慎重にくり抜き、アーモンドクリーム作りに取り掛かる。今回の菓子は手順が多い。

「炒って砕いたアーモンドと砂糖、パンの中身、牛乳を混ぜ合わせるだけ。クリーム作りは簡単だろ?」

 しっとりするまで混ぜ合わせると書かれていたが、その「しっとり」がどの程度なのか分からない。樹さんは皇国でも様々なお菓子に触れていたため、これも分かるのだろうか。

「牛乳の入れる量さえ間違えなきゃ大丈夫。」

 入れる役割は俺。少量ずつ入れ、混ぜ合わせる役割は樹さん。彼の手の感覚だけが頼りだ。生クリームも泡立て、順番にくり抜かれたパンの中に入れる。蓋の飾り付けも樹さんの感覚だ。大きく外してしまわないようにだけ補助すれば、セムラが完成した。

「どう?綺麗にできてる?」

 お椀型のパンに二種類のクリームが覗き、ちょこんと蓋が乗っている。少しずれたクリームがパンから舌を出しているようで可愛らしい。そう褒めれば満足したように大公殿下の所に向かうと宣言された。お菓子を俺が持ち、白炎が鳴き声で進行方向から誘導する。壁に手をついて歩いているが、その足取りは軽い。少しだけ味見もしたからか自信満々の様子だ。

 弾んだ空気のまま扉に手を伸ばす。忘れず呼びかけようと深呼吸をした時、剣呑な大公殿下の声が中から響いた。

「命が惜しくないらしいな。」

 中で何かが起きている。大公殿下もある程度武術を収めており、影の護衛もいるはず。俺は御子の担当であり、それも心の平穏を維持することが主な任務。もちろん身を守るためにも努めるが、第一は御子だ。それでも呑気に許可を待つ必要はなく、緊急事態だと無断で扉を開けた。

 そこには男性の後ろ姿と鋭い視線の大公殿下。雰囲気こそ緊張感で張り詰めているが、男性もただ立っているだけ、大公殿下も構えることなく座っておられる。念の為出入り口付近から樹さんは離しておこう。その動きを見てか、大公殿下は男性を追い出した。樹さんはこの緊張感に気付いていないのか、呑気な様子で自分の作った菓子を食べてほしいとお願いしている。

「楽しみにしていた。王国との和平交渉が進展すれば、もっと時間も確保しやすくなるのだがな。」

 それにはまだ時間が掛かりそうだ。それでも隙間時間に交流しようとしてくださっており、今も樹さんが初めて作ったセムラを味わう。二種類のクリームを上手く作り、沢山入れているため、集中力回復にも役立つだろう。感想を求めてか樹さんは緊張した様子で待っている。

「美味いよ。これもお前が作ったのか。器用だな。」

「はい!食べやすいように一個を小さめに作ったんです。」

「そうか。お前も食べると良い。」

「パンなので自分で食べられます。」

 手を出す樹さんだがそれは無視され、口元にセムラを押し当てられる。いくら小さめとは言っても一口大ではない。精一杯の一口でも入り切らず、口の周りにクリームが付いてしまっている。それを舐め取っている間も出来には満足そうだ。自分で作っても美味しい物は美味しい。大公殿下も二個目に手を伸ばし、気に入る出来だったようだ。

 二人で菓子を楽しむ時間の中、何故か樹さんの表情が曇る。周囲の様子に変化はなく、大公殿下が何かおかしなことを言ったわけでもない。原因は不明だ。

「和平が結ばれたら、神殿からの追手も簡単に国境を越えられるようになってしまいませんか。」

「すぐには国境を越えられるようにならん。越えられてもお前の傍には寄せん。御子の安全や安心が最優先だ。交渉の材料にすることすら不適切と言える。」

 交渉の材料として互いに人質を預けることはある。人質としては君主の血縁や高位貴族の令嬢令息が選ばれることが多い。神殿関係者は王国からの人質として機能するかどうか怪しいため、選ばれないだろう。樹さんの周囲の環境は変わらない。人質を預かる場合も離宮が与えられ、別の人員が付けられ、御子と無闇に接触しないよう取り図られるだろう。

「側室や公妃を迎えられたら、彼女たちと誠実に向き合う必要があるでしょう。こうしてお話しできる機会は減るのではありませんか。」

「なんだ、ヤキモチでも焼いているのか。どちらも受け入れるつもりはない。子が産まれても面倒だからな。」

「別に、そういうつもりじゃありませんけど。」

 既に養子を一人迎えられている。下手に妃や側室を入れては彼の身も危険になりかねない。妃を迎え入れる意思がないからこそ養子という選択を取っているだろうことを考えれば、敵国からの人質としても入れる意思はないと分かる。名目上だけの側室ならあり得るか。実質軟禁生活をさせることもできる。迎え入れても御子を優先させることもできるが、樹さんにその発想はなさそうだ。そのことに大公殿下が気付いていないのか、あえてからかうために的外れなことを言っているのか定かではないが、どれだけ御子が重要な存在なのか、樹さんが大切なのかを説明している。

「大公妃の地位は空けておく。」

 空けておいてどうするつもりなのか。もう樹さんも諦めたのか聞こえないふりをしている。俺も後からでも追求はやめておこう。聞いても面倒な事に巻き込まれそうだ。

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