私たちのおうち、造ります。
1番いいのは私が聖女であることだけど、それは置いておいてとりあえず今は拠点を作る。
「じゃあ風魔法で木をスパッと切って組み立てよう」
そこらへんにある木を何本か切って、少し他のものも入れて加工していく。
何とか頑張ってしばらくの家になる拠点を完成させた。
「では、改めて私たちのお家の案内をしていきまーす!」
「お願いしま~す!」
リルと一緒に、自信作の家を見て回る。
家は2階建てにして、1階にはリビング、物置とお風呂と更衣室。2階には私の少し広めの私室兼寝室、リルの部屋と一応ゲストルームなどを作った。
「ここがリビング。くつろげるようにソファーとテーブル、そしてゆっくりしながら家から持ってきた本が読めるように本棚を付けたよ。物置にはいろいろ置きやすいように棚を付けたの。そしてここがお風呂と更衣室」
私達は順番に部屋をまわっていく。
「ここの階段を上がると2階の部屋に行けるようになってて、ここが私の部屋。机と椅子、ベッドとクローゼットを今はとりあえず置いてる。後から物が増えてもいいように部屋は広めにしたんだよ。」
「ふ~むふむ。夢を詰め込んだような感じがする」
私の部屋は白を基調としていて、机も椅子も、ベッドとかも大体白で統一している。それから少し欲張ってバルコニーを作ってベッドも少し大きめにした、大人っぽいけどかわいらしい部屋だ。お姫様のような部屋に憧れていたのだ。これくらいはいいと思う。
「それで隣がリルの部屋。ここはリルの希望通り黄色とかピンク系の明るい色にしたよ」
リルの部屋も私の部屋と同じ構成にした。全体的に小さめの、リルに合わせた大きさの明るい色の部屋。
「わ~とってもかわいい部屋~!鈴ありがとう!」
「これくらいお安い御用だよ!」
「心強いね~」
「最後のゲストルームは白と黒のシンプルな部屋にしたよ。こっちも机と椅子、ベッドを置いたんだよ」
とりあえずお家案内は終了だ。
そして私はたくさん魔法を使って魔力を使ったのでヘトヘトだ。
「じゃありる~わたしとってもつかれたからもうねるねぇ~」
この日はそのままベッドに倒れこむようにして眠ってしまった。
私たちを陰から見ていた者がいるなど全く考えもせずに。
✽✽✽
「ふむ。あれが新しい光の巫女か。あれほどのものを1日で作り上げるとはな。魔力の量も多いしなかなか才能があるのではないか。これから面白くなってきそうだな」
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