気になる、文通の内容。①
何書こっかな~。
今、ルアラスに送る手紙の内容を考えてます。
暇だったので、ルアラスに向けて、文通しないー? って送ったら、別にいいけどって返事が来たので早速書いてます。でも内容が思いつかない。
うーん…。そうだ! とりあえず質問を最初は書こう。そうしたらいい内容も思いつくかもしれないからね。
じゃあ私達はろくに自己紹介もしていなかったから、自己紹介カード的な? ものを送って書いてもらおう。
「なにが良いっかっな〜」
つまり聞きたいことだね。
なら……。
***
僕は今、大いに混乱している。
その混乱の原因は、この鈴さんから送られてきた手紙にあった。
どんな手紙が送られてくるのかと思ったら、文章ではなくまさかの記入制のアンケートのようなものがきた。しかもご丁寧に可愛くデコレーションされている。
手紙を持ってきた妖精が、すみません、と言っていた。
どうしたのかと手紙を開くとそこには、好きな色,好きな食べ物,嫌いな食べ物,趣味…などなどいろんなことをかけるようになっていて、そこまでなら普通だと思うのだが、好きな場所,10年後の自分は何をしていると思うか,ひとつだけ何をしても許されるとしたら何をするか…
そこまで書く必要あるのだろうか?
もうひとつ紙がついていた。えーっとなになに……。
“やっほー鈴だよー! ちゃんと届いたみたいだね。今回は質問をとにかくいろいろ書いてみたのー! いっぱい書きすぎちゃったから、答えきれないところは書かなくてもいいからね! できたら手紙を届けたエルラに渡してね〜!”
と書いてあった。
テンション高いな。
きっとウキウキしながら考えたんだろう。そんな様子が容易に想像できる。
それなら答えられるところまでできるだけ書き込んであげよう。
よし。書き終わった。結構頑張ってたくさん描けたと思う。
これをうとうとしていたエルラという妖精に渡す。長い時間がかかってしまったから仕方がない。
さて、どんな反応をとるだろうか。
***
意外とすぐにルアラスから、すごく綺麗で丁寧な文字で書かれた返事が返ってきた。
好きな色は紫。好きな食べ物はラムショコラ。大人だ。アルコールが入っているから、未成年の私は食べられないし、アルコールの匂いが苦手だから食べたくないんだよね。今は知らないけれどね。
そして嫌いな食べ物は、納豆らしい。あのネバネバ感とか匂いとかが嫌いな人たくさんいるよね。でも体には良い食材だから食べたほうがいいと思うけどな。
それから趣味は、植物の品種改良!? すごーい! 魔法がある世界で植物の品種改良をするときは魔法を使ったりするのかな。もしかしたら植物が動いたり? 面白いかも! 今度、是非見せてもらいたい。
好きな場所は、景色が良い、高いところらしい。
あれ、もう一枚ある。
“ちゃんと書いたよ。これで良いでしょ。僕も書いたんだから君も書いてよね。じゃあ、よろしく。"
と、そこにはそれはそれはシンプルに書き綴られていた。意趣返し!?
え〜! ルアラスに送ったものがまさか自分に返ってくるとは思わなかった。たくさんあるし、あまり自分では書きたくない。
でも、せっかくだし書くか! がんばろう。




