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大天使様異世界旅行記  作者: おいーも
7/7

大天使様動き出すみたいです!




来週から春が訪れるらしいです。


体調崩しそう








こんにちは!世界の天使。アステルムーンです!








あの夜……クリムが寝たあと私は動き出した。この身体になって寝なくても良くなったらしいので、やれることをやろう。まずは相談だね。






姫様のお部屋を出たら……皇帝様は執務室かな?何処だろ。






「…天使様?如何なさいましたか?」




おお、アリマさん!後ろにいたんだ……ってお部屋にいたのはわかってるんだけど、どこにいるのかわかんなかったんだよね。




「皇帝様は何処にいるのかな〜って。ちょっと相談したいことがあって…」




「姫様の事でしょうか?ご案内します。」




「場所だけ教えてくれたら行くよ。クリムを1人にするのはダメだし。アリマさんなら守れるでしょ?」




「……なるほど。かしこまりました。ただいま皇帝様は執務室で少々書類に目を通しておられます。執務室はこの部屋を出て……」




うん。やっぱりこの人優秀だね。教えてくれた場所に急ぐ。おっきいドアだなぁ…




コンコン




「誰だ」



「私です」



「入れ」



「こんばんは皇帝様」


「なんだ。挨拶をしに来たわけでは無いだろう。」


色んな書類に目を通してる皇帝様。こんな時間まで仕事なのか……大変だね。


「クリムの事で少しお話があって…」


「…聞こう。重要な話なのだろう?」

手を止めて聞いてくれるみたい。娘第1ヨシ!


「多分なんですけど……」


私は、このお城にクリムに敵対している人が結構居ること、このままだとまたクリムが狙われる可能性しかない事をぼかしながら伝えた。少し怖い顔していたけど信用はして貰えたみたい。実績って大事だね。


「…って事なんですけど……私としては1度クリムから離れた方がいいと思います。」


「……ふむ。理由を聞こうか。貴様は娘を見捨てる等という薄情なやつではないと思うからな。」


「あんな懐かれちゃったら邪険に出来ませんよ……」


「ふっ…それもそうだな」

なんか嬉しそうだなこの親は……


「理由なんですけど、解決が1番早いのかなって。」


「ふむ。……私としては未だ貴様の実力の底がしれぬとは言え、娘を治療してくれた手腕は見事だと思っている。クリムの傍に着き続ける事で、多少なりとも抑制力になればと思ったのだが……」


「それも考えたんですけど、こういう問題は迅速に解決が1番だと思ったんですよね。なので私が1度離れておくことで…お相手さんの油断というか隙を見つけれないかなって」




「……しかし相手は我々に気付かれずに娘に呪術を施す手練だ。また長い期間娘を苦しませる可能性すらある。これについてはどう思う。」

皇帝様としては安全策を取りたいわけだ。でもそれじゃずーっっっっと皆暗殺の恐怖に怯えるわけだよね。それじゃダメだ。悪即斬!大事だよね。


「私だったら4…5日くらいあれば犯人くらいは探し出せますよ」


「それは本当か!?!?」



「いや!興奮するのは分かりますけど声を落ち着けてください!!!」

びっくりした。こんな強面が急に立ち上がられたら怖いよなぁ…



「いや……すまなかった。」

…安全策を取りますか。



「風第二門魔術 緑派生 消音壁」



「……貴様は派生術式も使えるのだな。」


「あ、派生術式って言うモノは知ってるんですね。」


派生術式っていうのは、簡単に言うと魔術の魔力の本質はそのままにして流れをちょっと変えたものだ。魔術は心臓から魔力を手に流し、手で魔術式を描いて完成させるもの。その魔術式に手を加えると別の魔術になる。これがこの世界で派生術式って言われてるものだね。ややこし。


「私はこれでも大陸一の魔術学院を出ている。ほぼ使えないが知識はある。」


「へー…皇帝様だから首席とかですか?」


「……第2席だ。かなり異常で変人がいたのでな。」


「大変だったんですねぇ」


「…ふっ。そうだな。」

こんなこと話してる暇はないぞアステルムーン!




「これでも私たちの会話はこの部屋の外に漏れなくなりました。実は私全部の魔術を納めてるんです。」


「……天使だからか。」


「はい。なのである程度であれば人間の本音を炙り出す事も出来ますし、どこにでも忍び込んで情報を無理やり仕入れることも出来ます。」


「…規格外だな。本当に。」


「なので任せてもらえれば即刻解決しますとも。」

サムズアップ。自信を見せるのは大事だよね。





「……であれば情報共有もしておきたいな。」



「…確かにそうですね。でも皇帝様が不信な動きを取るだけで相手は感知するかもしれません。」


「……ならば私の信頼出来るものに任せようか。」


「へ〜!どんな人ですか?」


「外見と言動でとても苦労しているやつだ。変人だが優秀だぞ。」


「……それで苦労してるのって自業自得では?」


「やめてやれ。俺は少なくとも気にしない。……それで…どうだ?場所は……ふむ……この城には2つの塔がある。赤い屋根の魔術塔と青い屋根の騎士塔なのだが…その魔術塔の最上階等どうだ。」

あんまりお城に気を取られてなかったからわかんなかったけど、結構大きいんだねこのお城。兵士さんが青い服着てたのはそういうことかな?



「ふんふん。なんでですか?」



「魔術塔は基本的に魔力禁制だからだ。入れば魔法が使えない。……喧嘩を起こさせないようにしているのだが、故に安全だ。魔術を使って声を盗まれることもない。」


「確かに。わかりました。それではそういう事で。」




「ちょっと待て何処に行く。」



「え?善は急げって言うじゃないですか。もう出ようかなって……」



「貴様が薄情者ではないと言ったのは考えねばな。……娘に一言伝えたらどうだ。」



パパ…………





「……クリムのこと大好きですね。」


「馬鹿にするでない!」




部屋に戻ったらぐっすりいい寝顔してたから手紙だけにした。アリマさん!頼んだよ!





よーし!とっとと解決してクリムのこと救ってあげましょうかね!!!!!








読んでくださりありがとうございました。

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