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大天使様異世界旅行記  作者: おいーも
5/7

大天使様は好かれちゃったみたいです



こんにちは。花粉シーズンですね。

滅べばいいのに










こんにちは、アステルムーンです。

ただいま大変なことになっております!




「アステルムーン様…お加減は如何ですか?」




「えーっと……サルヴァクリム皇女殿下……」



「私のことはクリムとお呼びくださいと…」



「…クリム皇女殿下…」



「クリム」



「……クリム。私は何故髪を洗われているのですか?」



「敬語も無くしていただいて構いませんよ?裸の付き合いとはこういうものだと本で書いてありましたから。お嫌でした?」



「嫌……じゃないです……」

そんな可愛い顔されたら嫌だって言えないじゃん!……最近の若い子って発育すごいんだなぁ……。10年以上もほぼ寝たきりだったのに元気いっぱいだぁ……ヒールかけすぎたかも。



「良かった♡それではお身体の方も失礼しますね」



「え!?そこまではいいです!!!」



「ダメです♡せっかく助けて頂いたんですもの。恩返し致しませんと♡」



おててワキワキさせながら言うことじゃありません!!!助けて!助けてええええええ!!!



「ア------ッ!!!」






どうしてこうなったんでしょうか。





〜数時間前~








皇女様の治療が終了して色々あった。

皇帝様からは全力で感謝されるし教祖様も「奇跡じゃ!奇跡じゃああ!!」って興奮収まらない感じ。その話も早速広まっちゃったらしくて国中をあげてお祝いムード。

そりゃ10年くらい病に伏せてた皇女殿下が、天使様の力で元気になったらみんな嬉しいよねって話。

でも今日はお昼すぎ……っていうかもう夕方で、時間も遅いからまた後日だって。城下町は騒ぎまくってるんだろうな。


夜は静かにしてね?




皇女様は、まだ100%元気って訳じゃなさそうだから、経過観察も兼ねて王城に住まわせてもらうことになった。……強制的に。

皇女様……サルヴァクリム第1皇女殿下様が皇帝陛下に全力でお願いしてた。一緒に住まわせてくれって。あなたさっきまでとんでもない呪物お腹に溜め込んでたんですよ?大丈夫ですか?ってくらいの勢いで。



そりゃもう凄かったんだから。皇帝陛下タジタジよ。始めてなんだって。こんなに強くお願いされたの。私はそも皇女様の体調が気になるから住まわせてもらうのは一旦置いておいて何度か顔を出そうとは思ってたんだけどね。



そんなこんなで住むことが決まったんだけど……同じ部屋ですか……。そっちの方が何かと都合がいいって……いやまあ都合はいいでしょうね!何かあったら私がすぐなんでも治して差し上げますよ!


でもね!!私のプライベートは!?!?


なんか妙に好かれちゃったし!




ちなみに……クリムは16歳。この国では成人済み。この国では皇族は10歳になるまでには婚約者を決めておくらしいんだけど、クリムは呪いのせいでそういうものは決められなかったって。可哀想。


一応この国には皇太子様も居るらしくて、今は別の国の学園に留学してるって。だから王位継承問題は大丈夫みたい。ちなみにお兄様は18歳。クリムの2つ上だね。その人は一応婚約者は居るらしい。

その辺は別に聞かなかった。クリムの前でほかの女の話するとちょっと寒気するんだよね。……あんまり深く考えないでおこう。




皇妃様……クリムのお母様は今別の国に視察中らしい。この国は皇帝陛下だけではなくて皇妃様もよく視察に行くんだと。勿論仕事で。どっちもバリバリ働いてるらしくて、良いビジネスパートナー兼人生のパートナーとしていい関係らしいよ。

実はもうすぐ帰ってくるって。娘の病気が治ったって聞いた瞬間3日分の仕事を終わらせたって聞いた時はちょっと身体が心配になった。無理してるようならヒールだね。






実は体力が回復してないかもって思ってちまちま弱めのヒールをクリムにかけてるんだけど……なんか有り余ってる気がするんだよね。体力。





それよりも、部屋の話は実は私から志願した。近い部屋で良いですよって言ったんだけどね。

普通は一緒の部屋は遠慮するんだけど……



ちょっと王城の中に敵対反応多すぎたんだよね。10……20くらい。それなら私が近くで守っておいた方がいいかなって。なんとなくだけど嫌な予感がする。






まぁそんなこんなで私はクリムの傍についてる(クリムが傍にくっついてる)んだけど、お風呂に入ることになった。






どうして?

私が聞きたい。



なんか色々考え事してたらいつの間にか大きなお風呂だった。



メイドさんも控えてくれてるけど……私がいるから安全か。多分このメイドさんすっごい強いし。暗部ってやつなのかな?かっこいい!ちなみにアリマさんって言うらしいよ。これ以上は聞かなかった。

え?なんでかって?怖いからですけど。






そんなこんなでお風呂から上がったらもう夜。晩御飯もお邪魔しちゃって良いらしい。どんなご飯なんだろ。


皇帝陛下は久しぶりの娘との食事で感極まって泣いちゃってたよ。クリムももらい泣きしてた。良い家族や。



皇帝陛下からはタメ口でいいって言われた。私もその方が楽だし、私にもタメ口でいいよって言っておいた。関係はフランクな方がいいよね。お互い。



クリムはタメ口……無理そうだね。あの子は敬語キャラだ。






美味しくて楽しいご飯タイムが終わってクリムと同じ部屋、同じベットの中に入る。

目が合ったらちょっと照れるように笑うクリムは可愛かった。撫でちゃった。寝る前は本を読むのが習慣になっちゃったって。



物語の世界は自分の苦しみや辛さを忘れさせてくれるって。




もう大丈夫だよ。



二度とクリムを苦しませないよ。




絶対できる。だって私天使だもん。









読んでくださってありがとうございました。

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