第2話 異世界へ
「女神様、私、異世界転生いたします。」
俺は、女神様に覚悟を決めてそう言いはなった。
すると、女神様の光は、
「感謝いたします。早速、転生と行きたいところですが、その前に私の加護と
称した力を授けます。」
と返された。
やはりあるのか、ほんとにアニメの様な感じだなと思いつつも、
今の自分には、力もなければ、その異世界に対する知識さえない、
ありがたく受け取ることにした。
「では、体を楽にしてください。」
そういわれて、体を少し脱力すると、体の周りを光が覆いかぶさった。
「うあっ!!」
俺は驚き、情けない声を出してしまった。また、怖くなり目を閉じてしまった。
目をつむり、警戒した体制のまま固まっていると、
「終わりましたよ」
という声が聞こえてきた。
目を開けて自分の身体を確認するが特に変化はない気がする。
そんな、うろたえている俺に、
「とりあえず、あなたに強化を施しておきました。」
「それと、異世界の住人であるあなたにもわかりやすくするために、あなたの世界でよく使われているスマホに細工しておきました。」
「えっっ」
とうろたえながら、ポケットからスマホを出して確認すると、よくわからないアプリがいくつか追加されていた。
「とりあえず、どれかアプリを起動してみてください」
その一つの身体というアプリを開いてみると、
あなたのレベル level1
身体状況
・異常なし
スキル
・身体強化
・急速成長
・女神の加護
・洞察力(極限)
・天才肌
・スキル隠し
・言語翻訳
と表示された。
「あなたの記憶にあったゲームというものになるべく近づけて表示してみました。どうです分かりやすいでしょう」
と女神様の声が聞こえてきた、どこか少し得意げに聞こえた気がする。
「そして、これがあなたに付与した力です。これから、まったく知らない世界で大義をこなしていただくために、強化しておきました。」
と女神様の光が説明を始めた。
「うまく使いこなしていただければ、だいぶ強力なはずです。
「ですが、注意点があります。このスキル隠しとあるようにあなたのスキルは隠してあります。何故なら、あなたが女神の使いとばれると非常に都合が悪いためです。また、女神の加護以外のスキルもです。もし、このスキルがばれた場合、あなたは人々に祭り上げられるでしょう。国によっては王族直属の岸に無理やりされるかもしれませんし、兵器として軟禁されてしまうかもしれません。そのような、点からスキル隠しを付与しておきました。」
そうして、女神様は話を続ける。
「これによって、私の世界の冒険者カードには表示されません。そのため、ばれることもないでしょう。また、これまでの説明の様に、あなたが私の送り出した人間また異世界の人間であることは、必ず隠すようにしてください。下手に、ばれてしまうと世界に混乱を生みだす可能性があり、その場合管理者である私の立場からすると不都合なためです。」
と長々と詳しく女神様は説明してくれた。
冒険社カード?王族?気になったことはたくさんあったが、それよりも、俺は気になったことがある。
「攻撃力などのステータス表示はないのですか?」
と俺は質問した。そう、レベルがあっても、身体能力のステータスがないのである。これはどういうことだと思いながら、考えていた。
すると女神様の光は、
「そんな、物はありません。いや、ないというよりも見えないという方が詳しいでしょうか...」
少しためらった言い方をしながら女神様は続けた、
「例えば、鍛錬を続ければ攻撃力、防御力、俊敏性が上がります。これはあなたの世界と同じなはずです。ですが、あなたの世界の大きな違いとして、先ほども言ったように、スキルという概念がこの世界にはあります。このスキルは、こういった攻撃力などにも大きな影響を与える物です。このスキルによって、攻撃力自体またはその成長にも大きく関わってきます。また、スキル以外のも、その人間の得意、不得意にも成長が変わってきます。よく言えば個性というやつですかね。」
女神様は、話を続ける。
「そして、レベルはスキルに関わってくるものです。スキルは、何か行動を起こした際、生まれつきなど様々な習得方法があり、種類もすさまじいほどあります。例に出すなら、あなたの世界でいう、カンを掴んだやコツをつかんだに近しい性質を持ったスキルもありますね。そして、レベルが上がるとスキルのレベルが上がったり、新たにスキルを覚えたり、覚えられるようになったりします。そのほかにも、私の世界では、国によっては階級やランク制度など生活にも関わってくるものがあります。ちなみに、新たに私の世界であなたが獲得したスキルに対しては、スキル隠しは発動しません。あくまで、私の授けたスキルのみです。」
そして、最後に
「そのほかにも、たくさんありますが、まぁ、レベルは挙げといて損はないものとかんがえておけば、とりあえずはいいと思いますよ。」
と説明された。うぅむ、転生してから試すしかなさそうだな。と考えに耽っていると、
「残りのアプリについて説明しておきますね。」
と女神様は続けた。
「残り一つ目は、ショッピングアプリです。本来は完全に元の世界とは断ち切った方がいいのですが、健康維持なども考え、急に異世界転生したあなたの体は、異世界の食事など急に受け付けないだろうと思い元のあなたの世界の商品を買えるにしておきました。」
俺は、すごいな異世界ものでよく見るご都合展開みたいだな。と内心、思いながら聞いていた。女神様は説明を続ける。
「もちろん食事以外ものも買えます。ですが、これには二つ条件があります。まず、食事以外の物は、私の力で作ったコピー品であること。これは、異世界への干渉の負担を減らすためです。そして、一番重要なこととしてこのアプリで購入した物は必ず、あなたに付与したスキルと同様に私の世界の住民に見られてはいけません。これは、理由も同様に文化、技術に大きな変化をもたらす可能性があるからです。気を付けてください、最悪私が介入してしまう可能性も出てくることですから。」
俺は、見ていたアニメの様に何でもアリとはいかないのかよ、話を聞き使い勝手が厳しいなと硬い顔になり聞いていると、
女神様は続けて、
「わかってください、あなたの世界の様に技術が発展した世界というよりも魔法が発展したような世界ですから。その均衡が、破れるとなるとあなたを送った意味がなくなってしまうのです。そのため、最終的はこのアプリには頼らないようにしていただきたいと思っています。あくまで、私の異世界に慣れるための補助用具とお考え下さい。ちなみにですが、買ったものを参考にしてあなたが、似たようなものを私の世界の素材で生み出すぐらいは許します。ですが、それによって均衡が破れるような武器を配布したり、技術中心の世界に代わってしまうようなものは、あなたが作った物でも見られることは許しません。あくまで、状態維持があなたを転生させる目的ですから。ちなみに、そのスマホも見られてはいけませんからね?」
と念を押されて説明された。
そして、続けて最後のアプリの説明を
「最後に、あなたの世界のネットというよりもwebを見れるようにして置きました。これは、急に故郷を捨てて異世界に行く、あなたのメンタルケアにつながるとも考えたためです。ですが、一番重要な点として、あなたの世界は争いの歴史はあれど、武力衝突を最低限に抑えた外交関係を築いた世界でもあります。今後は、どうであれ、少なくともあなたの代はそうでしょう。そこから学べることもたくさんあり、役に立つと考えたためです。ですが、これも制限があり...》《...というわけです。」
と他のアプリ同様、便利ではあるが世界に影響を出さないようかなり制限をかけられ、念を押された。それだけ、重要なことなのは身に染みて自分にもわかる気がする。
そして、女神様は
「まぁ、最終的に徐々にこのアプリの力には頼ってほしくないということです。説明はこんなところで以上ですかね。」
と言い長い説明が終わった。
正直、俺は不安になっていた。うまくこの力を隠せるのかとそれが「顔に出ていたのか、
女神様は
「うーん、さすがに厳しすぎましたかね...そうだ、そうしたら、スマホぐらいは、見られていいことにしましょう。技術でできた代物ということがばれないことと、同じものを譲渡しない事、自分以外が操作しない事という所権付ですが。」
女神様は続ける
「万が一、スマホを操作しているところを見られても、魔法の板とごまかせれば、セーフとします。まぁ、それでも見られないことが、第一優先ですけど。それと、ちなみに、操作時以外はあなた以外には見えない魔法とあなた以外が持てないようにする魔法と離れるとあなたにワープしてくるように細工してあります。一応、イレギュラーな存在ですからね、なくしたじゃ、済まされませんから。」
と言われた。だが、それだけ厳重だったら少しは安心できるかもしれないと思った。女神様の言う通り、一番いいのは人に見られないことに変わりはないが。
「わかりました、とにかく女神様の世界に影響が出ないよう立ち回ることを心掛けさせていただきます。」
と俺は、女神様の光に対して言い放った。
女神様は
「あなたは聞き分けがよくて助かります。できる限りのサポートはいたしましょう。私は基本干渉することはできません。管理者ですから。見守っていることしかできません。もし、どうしようもないとき、どうしても聞きたいことがあるときは、そのスマホから電話しなさい。基本、立場上何もできませんがお力添えできるかもしれません。」
といった。
俺は、一番気になっていた質問を最後にした
「女神様、最後に、聞きたいことがあります。俺は、この大義を果たしたらどうなるのでしょうか?元の世界に戻されるのでしょうか?」
女神様は少し低めのトーンで
「申し訳ありません、それはできません。あなたは、死んだ人間ですから。それこそ、もとの世界に戻ってしまえば、それこそ世界秩序を乱す存在になることでしょう。あなたの世界の管理者もそれは許してくれないはずです。
そのため、あなたの世界で途切れた残りの人生を私の世界で消化するという形になるでしょう。」
と言われた。俺も、薄々そうは感じていた。だが、これで完全に未練などが吹っ切れたの気もした、
「わかりました。お答えいただきありがとうございます。」
そう俺は答えた。
そして、女神様はでは転生しても大丈夫ですか?
「はい」
と答えると。
女神様は、
「あなたの協力感謝いたします。また、あなたの心と干渉できることもあるかもしれません。その時は、この様な光の姿ではなく、ちゃんとお会いできるかもしれません。あなたの働きに期待しています。どうかご武運を。」
という言葉が聞こえると、力を分け与えてもらった時とは比にならない位の光で包まれた。そして、だんだん意識が遠のいていく気がした。
目が覚めるとそこは女神の像が中心にたった神秘的な湖だった。
「ここは...」
と言いながら、明らかに動揺しつつもあたりを見渡し、空を見上げると自分が住んでいた場所とは比にならないほどの満天の星空が広がっていた。
やっと異世界に行きました。次話からちゃんとタイトル通りの流れになっていきます。
文章多くなって申し訳ありません。会話文をもう少し分けたいですが、分けてみたら逆に読みにくくなってしまってしぶしぶこんな感じになってしまいました。できるだけ、改善していきたいと思います。
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今週中に次話、更新したいと思っています。
ちなみに、こんなタイトルですが、主は別になろう系が嫌いな分けではありません。