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第10話 ドワーフたちの町。

遅くなり申し訳ありません。なるべく早く、次も投稿しようと思います。


評価・感想・ブックマークいただけると本当に嬉しいです。また、評価、いいね、ブックマークしていただいた方、本当にありがとうございます。皆様のおかげで頑張れています。本当にありがとうございます。



※ちなみに、こんなタイトルですが、作者はな〇う系が嫌いなわけではないです。

そういう主人公の設定です。

 門番に連れられ、入った村は、予想以上に綺麗だった。


 まるで観光地のような町並みで、まさに物語のような街だった。

 西洋風の町並みであるが、特に武器屋や鍛冶屋の施設が軒並み並んでいる。

 また、鉄を打つ音だろうか、カンカンという音が聞こえてくる。

 なんというか、観光地っぽい風景だった。

 そして、自分が想像していた以上に綺麗だった。本当にここが戦いをしていた跡地とは思えないぐらいだった。

 その町並みをきょろきょろと見ていると。

 「おい、何を見惚れているんだついてこい。」

 という門番の声が聞こえてきた。

 どうやら、ゆっくり見させてくれないようだ。

 俺は、しぶしぶと看守の後ろをついていった。

 

 門番の後ろを町並みを見ながら、追い、歩き続けると。

 「そういえば、そこの嬢ちゃんの服の着替えが欲しいいんだったな。」

 と問いかけられた。俺は、周りの景色ばっかり見ていたため、

 「ふぁ、はい!?」

 不意を突かれ、変な返事をしてしまった。心底恥ずかしがっていると、

 「だったら、服屋を紹介してやるよ。」

 と続けて聞かれた。だが、

 「あ、あの、持ち合わせが今なくて...」

 と答えるしかなかった。よく考えてみれば、カネなんて持っていなかった。なんせ、転生してきてからここまで、カネとは無縁な大自然の中でしか生活していなかったから...(よくここまでいきのびたなぁ)などと回想に不可っていると、

 「なんでぇ、兄ちゃん金持ってねぇのかぁ。」

 「はい、恥ずかしながら。」

 「しかし、そのかっこで村長に合わせるわけにもいかねぇからなぁ。」

 といい、門番は立ち止まって考え込んでしまった。

 俺も、申し訳ないなと気まずくなっていると。

 「しょうがねぇ、なら俺の娘のを貸してやるよ、ついてきな。」

 と言い、方向転換し、手招きして呼び始めた。

 俺は、この世界に来てから初めての人のありがたみを感じ、

 (最初に会った、初手から襲い掛かってくるような、カスどもとは違うな。)

 と心で泣きながら拝むようにして、温かみに感激していた。

 そして、感動をかみしめていると、

 「おーい、どうした早くいくぞ。」

 と言われ、ツィアから、

 「早くいきましょう、シン様。」

 と言われ、急いで荷台を引き追いかけた。そして、初めてツィアから、シン様と呼ばれこっ恥ずかしくなった。

 

 そして、門番の家に招待してもらった。

 少し、町から外れたところにあり、見た目も町にあった家と変わらないような、洋風の木造の家だった。

 「おーい、俺だ。」

 と門番が、家の玄関のドアをコンコンとノックする。

 すると、ガチャという音とともにドアが開いた。

 「なんだいあんた、忘れ物かい?」

 と声とともに、少し年いったドワーフの女性が出てきた。言葉から察するに、この門番さんの奥さんだろうか。

 「いや、違うんだ。あの子に新しい召し物を着せてやってほしくてさ。うちの娘のお古があんだろ?今から村長のところに連れて行かなきゃねぇんだ。着せてやってくれ。」

 というと、こっちを見てきて

 「あらまあ、かわいい子だねぇ。こっちがご主人様か何かかい?。」

 と俺を見る瞬間少し軽蔑した視線になった。

 そして、その言葉に対し、ツィアが

 「は...」

 と言いかけたため、俺はすかさずかぶさるように

 「いえ、この子が奴隷商につかまっていたのを助け出しただけです。特に、この子のご主人様のような主従関係はありません。」

 と言った。すると、門番の奥さんは

 「なんだい、そうだったのかい。」

 と高笑いした。どうやら、さっきの緊張感ある視線も解けたようだ。

 ほっとしながらも、(この子、さっき『はい』って言いかけたよね?いくら間違いでもここ間違われるとやばいんだけど)とツィアを疑惑の目で見ていると、

 「じゃあ、さっそく着替えようか。」

 と門番の奥さんがツィアの手を引き、家の置くへ連れて行った。

 「その、荷台うちの裏に置いてきな、家内にも後で言っとくから、邪魔になるだろうし。」

 と言われた。正直、嫌になるぐらい引いてきていたのでとても嬉しかった。俺は、一礼しながら、

 「ありがとうございます。」

 と言って急ぐようにして、荷台を置きに行った。


 荷台を置いた後、門番と、家の前でツィアを待っていた。

 すると、

 「お待たせしましたぁ~。」

 と言いながら、門番の奥さんが出てきた。

 そして、後ろからもじもじしながらゆっくりとツィアが出てきた。

 その恰好は、とてもかわいらしく、髪は三つ編みで花柄のピンが頭についており、お人形さんのようなかわいらしい赤い服を着ていた。俺は、あまり女性の知識がないため、服の名前こそ出なかったが、なんというかゴスロリっぽい感じだった。とにかく、かわいかった。そして、ドタイプだった。

 そして、ツィアは

 「ど、どうでしょうか。」

 と少し心配そうに聞いてきた。俺は、反射的に顔を赤くしながら、

 「めっちゃ、かわいいと思う。」

 と言ってしまった。すると、ツィアは目が見開き、パァと笑顔になった。

 俺は、ドキドキしながらも、流されてはいけないと心に言い聞かせ、朝のことを思い出し平常心を保った。すると段々落ち着いてきた。どうやら、俺は朝のことがかなりトラウマになっているようだ。

 だが、ツィアはかわいいといわれたことで上機嫌の様だ。

 「嬢ちゃん、あか抜けたなぁ~。」

 「ありがとうございます。」

 とルンルンで会話していた。

 そして、

 「よし、そろそろいくとするか、日が暮れる前に帰ってこなきゃだしなぁ。」

 「そうですね!」

 と元気満タンの様だ。奴隷として使役されていた時とは、大違いに元気を取り戻してくれたようだ。

 俺は、よかったよかったと心底感じて、門番の後ろをついていこうとすると、

 俺たちを見送ろうとしてくれていた、門番の奥さんがツィアに

 「女は押しだよ。わかったね?」

 とつぶやいていた。それに対し、ツィアはコクっとうなずき返していた。

 なんのこっちゃと思いながらも、門番のあとに続いていった。


 その後、門番の後ろに続き、町の方に戻り、町の奥の方へと歩いていった。

 すると、大きなおしゃれな門の前に着いた。

 「ここが村長の家だ。ここでちょっと待っててくれ。」

 といい、門番が一人で門を開け、門の中へ入っていった。

 そして、数分待っていると。


 「おーい。入って来てくれ。」

 と門番の叫ぶ声が聞こえてきた。

 「呼ばれているみたいだから、ツィア、入ろうか。」

 「はい。」

 と言い、一緒に入ると。

 村長らしき、ドワーフの夫婦が門番の横にいた。

 その夫婦は、俺たちの姿を見るや否や、全速力で走ってきた、

 俺は、驚きビクッと少し仰け反っていると、ツィアに抱き着いた。

 そして、その夫婦はツィアに抱き着きながら

 「ツィアーナ、ツィアーナ」

 と何度も、涙を流しながら抱き着いていた。

 後ろでそれを見守っていた門番も目が涙ぐんでいた。

 (え、何?どういう状況?)

 とその中で、俺は展開が全く分からず、きょろきょろと首を振りながら動揺するしかなかった。正直、場違いと分かっていてもどうしようもなかった。

 すると、ツィアも泣きながら、

 「お父様ぁ、お母様ぁ。」

 と囁いた。俺はそれを聞き、

 「はぁーーーー!?」

 と叫び、転生してきてから何度目だろうか再度フリーズしてしまった。どうやら、俺は処理能力が低いのだろうか。怒涛の展開についていけなかったようだ。


 家族の再会を分かち合ってから、数十分した後、やっと泣き止み始めたようだ。

 俺は、怒涛の展開の驚きに感動がかき消され、疲れが来ていた。

 そして、抱き合っていた三人の輪が解かれた。

 すると、ツィアの父親がこちらに気づいたようだ。

 「あんたが、ツィアの所有者か?」

 少し怒りを含んだ声で言った。また、さっきの門番の嫁が向けていた、軽蔑した視線をしていた。

 俺は、

 (やばい、さっきと同じ視線だ。ましてや、今回の相手は、奴隷として連れていかれたツィアの親父さんだ。ツィア奴隷の所有者なんて思われたらぶっ〇される。)

 と感じ、その瞬間、冷や汗をかき、身震いした。

 そして、やばいと思い、大急ぎでさっきの門番の奥さんの時の様に、弁明しようとする。

 「いえ、この子が...」

 「はい、私が将来を預け、私の生涯をともにすると誓わせていただいた。世界にただ一人のご主人様です。」

 と俺の弁明を完全に遮るように、冷静な圧力があるどすが聞いた声で、重ねてしゃべってきた。そこには、完全に悪意があったと言えるだろう。

 俺は、それにあっけにとられ、衝撃が走り、目を大きくして、顔を細くして、ツィアを向き固まっていた。



 

               (こ、こいつ...裏切りやがった........)


 

 

 

 

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