第14話 比翼の鳥
次話投稿は8時半以降の予定です。
静寂の支配する部屋の中。
ベッドで仰向きに寝転がる俺はふと、この世界に来てから、一睡もしていないことに気づいた。
初めてこの世界で迎えた夜は、ヌルとの契約の話がほとんどで、睡眠をとる暇などなかったのだから仕方ない。
契約を終えた俺達は、早朝から昼にかけてこの村に歩いて向かい、そこからこの村でレアンという少女の体に起きていた"魔力回廊の暴走"を止め、その治療にあたった。
無事彼女の症状は治まり、それの恩ということで、レグシズと名乗る男性、レアンの祖父にあたる人物に、この家に泊めてもらえることになったのだ。
二人が俺たちのためにご飯を用意してくれている間、
まさか、ヌルが機械の種族……
機巧種だと知ることになるなんて、思いもしなかった。
その後、なぜか口を閉ざしたまま、氷像のように動かないヌルと同じ部屋で、こうしてご飯ができるのを待っているというわけだ。
正直、あの二人にはなんだか申し訳ないという気持ちがある。
なので、せめて何か手伝おうと、先ほどキッチンへ向かったのだが……
「ゆっくりしていてくれ」
と、レグシズに諭されたため、しぶしぶ戻ってきた。
そして帰ってきたら、ヌルが微動だにしない様子になっていたのだ。
まるで眠るように動かない彼女を見て、まさか、稼働限界が来たのかと焦ったのだが、
そうではないと気づいてすぐに冷静になった。
ヌルは言っていた。自分はあと五年で動かなくなる。と、
しかしそれはあくまでも、今の状態が続けばの話であり、予期せぬ要因でもっと短くなる可能性もある……と。
つまり、彼女は平時、なるべく活動を制限することで、
5年にまで活動限界を引き延ばしているのではないだろうか。
そう思うと簡単には肩を揺さぶるのは躊躇われる。
仕方なく、何かあってもすぐに対応できるようにとそばで寝転がっているのだが、丸一日起きたままという現状も相まって、眠気が襲ってくる。
瞼が突如、おもりが付いたように重くなり、眼球の奥に眼が引っ張られるような感覚がする。
「ふぁあ……ねむ」
瞼が重くなるのに変わりはないが、さっき聞いたヌルの話が脳裏にちらついて、夢に誘う手を軒並みたたいて下げているような気分だ。
眠気覚ましに何か……と思って、俺はふと、ヌルの方を見た。
本当に動く気配のないヌルは、背筋をぴんと伸ばして、きれいな姿勢で瞼を閉じている。
「……」
……ちょっとくらい眺めても、別にバレないのではないだろうか。
というよこしまな衝動が俺を突き動かした。
「(じぃ~)」
やはり、どの角度、どの光の加減から見ても美しい造形美だ。
彼女は人工種族。ヌルの容姿は誰かがそう設計したものだということになる。
何を思って、このような美少女を作ったのだろうか。
ヌルの瞳は、瞼は、まつげは、その配置全てが神がかったように美しい……
と、考えているところに。
こんこん。とノック音が鳴り、
それに反応したヌルとばっちり目が合った。
「二人とも。夕飯の用意ができたぞ。
安静にしているレアンは、寝かせておいてやってほしい。
熱いうちに一緒に食べよう。話したいことがある」
最初にかけられた声とは全く違うことに若干驚きつつ、俺はちいさく「今行きます」と言った。
そのあと廊下を歩く音が聞こえ、遠ざかったかと思うと、ヌルがこちらを見つめたままだった。
「どうした?」
「へっひぃ、いや、なんでもないですぅ」
苦し紛れの言い訳で逃げ道を走りながら、ヌルを先頭に部屋を出た俺とヌル。
階段を降りようとしたところで、背にした廊下からガチャ、という音が聞こえる。
「……ご飯食べ終わったら、私の所に来てほしいの」
ドアから半身を出してそういうレアンに、俺とヌルは首肯して一階のリビングへと向かったのだった。
レグシズさんの出してくれた料理は、シチューのような体温まる料理だった。
クリーミーな甘さに香草の香りがとても合っていて、またその味が染み込んだ野菜や肉やらも、とても深い味わいだった。
異世界にきて初めてちゃんとした料理を食べて、母さんの手料理を思い出した。
小さい頃は、母さんの料理が大好きだった。
俺の好きな味付けを頑張って作ってくれて、その料理を父さんがひょいと横取りすると、二日も口を利かなかったらしい。
なんで思い出を懐かしむように語ってんだ俺は。
もう食べられないと決まったわけじゃないんだ。
この世界を導けば、また家族のもとに帰れるんだ。
それでも目の奥から熱いものが溢れそうになり、歯を食いしばって耐える。
その様子を隠し切れなかったのか、レグシズさんも、ヌルまでも俺のことを心配そうに、こちらの顔を覗き込んできた。
二人ともあまり表情が出ないのか、無表情で俺を見つめる二人がおかしくって、俺は笑ってしまった。
そのあとは、ヌルと俺の関係をレグシズさんに話していた。
レアンを助けるために嘘をついたことも正直に話した。
レグシズさんはそれでも、孫のことを思ってくれての行動に感謝してくださった。
話せば混乱するだろう部分を覗いて説明すると「もし行く当てがないのなら、我が家でよければ好きに使っていい」と快諾してくださったのだった。
食器洗いを手伝って、少し雑談をしたのちに、レグシズさんと風呂に入ることになった。
なぜか見覚えのある大きな浴場にたどり着くと、そのまま湯船につかる。
ヌルから受け取った首飾りは、防水性能を有していると本人から連絡が来たので、そのままにしておく。
服を脱いでいるときに思ったが、レグシズさん。ご老体とは思えないほど鍛えられているようだ。
全身の筋肉がすべて、筋骨隆々なように見えないものの、常人ではないことが伺えた。
その時、レグシズさんに「ここいらで見ない顔だ。どこの地方からやってきたのか」と問われ、
俺はヌルと出会う以前のこの体のことについては、何もわからないと答えるしかできなかった。
互いに背中を流し合い、風呂を出た後。ちゃっかり体中の水滴を〔分解〕して体を乾かして、そのあとに着ていた服の汚れや菌も〔分解〕し、ようやっと落ち着いたところで、レアンさんの部屋を訪ねることにした。
「こ、こんばんは」
木の扉をノックを二回ほど繰り返し、返答を待つ。
……こんな体験初めてだ。
女の子の部屋に訪れるなんて。しかも、時間も遅い。
ヌルは言わずもがなの美少女だが、レアンさんも元居た世界では、見たことないほどの可愛さだった。
はしばみ色の瞳と髪色で、大きな瞳に小さな顔。
ヌルのような完璧な美しさというわけではないが、はにかんだ表情、恥ずかしがった表情は、愛嬌と庇護欲を掻き立てる。
「……はぁ、女性は苦手なはずなんだけどな」
一日中ヌル解いたせいで感覚がマヒしているのだろう。
普段の俺なら詰まって話どころじゃなくなる、絶対に。
……そもそもなんで俺は、勝手に彼女たちをかわいいだの比べたりしているんだ?
そんなことが許されるほど、俺は偉くない。
モラルが低いと罵られても文句は言えない。
自分の中でそう戒めると同時に、思考の中に声が響く。
(アルナレイト。入ってきて構わないぞ)
ヌルが通信機能で俺にそう伝えるということは、口には出せない事情があったのだろう。
その意図を組んで、ゆっくりと、扉を開く。
扉の隙間が広がるとともに、部屋の光景の認識を広げていく。
「ひっぐ……うう……」
嗚咽。ヌルの物ではない。となれば、レアンさんか。
部屋に入ると音を立てずに後ろ手で扉を閉め、ヌルに抱き着き顔を膝にうずめるレアンの姿を見た。
「……よしよし、怖かったな……」
いつもの彼女とは思えないほどやさしく、温かい口調で慰め励ますヌル。
表情は相変わらず……いや、違う。
まるで、泣きたくなるような優しい顔をしている。
「もう……っ、ずっと……っ。
このまま……死んじゃうんだって……っ」
涙声と鼻をすする音が聞こえ、相当な恐怖に何か月も耐えてきたのだと知ると、彼女は相当苦しんで、
それでも耐えてきたのだろう。
……俺ならきっと、耐えられない。
ヌルが言っていた。レアンが侵されていた激痛は、
腕の切断どころではないという。俺は耐えられずに気絶して、挙句の果てに介抱までされてしまっている。
それなのに彼女は、それを半年も耐えている。
強い。そう直感的に思った。
「やあ、こんばんは。レアン」
敬称をつけることも忘れて、俺はなるべく優しい声色、ヌルのそれを真似するように言った。
「え、あ……っ」
泣きじゃくった顔を俺に見られたくなかったのか、毛布で顔を隠すレアン。
「笑ったりしないよ。するわけがない。
俺は君の味わった痛みの何十分の一の痛みだかで、情けなく気絶しちゃったんだからさ」
寝間着姿だということで、しかもヌルに甘えていたことで服がずれているせいで、相当けしからんことになっているのだが、そんなことを今、変な妄想につなげるのは失礼だ。
俺は涙を、そのほか顔を汚してしまっているものを〔分解〕し、きれいに整える。
「うん、きれいになった」
「へっ!?……っ綺麗?」
顔を赤らめてそういうレアン。
当たり前だろう。きれいな顔立ちに、美しい瞳。
見ていて落ち着くような気配を伝えてくる、そんな可愛らしい女性なのだ。
綺麗以外の言葉はあるけれど、どれも卑下する意味など含まれない。
「どうやらレアンは、心細いとのことで一緒に寝てほしかったらしい。
私としては構わんが、お前が何かしないとも限らない」
「あのなあ、そんなことするわけないだろ」
私はあくまで可能性の話をしただけだ。そう付け足したヌルに対し、俺は若干腹を立てながら、眼を細めてじっと見つめる。
「……ふふ」
横で小さく、微笑がこぼれた。
「ヌル」
「ああ」
二人して思わず笑顔になると、レアンは状況が分からないといった顔で、こっちの顔を交互に見る。
じつは、俺がヌルにお願いしていたのだ。
何でもいい。くだらないことを俺に言ってくれと。
俺が少し怒るようなことをすれば、日常の一ページに近い行為であるはずのこれは、彼女がリラックスできるかもしれないと、そう思ったのだ。
結果は成功。
ちゃんと笑っていてくれたようで、うれしい限りだ。
「……えっと、あの、お名前は?」
はしばみ色の瞳を輝かせて、俺の名前を聞くレアン。
そういえば名乗ってなかったことを思い出し、すぐさま返答を返す。
「俺はアルナレイト。こんな顔だけど一応男だから、間違えないでくれよ?」
俺は冗談をめかしながらそう言うと、
レアンは少しはにかみながら言う。
「間違えないよ~もう。声でわかってたよ?背中めくられたとき、ドキッとしちゃったもん」
苦しそうな表情しか見たことなかった彼女が、恥ずかしそうに笑う様子を見て、少し安心しつつ、ベッドから立ち上がるヌルを眺める。
「レアン、もう大丈夫そうか?」
少し心配げなヌルの表情でレアンの様子を伺う。
そう聞かれたレアンは、やはり心細そうな顔をする。
「仕方ない。朝まで一緒にいてやる」
ヌルの言葉にうれしそうな顔をするレアン。
それも仕方ないか。
死に瀕した自分を助けてくれた相手なのだから、心細くなる夜くらい、一緒にいてほしいのはわかる。
「……ねぇ、二人とも」
うれしそうな顔をした直後、首をかしげたレアンは俺たち二人を交互に見やる。
「どうして、私を助けてくれたの?
どうして、私たちに優しくしてくれるの?」
レアンの表情から訝しむ感情は読み取れないが、単純に疑問に思っていることはわかる。
それもそうだ。
いきなり現れた俺たちが、死に至る病であるはずの自分の病気を治し、剰え優しく接してくれる。
何か具体的な代価を主張してくるわけでも無い俺たちの態度は、他者から見れば善人にもほどがある。
彼女に本当のことを言っていいのかわからないが、俺達は何も無償で彼女を助けたわけではない。
俺はヌルの契約に従い、この村を国家建国のための足掛かりとする予定なのだから。
とはいえ事前にヌルとは、もちろん村人たちの感情を優先すると決めている。
だから、彼らに無理やり働かせるようなことはしない……もしそうなったら、俺がヌルを止めるしかない。
つまり俺たちは、今からこの村を変えていく計画を行った。
その過程で如何なる犠牲が生まれるのか、その代償をいま、レアンの治療という事柄で払っている……のかもしれない。
何をどうすればわからず、俺は何も言えなかった。
レアンのそばに座るヌルは、口を開いた。
「私は、この村の生活を豊かにしたい。
見たところによると、この村はかなり貧しい現状に陥っているのだろう?
それを救いたい」
いつの間にかこの村の情報まで手に入れているヌルに驚いたものの、彼女の肉体を構築する科学技術ならば、その程度の情報を入手することなど容易いのだろうと考え至る。
「そのために、村長であるレグシズに取り入る必要があった。
だから、レアンの治療を行った」
「……え?」
まるで、自分は村に取り入るための道具として使われた。
そう感じるような言葉を並べるヌルに、レアンは眼を大きく見開いた。
「……私とアルナレイトの目的は、この村を発展させ、やがて国とする。
そのために、レアンの治療による私たちへの無条件での信頼をレグシズに植え付けた。
……だが、今思えば、どれほど愚かな手段だったか」
そこからのヌルは、なんだからしくない様子だった。
「レアンが苦しんでいることを知っていながら放置した。
私の目的に利用できると思ったからだ。
でも、風呂場で私に泣きついてきたレアンの顔を見て、私は思い知ったよ」
ヌルはうつむき、そしてレアンに向き直った。
「もうこんな真似はしない。苦しむ人がいて、救える範囲にいるのなら、救いたい。
私の勝手な都合で、お前の苦しみを引き延ばした。
すまない。レアン」
レアンからしてみれば、これ以上腹の立つことは無いだろう。
自分の苦しみを利用され、家族に付け入られて。
許せるはずがない。俺だって、レアンの苦しみが分かっていながら放置したヌルに、怒りが込みあがってきた。
の、だが。
「……そっか。ヌルさんには、他人を犠牲にしてでもかなえたい夢があったんだね。
確かに傷ついたし、私からしたらそんな事情は知らない。
でもね、そうやって改心したことを素直に話してくれて、私はうれしいよっ」
微笑みかけるレアンの表情を見つめるヌルは、一笑したのちに、言った。
「……もう、嘘はつかない」
「うん。そう居てくれるとうれしいな」
………
……
…
こうしてことは収束に向かい、レアンが寝付くのを待った俺たちは、今後の具体的な計画を話すつもりだったのだが。
「ふわあぁぁぁ」
間抜けな声が口から洩れる。
だめだ。眠すぎる。
思考がうまく働かないし、あくびが止まらない。
先ほどまではあまり眠くなかったのだが、レアンがすうすうと寝息を立てているさまを見て、眠気が伝播してきたのだろうか。
あまりの睡魔に、ふらっと頭を揺らす。
「あぶっ………」
レアンに頭突きしかねないと思い、急いで意識を覚醒させた………のだが。
ガンッ!
頭部に選考が走り、鈍い痛み。
気づくと、ヌルに頭突きしてしまっていた。
「ご、ごめん!痛くなかったか?」
「私に痛覚などないさ。それよりも」
ヌルはレアンが掛ける毛布をめくり、レアンのすぐそばをぽすぽす、と手で示し、
「おまえも眠れ。私の推測だが、理外権能は思考力を多く消費するのだろう?
ならば、最適な睡眠は必要不可欠だ。
回復しきったタイミングで起こしてやる。今は休め」
あまりの睡魔とヌルに促されるために、堪えていた眠気が全身に溶け込んでいく。
「……ああ。そうさせて、もら………」
まさかそんなに疲労がたまっているとは。
俺はそばにレアンが寝ているということを考えもせず、彼女のぬくもりを感じるベッドへとするりと入った。
温かい。
人のぬくもりを感じたのは、あの日以来だ。
……だめだ。やっぱり忘れられない。
目を瞑ると家族のことが頭をよぎる。
今頃、俺のことを思って泣いてくれているのだろうか。
母さんは、あんなにきつい当たりをしていたのに、いつも「おかえり」と声をかけてくれていた。
父さんも、俺を厳しく叱ってくれた。
兄さんも相談に乗ってくれ、支えてくれていた。
一番仲の良かった友人も、お葬式に来てくれたのだろうか。たくさん泣かせてしまったのだろうか。
そう思うと、目がじんと熱くなる。
「そうか……もう、帰れないのか」
胸いっぱいになって思わず言葉がこぼれ落ちた。
大切なものは、失って初めて気づく。
俺は死んで、全て失って、初めて家族の大切さを知れた。
いつ死ぬかもわからない世界。俺の元いた世界は、安全だった。心配することなく眠りにつくことができたのだ。
明日、魔物の襲撃を受けて、この村はないかも知れないという可能性もある。
この世界では毎日をちゃんと生きていかなければ。
いつ死ぬことになっても、後悔はないように。
俺はこの時、初めて決心したのだ。
どんな世界でも毎日を大切に生きていく、と。
(母さん、父さん、兄さん。
こんな風に育って、本当にごめんなさい。
この世界でやることを終えたら、すぐに帰るから………)
異変に気付いたのか、ヌルが側まで来ていた。
「どうした?」
「ああ、いや、何でもない」
彼女にあんなことを言った手前、この世界に来て、親しい人たちと切り離されて。
不安で心配で、元の世界に戻りたいなんて言えるわけがない。
俺は彼女と対等な存在として契約を結んだ。俺たちは常に対等でなくてはならない。
「……お前が何を思おうとも、私には関係ない。
だが、一つだけ言っておく」
ベッドを下りたヌルは、俺の顔のそば、耳に触れるか触れないか程の距離まで接近する。
「………我々は契約を交わした。
これから先、お前の力が、そして私の力が互いを助け合う。
契約が完了するまでは、たとえそんなことがあろうと、離れてはいけない」
彼女の言葉が鼓膜を撫でる。
その心地よさに、睡眠へと意識を深く落としたのだった。
◆◆◆
この二人の関係は、まさに比翼の鳥が飛ぶさまに似ている。
比翼の鳥とは、左右一対ずつの翼と目を共有し、
常に二対一体となって飛ぶという想像上の鳥である。
互いが互いを補わなければ、
決して立ち行かぬ物達としての意味合いを用い、あてはめられる二人は。
これからの行く先を、ともに羽撃くのだ。
お読みいただきありがとうございます。
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