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ミュウ



「ん、ミシェル、アイデア、ナイス」


 ミュウは眠そうにしながらも親指を立ててグッドサインをミシェルへと向ける。



「そう、考え自体は賛成」



 そんなミュウへローラも同調していた。

 急に擦り寄ってくる2人に怪訝な表情を浮かべるミシェル



「うぇ…気持ち悪いわね」

「え、そんなに良いアイデアか?」



 正直、迷宮に俺を連れていくこと自体がナンセンスな気がするぞ。

 その辺を歩いていればエンカウントする古龍にすら敵わないのだから、さらに強いモンスターが蠢いている迷宮なんかに連れて行かれた日には、生きて帰れる自信がない。


 装備で俺を強化する方針自体は理解できるが、それをどうやって実行するのか、そこが抜けている気がするぞ。




「ん、グリッド、装備で強くできる」


 ミュウはそう答えると、その視線をローラへと向ける。

 その後は大きく欠伸をし、説明をローラへ丸投げしている様子だ。



「グリッド君からは…未知のスキルを感じる…曇っていて見えないけど」



 ローラは青い本を俺へ向けながらも、自信がなさそうにしつつ続ける。



「多分、色んな装備や魔法を習得できるスキル…のよう」



 最後は首を傾げながら言い終えていた。

 凛としたローラがそんな仕草を見せると可愛いとすら感じるはずなのだが、彼女が鬼畜少女だと知っている俺には、もはやそんな感情など込み上げてこない。

 あと、もしかすると、ローラの周りで浮かんでいる『青の本』は、俺の『ピーピング』に近い能力があるのかもしれない。



 とはいえ、目的にばかり目が向いており、肝心の手段はどうするつもりだろう。

 それを俺が問いかけようとした時だ…




「そっか!だから、この聖剣を手にしても平気だったのね!」



 ローラの言葉を聞いてミシェルが満面の笑みを俺へ向けてくる。

 そのキラキラとした眼差しはかえって俺の恐怖を煽る。


 何も考えていないけど、力のある奴はもはや凶器だろう。




「…聖剣?」



 そんなミシェルの言葉に、ローラは怖い表情で問いかける。



「ね、ミシェル…まさか、その聖剣をグリッド君へ装備させようとした?」

「ええ!何だか大丈夫そうな気がしたの!」


「馬鹿なの!?いいえ、馬鹿よ!」

「な、何よ!?」


「グリッド君が死んじゃったらどうするつもり!?」

「あ、アンタが復活させれば良いじゃない!!」



 あ、死んでも生き返れるんだ。

 ザ○オリク的なやつ、ちゃんとあるんだ。


 ホッとした。



「復活って!!そう簡単に口にするのは生命の冒涜よ!!…待って…うん…それは…ありかも…ぶつぶつ…」


 ローラが何かを閃いた素振りを見せる。

 ハッと目を大きく見開くと、途中からぶつぶつと呟き始めた。


 生命の冒涜を口にした彼女が、まさしく生命の冒涜を考えているような、そんな印象だ。




「…グリッド」

「ん?」



 ミュウが俺の名前を呼ぶと同時に、俺の肩へと手を乗せるミュウ

 その白く透き通るような肌と細い指先が印象的だ。



「…跳ぶ」

「へ?」




 ミュウがそう口にすると、俺の周囲の景色の輪郭がなくなっていき、グニャグニャと歪み始める。

 そんな世界で、ミシェルとローラの叫び声が響いていた。




「「ああああああ!!!」」


「抜け駆けよ!」

「ズルいよ!」




++++ステータス++++

■名 前:ミュウ

■レベル:35

■職 業:天星の魔女

■パネル:魔法使い-Ω99



■所持スキル

 『星魔法適正・極』

 『全属性強化・極』

 『白き星の加護』

 『黒き月の寵愛』

 『魔力ブースト』

 『消費魔力半減』

 『魔力自動回復』

 『時空魔法適正・極』

 『夜行性』



■能力値

 ・力 :112

 ・体力:67

 ・魔力:965

 ・精神:804

 ・早さ:155

 ・運 :63



■所持ポイント:

 →スキルパネル



+++++++++++++





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